序章
『如月 千歳』とは小学3年からの付き合いだ。
出会いはこの俺『葉月 悠人』が幼少の頃、近所の公園で一人寂しく遊んでいた千歳に声をかけたのが始まりだった。
そこから俺達は時に仲良く、時に小さな事で喧嘩をしては仲直りをして、さながら兄妹のような付き合いをしていた。
何時からか、俺は彼女を一人の女性として想いを寄せるようになった。
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私、『如月 千歳』にとって『葉月 悠人』は初めて出来た友達だった。
見知らぬ街に引っ越してきて、誰とも馴染めず、公園の遊具だけが唯一の友達だった私に声をかけてくれたのが始まりだった。
そこから私達は同じ時間を共に過ごすようになり、そしていつしか私は『葉月 悠人』に恋心を抱くようになった。
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『そして、千歳への告白を決めた高3の夏』
「そして、悠人への告白を決めた高3の夏」
『「想いを伝える事は叶わず」』
『俺はこの世に遺された』
「私は、この世を去った」
『でも、もし願いが叶うなら・・・』
「だけど、もし叶う願いなら・・・」
『もう一度千歳に会いたい、そして俺の想いを伝えたい』
「もう一度悠人に会いたい、そして私の想いを伝えたい」
「「物語の始まりは・・・高校3年の夏の終業式だった・・・」」