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異世界転生×ユニークスキル 武器使い ありとあらゆる武器を使いこなして無双する!?  作者: 月神世一
武器使いの勇者

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ep 34

英雄の凱旋、王都の祝福、そして永遠を誓う双つの星

エンシェント・ドラゴンという、まさに伝説級の厄災を討ち果たし、満身創痍ながらも確かな達成感をその身に纏い、リュウとセーラは意気揚々と冒険者ギルドのあるアルクスの街へと帰還した。ギルドの重厚な扉を押し開けると、そこにはいつもの昼下がりの喧騒があったが、血と泥に汚れ、しかしその瞳には尋常ならざる自信と輝きを宿した二人の姿を認めるなり、まるで時が止まったかのように、ギルドホール全体が一瞬にして静まり返った。

受付カウンターにいたルナは、二人のその壮絶な戦いの痕跡を物語る姿を見ると、まるで春の陽光の下で花が一斉に咲き誇ったかのように、その美しい顔をぱっと輝かせた。「リュウ様! セーラ様! お、お帰りなさいませ! まさか……あのエンシェント・ドラゴン討伐の任務を、本当に……本当におめでとうございます!」彼女の声は、抑えきれないほどの喜びと、心の底からの安堵で震えていた。

「ああ、ルナさん、ただいま。何とか……本当に、何とか討伐できたよ」リュウは、いつものように人懐っこい笑顔で答えたが、その声の奥には、想像を絶する長旅と、文字通りの死闘を繰り広げたことによる深い疲労の色が見え隠れしていた。

「お二人とも、本当にお疲れ様でございました! ギルドマスター、バルガス様も、そしてアルクスの街の誰もが、お二人のご無事なご帰還を、今か今かと待ちわびておりましたのですよ!」ルナは、心からの労いと称賛の言葉を、溢れる感情と共に伝えた。セーラは、その温かく、そしてどこか誇らしげなルナの言葉に、張り詰めていた緊張の糸がようやく解けたかのように、ほっとしたように柔らかな微笑みを浮かべた。

二人は、ルナに促されるまま、エンシェント・ドラゴン討伐の詳細な報告を行い、そしてその証として、ドラゴンの巨体から辛うじて回収できた、山のように巨大な漆黒の鱗や、剃刀のように鋭く尖った爪の一部といった素材をカウンターに提出した。それらの素材一つ一つが、あのドラゴンの圧倒的なまでの強大さと、その討伐がいかに困難であったかを雄弁に物語っていた。ルナは、まるで伝説の遺物でも見るかのように、信じられないといった表情でそれらの素材を恐る恐る見つめながらも、手際よく討伐完了の手続きを進めていった。

「報酬の詳細につきましては、後ほどギルド長室にて、バルガス様ご本人より直接お渡しいただけるとのことです。それと、バルガス様が、お二人にお会いして、直々にお話がしたいと、そうおっしゃっておられます」ルナは、どこか改まった口調で、そして期待に満ちた眼差しでそう告げた。リュウは、その言葉に少しばかりの緊張を感じながらも、隣に立つセーラと顔を見合わせた。

ギルドマスター、バルガスの執務室の重厚な扉を開けると、そこにはいつものように部屋の主であるバルガスが、大きな革張りの椅子に深く腰掛け、二人を待っていた。しかし、その表情はいつもの厳めしいものではなく、まるで我が子の成長を喜ぶ父親のように、ずっと穏やかで、その目尻には深い、温かい笑い皺がくっきりと刻まれていた。

「よくぞ参った、リュウ、そしてセーラよ」ギルドマスターは、ゆっくりと立ち上がり、その大きな手で二人の肩を力強く叩き、満面の笑みを浮かべて二人を迎えた。「エンシェント・ドラゴン討伐、真に見事であった。お前たちのその勇気と力、そして決して諦めぬ不屈の魂は、このアルクス冒険者ギルドの、いや、このセレス王国全体の誇りであるぞ」その言葉には、何の偽りもない、心の底からの喜びと称賛が込められていた。

「ありがとうございます、バルガス様」リュウは、ギルドマスターのその言葉に、S級冒険者への道が確かに開かれたことを実感し、深々と、そして敬意を込めて頭を下げた。

「うむ。これで、お前たちは、本日この時をもって、正式にS級冒険者として認定する。リュウ、セーラ、本当におめでとう」ギルドマスター、バルガスのその厳かな言葉に、リュウとセーラは互いに顔を見合わせ、これまでの苦難の道のりと、そしてそれを乗り越えてきた確かな絆を胸に、言葉にならないほどの喜びを分かち合った。長年の、いや、この異世界に来てからの全ての努力が、今、この瞬間に報われたのだ。

「つきましては、お二人には、このセレス王国の王都にございます、セレス王宮からの正式な招待状が届いております」ギルドマスターは、そう言うと、机の上に置かれていた、王家の紋章が刻まれた封蝋で封じられた上質な羊皮紙の巻物を、二人に厳かに手渡した。「王宮にて、お二人へのS級冒険者の称号授与式、及び、エンシェント・ドラゴン討伐の功績に対する叙勲式が、国王陛下ご臨席のもと、盛大に執り行われることになりましたぞ」その言葉に、リュウとセーラは、あまりの展開の速さと壮大さに、驚きを隠せない。

「王宮……でございますか……? わたくしたちのような者が、そのような場所に……」セーラは、信じられないといった表情で、その美しい目を大きく丸くして尋ねた。

「そうだ。このセレス王国では、国の平和と発展に大きく貢献した冒険者には、王宮より最大の感謝と敬意を示すのが古くからの慣わしなのだ。お前たちは、今回のエンシェント・ドラゴン討伐によって、この王国を、いや、あるいはこの大陸全土を未曾有の危機から救ったと言っても過言ではない。当然の、そして最高の褒美と言えるだろう」ギルドマスターは、まるで自分のことのように、誇らしげに胸を張った。

数日後、リュウとセーラは、王都から遣わされた壮麗な馬車に乗り、生まれて初めてセレス王国の王宮へと招待された。高くそびえる白亜の城壁、磨き上げられ鏡のように輝く大理石の床、天を衝くかのような壮麗な円柱、そして壁という壁に飾られたきらびやかなタペストリーや絵画、黄金の装飾品の数々。そのあまりにも豪華絢爛で、夢幻のような宮殿の光景に、二人はただただ言葉を失った。まるで、物語の中のおとぎの国に迷い込んだかのようだった。

S級冒険者の称号授与式及び叙勲式は、王宮の最も大きな広間にて、厳かで、そして荘厳な雰囲気の中で執り行われた。王国の全ての重臣たちが居並び、遠い国々からの使者たちも見守る中、セレス王国の国王陛下自らが玉座より壇上に立ち、リュウとセーラ、それぞれの名が刻まれたS級冒険者の白金製の勲章と、そして目録を見ただけで息をのむほどの、まさに国家予算級とも言える莫大な額の報奨金が、二人それぞれに恭しく授与された。

「リュウ殿、セーラ殿。そなたたちのその比類なき勇気と、絶大なる力は、我がセレス王国を、そしてこの地に生きる全ての民を、滅亡の危機から救ってくれた。この大恩、言葉では言い尽くせぬ。余からも、そして王国全ての民からも、心より感謝申し上げる」国王は、その威厳に満ちた顔に深い感謝の色を浮かべ、玉座から降り立ち、二人の前で深々と、そして丁寧に頭を下げた。そのあまりにも真摯な態度に、リュウとセーラは深い感動と、そして改めて自分たちが成し遂げたことの大きさを実感した。

授与式の後、セレス国王は、二人を王宮の奥にある、美しい花々が咲き誇る秘密の庭園へと個人的に招待した。柔らかな陽光が降り注ぎ、甘い花の香りが漂う、まるで楽園のような庭園で、国王は、それまでの厳格な表情を解き、一人の人間として、二人と和やかに、そして親しげに談笑した。エンシェント・ドラゴンの脅威が完全に去ったことへの心からの感謝、そしてS級冒険者となった二人の、今後の王国へのさらなる貢献に対する大きな期待を、穏やかで優しい言葉で語りかけた。

「そなたたちは、本当に素晴らしい、我が国の誇るべき英雄だ。これからも、その若き力と、清らかなる魂で、この王国のために、そしてこの世界のために、力を貸してほしい」国王は、二人に温かく、そして信頼に満ちた眼差しを向けた。

「はい、国王陛下。お言葉、身に余る光栄です。このリュウ、力の及ぶ限り、お役に立たせていただきます」リュウは、力強く、そして誠実に答えた。セーラもまた、その隣で深く、そして淑やかに頷いた。

庭園での和やかな談笑の後、リュウは、ふと何かを決意したように、セーラを人目につきにくい、庭園の隅にある、薔薇の蔓が絡まるひっそりとした美しい東屋へと誘い出した。周囲には、色とりどりの花が甘い香りを漂わせながら咲き乱れ、小鳥のさえずりが心地よく響いている。

「セーラ、少し……大切な話があるんだ」リュウは、普段の彼からは想像もできないほど緊張した面持ちで、何度も言葉を選び、そして言い淀みながら、ようやくそう切り出した。

「はい、リュウ様。どうかなさいましたの? なんだか、いつものリュウ様とご様子が違いますけれど……」セーラは、不思議そうに小首を傾げ、その大きなアクアマリンの瞳で、リュウの顔をじっと見つめた。

「あのな、セーラ……。これまで、お前と一緒に冒険できて、本当に、本当に楽しかった。辛いことも、死ぬかと思うような危険なことも、たくさんあったけど、どんな時も、いつもセーラが俺のそばで支えてくれた。励ましてくれた。時には、命を懸けて俺を守ってくれたこともあった……。心から、感謝しているんだ」リュウは、これまでの冒険の日々を思い返すように、一つ一つの言葉を、まるで大切な宝物を扱うかのように、丁寧に、そして心を込めて紡ぎ出した。

「セーラは、誰よりも優しくて、誰よりも強くて、そして……一緒にいると、なんだかとても心が安らぐんだ。俺にとって、セーラは、もう……ただのパーティーメンバーとか、友達とか、そういう言葉では言い表せない、かけがえのない、本当に、本当に大切な存在なんだ」リュウは、一度大きく深呼吸をし、意を決して、勇気を振り絞ってセーラのその美しい瞳を真っ直ぐに見つめた。

「セーラ……俺と……ずっと、ずっと一緒にいてほしい。俺の、生涯のパートナーとして」

セーラは、リュウのそのあまりにも真っ直ぐで、そして熱烈な言葉に、一瞬、時間が止まったかのように、驚いた表情を浮かべた。しかし、すぐにその顔は、夕焼け空のように、あるいは満開の薔薇のように、美しく赤く染まり、そして、この世のどんな花よりも美しい、至福の笑顔へと変わった。

「はい……! リュウ様……! 喜んで……! わたくしも、ずっと、ずっと、リュウ様のお傍にいたいです……!」セーラは、涙で潤んだ瞳で、しかしこの上なく優しく、そして力強く答えた。その瞳には、溢れんばかりの、そして永遠を誓うほどの深い愛情が、キラキラと宿っていた。

「ありがとう……セーラ……! 本当に、ありがとう……!」リュウは、安堵の息を大きく漏らし、感極まって、セーラのその華奢な手を両手で取り、優しく、そして決して離さないと誓うかのように、しっかりと握りしめた。手のひらから伝わる、彼女の温かさと、柔らかな感触が、二人の心を、これまで以上に強く、そして永遠に結びつけた。

こうして、リュウとセーラは、セレス王国をエンシェント・ドラゴンの脅威から救ったS級冒険者として、そして、これから先、生涯を共に歩むことを誓い合ったかけがえのない伴侶として、輝かしい、そして希望に満ちた新たな未来へと、確かな一歩を踏み出すことを、美しい花々が咲き乱れる王宮の庭園で、固く、そして永遠に誓い合ったのだった。

二人の冒険は、決してここで終わりではない。これからも、この広大で、神秘に満ちた異世界で、数々の困難と出会い、そしてそれを二人で力を合わせ、愛を育みながら乗り越えていくことだろう。彼らの物語は、まさに永遠に続いていくのだから。


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