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紹介(1/2)

大翔は「即脱衣」を上手く駆使して、「パチンコ」能力を持つモヒカン男を倒した。

その功績が認められ、能力者の生徒を集めて悪と戦う「将棋オセロ部」に入部!

―――翌朝


結菜奈(ゆなな):おはよーう

大翔(ひろと):おう、おはよ


登校中、今日も幼馴染の結菜奈が話しかけてきた。


結菜奈:昨日の呼び出しなんだったの?

大翔:あー部活の勧誘…だったよ

結菜奈:勧誘?何部?

大翔:…将棋オセロ部

結菜奈:なにそれ?入ったの?

大翔:う、うん

結菜奈:え!将棋とかオセロとか好きだったっけ??

大翔:いや、うーん。まあね、小学生のとき将棋たまにやってたし、またやりたくなったってゆーか?


能力者集団の部活であることは一般生徒に口外禁止のため、必死にごまかす。


結菜奈:その程度の人間を勧誘ってちょっと変じゃない???


朝にしては頭の回転が早い結菜奈が、詰めてくる。


大翔:いっやー、俺の秘めたる才覚に気づかれたってとこかな!

結菜奈:うざ

大翔:そんなことより、結菜奈はどっか決めたの?

結菜奈:いやー、昨日ちょっと見てきたんだけどまだピンとは来てないなー

大翔:ふーん


―――帰りのHR


担任:はーい、これでHR終わりまーす

担任:昨日、近くの公園で不審者情報がありましたー。犯人は捕まったそうですが、最近そういう話も多いので、気を付けて帰ってくださいね〜

担任:はい、かいさーん


昨日のモヒカンパチンコ男事件は校内でも少しだけ噂になっていた。もちろん、俺があの事件を解決に導いた立役者であることはバレていないようだったが、その話を小耳にはさむ度になんだか誇らしくなった。


―――資料室前


将棋オセロ部は毎日活動してるとのことで、一応入部となった俺は部室に向かった。


ガラガラガラ

大翔:こんにちはー

木の実(このみ):お!大翔、入り!

大翔:はい…

佐々木:……


部室には歓迎してくれる木の実先輩と、俺が来た瞬間むっすーとしながら窓の方に目を逸らした佐々木先輩が座っていた。


木の実:なんか圭吾(けいご)拗ねてるからほっといてこっち座りな


俺は木の実先輩に手招きされて隣の席に座った。


木の実:今日は大翔のために部活動の紹介をすんで!

大翔:あっはい、僕も聞きたいことたくさんあるので助かります

木の実:よーし、まだ揃ってないけど始めちゃおう!


そう言って、木の実先輩はホワイトボードの前に行き、黒のペンを手に取った。


木の実:まずはメンバー紹介!

木の実:顧問はご存知、長谷川先生!長谷川先生は保健室の先生で、能力は前も話してた通り「診断」や!能力者のオーラを感じ取って、部に勧誘してるんや!

大翔:たしか能力の系統も分かるんでしたよね?

木の実:その通り!能力は大きく3種類に分けられるんや!

木の実:1つ目は物理型、これは周囲の物理法則に干渉する能力や!2つ目は強化型、これは自身の身体能力などを強化する能力や!そして3つ目はその他!さっきの2つ以外がその他に入るんや!

大翔:その他を分類に含めちゃっていいんですか?

木の実:まあ細かいことはええがな!

大翔:あとなんで関西弁なんですか?

木の実:まあ細かいことはええがな!!!

大翔:は、はあ…

木の実:ちなみに大翔の「即脱衣」は物理型に分類されるらしいで!

大翔:そうなんですね。全く意識したことなかったです


木の実先輩はおそらくエセ関西弁で饒舌(じょうぜつ)に語る。


木の実:続いて、将棋オセロ部の部長である、この私!3年1組福原木の実や!うちの能力は「秩序」!他人の物理型の能力がうちに与える影響を無効化できるんや!

大翔:んー、なんか難しい能力ですね…

木の実:そうやなぁ、実はうちも詳しくはわかってないねんけど、例えば、(りん)の能力はうちには通用せんのや!

大翔:(みやこ)先輩の能力って何なんですか?


木の実先輩の能力はあまり理解できなかったので、都先輩について聞いてみた。


木の実:ほな、凛の紹介するか!2年5組(みやこ)(りん)!めっちゃべっぴんさんやから、学年を超えてモテモテや!そんな凛の能力は「音の支配 」や!

大翔:音…

木の実:凛と大翔が能力を見せあったとき、音が聞こえんくなったやろ?

大翔:確かにそういえば!あの時は緊張とかで耳が変になったのかと思ってたんですが…

木の実:この先の物理の授業で習うと思うんやけど、音っちゅうんは空気の振動なんや。凜は周囲の空気の振動を制御して、無音にしたり不快な音を流したりできるんや!

大翔:モヒカン男をひるませるときに不快音を浴びせていたんですね

木の実:その通りや!

木の実:ほんで、凛の能力が物理型っちゅうんはなんとなく分かるやろ?

大翔:あーそうですね。周囲の空気を操ってますもんね

木の実:そう!そしてうちは物理型の能力を受け付けない!つまり、凛はうちに対しては無力なんや!

大翔:なるほど!木の実先輩の能力もちょっと分かった気がします!


音を操る物理型の能力と、それを受け付けない強化型の能力、矛と盾のような構図に憧れたが、それに比べて俺の能力は…、と少しだけ悲しくなった。


木の実:そして最後は、2年6組の佐々木圭吾!あんたは自分で自己紹介せい!

佐々木:ふんっ…


冷淡かつ分かりやすく木の実先輩の提案を無視する。


モヒカン男の「パチンコ」は物理型の能力です。

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