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夢から目覚めて


「なにやっていいか、わからん」


改めて考えてみると学校だけでなく、1日中ほとんど朝姫と一緒にいるか、どうやったら一緒ににいられるかを考えてばかり。まさに朝姫一色脳だった。けど、昨日の告白で朝姫と付き合うことは高望みで、叶わぬ夢なのだと知った。そりゃアプローチし続けて、あんな美少女と付き合えるなら俺の他にもやってるやついるだろ。無理なものは無理だったってことだ。

けど週間というのは恐ろしいものでいつもの時間に起床した、俺は寮の屋上から朝陽を見つめいていた。そして何も考えていないとついつい体が勝手に寮にあるいつもの修練場へ。朝姫の為に強くなろうと日々の研鑽を欠かさない。そう思って毎日ここで全魔力を使って修行してから学校行ってたんだよな。修練場には誰も居ない。俺が入学した当初は学校前に朝練する寮生が居たそうだが、セレナさんが言うには俺が朝から激しく魔法を乱発していると危なくて次第に誰も来なくなったらしい。セレナさんは気にすることないと言ってくれたけど、これはこれで朝姫だけでなく寮生にも迷惑をかけてしまっていたんだな。

つくつぐ朝姫以外はなんも見えてなかったんだな、俺。



「なにやっていいか、わからん」


「だからって、朝からおれんとこ来んなよ。」


「いいだろ、どうせお前友達なんかいねぇんだから」


「俺は一人が好きなの」


「はいはい、分かったから俺何すればいいと思う?」


「ウザい、んなこと自分で考えろよ」


「お前がなんか言うまでここに居座るぞ」


「新しい恋の相手でも捜せ。それか新しい魔法の修行でもしてろ」


新しい恋の相手については今の所全く思いた当たらないけど、新魔法の修行か。昨日、風魔法【浮遊】を習得した。

空を飛ぶという夢を叶えられる魔法をずっと練習していたが、全然習得出来なかった。しかし、昨日朝姫にフラレた日、ショック過ぎて逃げたくて逃げたくてどうしようもなくなって、でも心は軽くなった気がして外を全力で走っていた結果、俺は空を走っていた。


なるほど、新しい魔法か。

本気でウザそうにしていたので、寝る体制に入った翔吾をほっといて、自分のクラスにへと向かう。


さて新しい魔法といっても昨日習得した【浮遊】確かに空が飛べて楽しかったのだけれど、なんか応用だったり他の魔法と合体してなんか出来たりするのかな


「ねぇ、ちょっと!」


けどまずは基礎的な部分でもっと速く魔力効率のいい飛び方を覚えてから応用だよな。


「聞いてる!」


突然肩を捕まれて強制的に後ろを向く。一体なんなんだよ、こんな強引なやつはと思った俺の視界には天使のように可愛い朝姫。いつも通り不貞腐れて不機嫌そうなのだが、今日はなんか肩で息をしている。寝坊でもして走ったのだろうか?けど今日も可愛い。朝姫への気持ちは諦めたが、この可愛さまでは否定出来ない。新しい恋、まだ無理かな


「今朝は・・なんで来なかったのよ。」


今朝は、そういつもと学校に行く時間を変えたことで、朝姫とは会わなかった。まぁ会わないようにしたんだけどね。しかし、朝姫からすればそれはいいことのハズ。朝から俺のような変な奴と話して不快にならずにすむのだから。


「通学中になんかあったのか?」


そう、なにかあったのだろう。じゃあないと、こんなことで話かけてくるわけない。

どこのどいつで一体何があったんだ。ことと次第によっては俺の天使に手を出したことを後悔させてやる。今日の俺は修練場で消化しきれなかった有り余る魔力がふつふつと溢れてくる。


「なんにもないから、どうしたのか聞いてるのよ!」


「はい?」


「いつもの時間になんで来ないのよ。待ってて遅刻ギリギリになったじゃない」


あれ?これって俺のせいなのか?

なんか肩で息して疲れてるのも俺のせいなのか?

けどいつも約束してたわけじゃ・・あれか!結婚してなくても付き合って何年間か経つと法律上婚約状態になるっていうやつか。

だから俺がずっと付き纏ってたから今日も来るだろう。待ってないとダメだろうという朝姫の優しさ、マジ女神かよ。クズにも優しい。これからはちゃんと迷惑かけないようにしないとな。


「なんか、ごめん。けどもう朝姫の通学を朝から邪魔しないから安心してくれ。」


「ちょ、それどういう・・」


チャイムと同時に担任の教師が入ってくる


「もういいわよ」


朝姫は俺の肩から手を離すと俺は前へと向き直す。朝姫に朝から肩を握られてしまった。諦めたとは言え、美少女に触られるのはいいもんですな。


読んでいただきありがとうございます!

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