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転生しても無双できません  作者: 5ri5
貧困村の小競り合い
2/5

壊れた日常

俺は12歳になった、相変わらず変化のない

日常を送っている。

そして転生者として、チート能力が開花

という事もなく、この世界の人間として

生活している。


そんなある日

「ビクトル、隣の村で一揆が起きた、鎮圧に

 向かえと指示があった、おまえも自警団として

 参加することになっている」

父が夕食の最中に話しかけてきた。


「わかりました、自警団に同行します。

 しかしまだ未熟な私が出ていいのでしょうか?」

俺はまだ12歳、しかも自警団でもそう強くない

そんな俺が同行して足手纏いにならないか?


すると父が

「はっはっは!そう心配する必要は無い。

 一揆と言っても、所詮は村人が

 抵抗しているに過ぎない、鍛えられた

 軍人相手ではないのだ。」

そこに母が

「ビクトル、もし危なかったら逃げるのよ

 誰もあなたを責めはしないわ。」


「わかりました。命を大事に自警団に

 同行します。」

俺はそう返事をして、またいつものルーティンに

入って行くのだった。


その数日後、遂に隣の村へ自警団が赴くことになり

俺もその一員として同行している。

リーダーの男が長々と説明をしているが

要約すると、隣の村まで歩いて1時間程度で到着。

到着次第、一揆に参加している村人の無力化、捕縛

対村人なので、過剰な攻撃はNGとの事。

早速隣の村へ皆が歩き出した。


1時間後


隣の村の自警団と一揆の参加者が激しく

衝突していた。

隣を歩いていた男が言う

「全然聞いていた話と違うな、一揆参加者の

 練度が高い。」

そうなのだ、もっと素人の寄せ集めみたいな

感じかと思ったら、陣形も組んで隣の村の自警団

と、互角以上の戦いを繰り広げている。


こちらの自警団のリーダーが号令をかける

「全員整列!隣の村の自警団と一揆参加者を

 挟み込む!突撃だ!」


その声に合わせて皆が一揆参加者に向かい

走り出す。当然俺も走り出した。


背後から現れた俺たちに完全に不意をつかれた

一揆参加者、最初の1合目はほぼこちらの優勢

しかし2合目は少し様相が変わる

相手は実に見事に人手を割り、こちらに

対処して来た。


俺の攻撃も防がれてしまった。

「ガキが!村の一揆だと思って舐めやがって!」

そう言った相手に今度は攻め込まれる。

俺も自警団の大人達に鍛えてもらっていた分

なんとか対応できるが、ジリ貧になっていった。


全然ヤバい!折角転生したのに、これもう詰んだ?

頭にそんな言葉がよぎる

俺は身体強化の魔法を行使した。

こんな、普通の戦いで奥の手を使うことになるとは


「はああああ!」

ほんの少しだけ身体能力が向上した結果

相手を弾き返す事に成功した。


「なんだこのガキ!まだこんな力が残って

 いやがったか!」


しかし奥の手を使っても楽にはならない

良いところ互角に持っていった感じだ


そうして粘っていると、相手の後ろに

人影が現れて

「よく粘ったな!おりゃ!」

「くそっ!しまった!がはっ」

相手は殴り倒された。


「ありがとうございます、流石にダメかと

 思いました。」

助けてくれた人にお礼を言うと

「いや、まだ子供だろうに、よく大人相手に

 踏ん張れたな。凄いぞ」

と褒められた。

「おしゃべりはここまでだ、他を鎮圧に行くぞ

 ついてくるか?」

「はい、行きます。」

俺はこの人について行く事にした。


そうしてこの後戦場を駆け回り、背後からの

一撃で相手を無力化していった。

ある程度無力化したところで

「おっと、あいつはヤバいな」

「あいつとは?」

「ああ、この一揆の煽動者で名をグランという

 やつは数ヶ月前にこの村に現れて

 あっという間に村人を懐柔し、このザマだ

 しかも本人の強さは自警団を大きく凌ぐ

 お前達の村に応援を頼んだのは

 やつがいたからだ。」

なるほど、転生者より転生者しているやつが

いたわけか。

「どうしましょう?ここは引きますか?」

「そうだな、ぐはぁ!」


何が起きたのかさっぱりだった。

いきなり話してた人が目の前から消えた。

「よう、こんなガキが俺達の相手をしてんのか」

やべぇ、こいつがグランかあの兄ちゃんが

ぶっ飛ばされたのも全然気が付かなかったし

屁みたいなもんだが、身体強化しておくか

「ほう、ガキが魔法を扱うか、おもしれぇ」

「クソ、行くぞ!」

と言いつつ全力で逃走を図る俺

「ははは!敵わないとわかって逃走か!

 良い判断だ、だかな!」

一瞬だ、身体強化のおかげか一応目では

追えたが反応は出来ない、そんな速度で

グランは俺との間合いを詰めて来た。

そして腹に衝撃が来る。

「か・・・っ・・・」

息ができねぇ、これはヤバい。

「ほう、これを耐えるか、まあでもここまでだな

 さて」


グランが俺から視線を切り、チャンスだと

思ったが身体に力が入らず、意識をも手放した。



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