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ダンジョン打ち上げ2


戻るとカノとシバサクが微妙な空気で向き合っている。


「志保、これってどういう感じなんだ?」


「楓ちゃん、今いいとこなの」


まさか告白する所か。一番いい所に間に合って良かった。ダメなら時魔法で過去に戻らないといけない所だったよ。

さてさて、シバサクばどんな言葉で告白するんだ。しっかりと見させてもらいますよ。


「僕のお嫁さんになって下さい」


付き合って下さいって言うと思ったのにその斜め上を行く告白


「アーシはギャル出し、クラスで浮いてるし、芝ちゃんまで変に見られるよ」


まあ確かにカノはクラスで浮いてる


「だから?」


シバサクはカノの言葉に動じない。さすがだ。シバサクってやっぱりいざという時度胸あるよね。


「だから?って嫌でしょ。」


「別に他の人がどう思おうが関係ないよ。誰がなんて言おうが僕は君が好きで、一緒に居たいと思ってる。他人は人生を共には歩んでくれない。君となら一緒に歩きたいと思ったんだ。」


なんだ、なんだ。めちゃくちゃ強気で押せ押せモードの告白だな。もっとおどおどした感じのなよなよ系の告白かと思ったら、やるじゃん。シバサク。


「けど、アーシは芝ちゃんのタイプじゃないでしょ」


確かに。これは真実の告白で証明されたよね。まさかあれだけカノが本命だと思っていたのに、まさかタイプは真逆というズッコケポイントだったよ。


「好きなタイプはそうだけど、僕が好きな人は君だから。さっきから女々しいな。とっととお前は俺の嫁になればいいんだよ。」


シバサクが強引にカノにキスをする。


「わお」


「これは私も予想してなかったわ」


思わず志保と声が出てしまった。

けど、この展開に必要なものがある。すぐに準備しないと。すかさず俺は転移魔法を使用してからすぐさま戻ってくる。


「志保準備しろ」


俺は紙を志保に渡す。

変身魔法で神父の姿に、志保はシスターの姿に変身する。

【装飾魔法 結婚式】

服飾魔法ドレスアップ


周りの雰囲気を一気に結婚式風に装飾を施し、カノは純白のウェディングドレス、シバサクはタキシードを身に纏う。

そこへ神父の俺とシスターの志保が2人の目の前に転移する。


「汝、芝優作は西宮珈音を妻とすることを誓いますか?」


「えっ?なに?なに?」


「芝ちゃんこれどういうこと?」


「俺にもわかんないよ。楓斗、どういうことだよ」


2人共動揺してるわ。マジ作戦大成功だな。


「細かいこと気にするなよ。2人共愛を誓うの?誓わないの?」


俺は照れる2人を影魔法で拘束して強引に顔を見合わせると、2人共照れながら目が泳ぎまくっている。それが初々しいしくて楽しい。なんかやってて罪悪感出るかと思ったけど、なんか両想い的な感じだし、幸せをお裾分けされてる感じ。荒んだアタシの心に染み渡りますな。


「「誓います」」


ひと呼吸おいても2人が揃って声に出して言った。小さな声で「せーの」って言ってた所がもしかしたら初めての2人での共同作業になるのか。


「では、ここに署名」


「いつの間に婚姻届なんて取ってきたんだよ」


「パパっと転移してきてな。」


本当に2人共署名した。これはいい思い出の品をゲットしたよ。思い出に残る告白になっただろうな


「さて最後はまた誓いのキスしちゃおっか。」


「またって、お前見てたのかよ」


「志保と2人でバッチリ。」


「いつから見てたんだよ。」


「「最初から」」


「助けろよ!」


まあごもっともな意見ですな。助けなかったのがバレてしまった。仕方ない。傷を治してやるか。


「優作、カッコよかったよ。これからよろしくね。」


「「おおっ」」


俺が魔法を使おうとした瞬間にカノがシバサクに抱きつきキスをした。

目の前でされると照れるな。やられた本人は俺ら以上に赤い。そしてやった本人も。

傷は名誉の負傷ということで治すのは止めとこう。この傷も2人の思い出に成るだろうから。


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