表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

第5話 密談

「ふう、今回も収穫なしか」


街のチンピラ共を片付けた後に手持無沙汰になる。


「ん?」


帰路につこうと少し歩いたところで、この間野々宮をいじめて停学中の女子生徒が、路地裏にある扉を開けて中に入っていった。


「こんなところで」


停学中なのに外に遊びに出ること自体ダメなんだが、そんな軽い様子ではない。

確認しておいた方が良さそうなので、後をつける。


薄暗い建物の中人に見つからないように注意して進む。

明かりの漏れ出た扉の前についた。


「準備はできた?」


「ああ、準備どころか今から仕掛ける予定だ」


「へぇ、早いじゃない」


「ああ、丁度船を出すのが日付を超えた夜中になるんでな、その方が都合がいい」


「それはよかった、ところであの邪魔してきた男だけど」


「何か分かったのか?」


「ええ、うちの学校の先生だったわ」


「何? それだと手を出しづらいが……やれないことはないな」


「あんた、学校襲う気?」


「ははは! 流石にそれは足がついちまう! なに、先生様は生徒を見捨てないんだろ?」


「聖人面の顔に思いっきりぶち込んでやりたいわね」


「そこらへんは任せておけ、それよりも今頃決行されているだろう」


「ええ、任せたわ、くれぐれも足がつかないように」


会話を聞く限り、野々宮をまた襲う気だろう。

そして、それを餌に俺をおびき出してボコろうという魂胆か。


俺は扉を開き、中に入る。


「ああ? 誰だてめぇ」


「話は聞かせて貰ったよ」


御薬袋葉(みないよう)!」


「まさか?」


「聖人面の先生だ、特別講習をしてあげよう」


「ちっ! つけられてたのか!」


女子生徒と話していた男が武器を取り出す。


「あんた、身体強化魔法で戦うそうじゃないか?」


「学習はしているようだな」


「褒められて嬉しいよ」


男の武器は、グローブ型のナックルだった。


「魔拡張武器か?」


魔拡張武器とは、魔力を流すことで絶大な威力を発揮する、現代における最強武器だ。


「残念、科学武器だ! まぁ弱くはねぇから楽しめよ!」


魔法が発展する前に猛威を振るっていたのが、科学武器と言われる物だが、現在ではもう古い時代の遺産だと言われている。


「ほう、最近は対魔法師用の武器も作られているようだし、強そうじゃないか」


「あ? てめぇ、その情報どこから、まぁいい余計に黙って返せなくなったな!」


そう言うと男が殴りかかってきた。


「加速!」


なんの力を使っているか知らないが、一気に加速して殴りかかってきた。

それを捌き、受流してやる。


「何!」


男は驚愕の表情を浮かべた。


「超電磁砲の加速を取り入れたスピードについてこれるだと……」


「超電磁砲? そんなもの人間の身体に使えばタダでは済まないと思うのだが」


そう、そんなスピードで動いて、人間の身体が耐えきれるはずがない。


「なるほど、そういうことか」


男をよく観察すると、答えがわかった。


「ハハハ! サイボーグを見るのは初めてか?」


男の腕が捲れ、機械の部分が見えていた。


ブックマークや評価で応援してくれると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ