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アウトオブあーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 40話 公園

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。






「〜♪」




今日はあーかい部の活動もないので、きはだはブラブラと家路についていた。




「……おお。」




きはだがふと道の(わき)を見ると、人気(ひとけ)のない公園に小さな子どもが2人でボール遊びをしているのを見つけた。




「ボール遊びなんて、懐かしいなぁ……♪」




気がつくときはだの足は公園へと進み、きはだは隅っこのベンチに腰を下ろしていた。




「……んふふ♪」




きはだがキャッキャとはしゃぐ子どもたちを微笑ましく見守っていると、やがてボールがポンポンと弾んでこちらに転がって来た。




「すみませーん!」




さっきの子どもたちがこっちに呼びかける声がした。




「……しょうがないなぁ♪」




きはだは誰にも聞こえない声で愚痴をこぼすと、ボールを投げ




「……………………、ほい。」




たら危ないのでボーリングの球のように転がして子どもたちにボールを返した。




「ありがとーございまーーす!」


「……♪」




きはだはヒラヒラと手を振って子どもたちのお礼に応えた。




「「フフ♪」」




きはだが笑うと、後ろから同じように笑う声が重なってきた。




「……ッ!?」




きはだが驚いて声がした方を振り向くと、




「……お隣、しつれーします♪」




きはだと同い年くらいの少女がきはだが座っていた場所の隣に腰を下ろしていた。




「えっと……どうぞ?」




きはだは戸惑いながら、さっきまで座っていた位置……少女の隣に腰を下ろした。




「……いつから


「今しがた♪」




少女が首を傾げてニコッと笑うと、腰まで伸びた藤色の髪がフワッと揺れた。




「…………あの子たちのお姉さ


「まっかっかな他人です♪」


「えぇぇ……。」




きはだは困惑した。




「わたくしにそう聞くということは、アナタもまっかっかな他人なんですね♪」


「『赤の』他人で充分じゃないですか……?」


「おっと!?日本語ってむずかしーです……!」




少女は背中を丸めて顎を触り、顔をこわばらせて視線を落とした。




(外国の人なのかなぁ……?)




「それじゃあわたしはこの辺で。」




きはだはベンチから立ち上がった。




「ええ!?せっかくお近づきになれたのに……!」


「え、あの……いつお近づいたことに……?」


「今しがた♪」


「……。」


「ああ!?そんな『初めて来た本格的なインド料理屋でカレーとナンを頼んだらスプーンが出てこなかったけど店員さんを呼んでもいいものか』みたいな顔しないでください!?」




少女はついさっき難しいと言っていた日本語を一回も噛まず流暢に喋ってのけた。




「……めっっちゃ日本語上手ですね。」


「はうっ!?まさかこんなに早くわたくしがハーフなだけのエセ外国人なのがバレてしまうだなんて……!?」


「……。」




きはだはまたベンチに腰を下ろした。




「えへへ♪戻って来てくれました……♪」


「そのまま行こうとしたら泣きじゃくって子どもたちに『わたしが人を泣かす悪いヤツ』っていう絵を見せそうだったからねぇ……。」


「アハハそんなこと……って、けーご?」


「日本語はは難しいんでしょ?」


「…………!!」




少女は頬を赤く染め、銀河のような瞳をキラキラと輝かせてきはだを見つめた。




「はぁ……。」




きはだは背中を丸め、膝に頬杖をついて子どもたちを眺めていた。




「……。」




ふと視線を横に移すと、少女もきはだを真似て膝に頬杖をついていた。




「?」




きはだの視線に気づいた少女は、顔だけこっちに向けて銀河のような瞳でこちらを見つめると、




「♪」




きはだに微笑んだ。




「!?///」




きはだは慌てて視線を前の子どもたちに戻し、黙っているのも気まずいのでテキトーに話を切り出した。




「……好きなの?子ども。」


「いーえ♪」


「えぇぇ……。じゃあなんで好きでもない子ども見てるの?」


「わたくし、好きな人が好きなものは好きでいたい主義なので♪」


「早口言葉かな?」


「嫌よ嫌よも好きのうち、です……!」


「…………。つまりわたしのことが好きだってことだね?」




きはだは突っ込むことを放棄した。




「はい♪」


「……恥ずかしげもなく言ってくれる。」


「知りませんでした?外国人の言葉ってダイレクトなんですよ?」


「日本人からは出てこない言葉だね。」


「はうっ!?」


「……なんで好きなの?」


「アナタが、いー人だからです♪」


「よく初対面でわかるね……。」


「ボールを転がして渡してましたから♪……きっと、子どもに当たったり、キャッチし損ねて道路にボールが出たら危ないと思ったアナタの優しさでしょう?」


「…………よく見てるねえ。」


「それと……、


「それと?」


「…………、秘密です///」


「外国人の言葉はダイレクトなんじゃなかったの?」


「う……うるさいですッ!?///今日はもう帰りますッ!」




少女は顔を赤くして立ち上がると、きはだに背を向けてズカズカと歩き出した。




「…………。」




……と思ったら、立ち止まった。




「えっと……、その……、




少女は立ち止まったまま振り返らず、腰まである紫色の髪をフラフラと揺らしてモジモジしていた。




「……。」




見かねたきはだは一言、




「……また明日。」


「!?//////」




紫色の髪がフワッと跳ねた。




「ままま、また明日〜〜!!//////」




少女は振り返らず、そのまま一目散に公園を後にした。




「……変なのに絡まれちゃったなぁ。」

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