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第2話 人身売買

紙に書かれていることをもう一度見る。


「人身売買か」


こんな時代に人身売買が、都会で行われているとは信じがたい。

しかし、今不法滞在をしている外国人を狙った犯罪が増えている。


「ここか」


現場の倉庫街に着く。


ここら一体は基本物資の運搬がされている場所らしいが、犯罪の本部となる団体が隠れているらしい。

情報にあった倉庫に入る。


コツコツと足音が響くが、気にしない。

大漁の物資が目に入るが、奥から人の気配がする。


「おや、兄ちゃん迷子かい?」


中年の小太りなおじさんが声をかけてくる。


「ちょっとな、子供とはぐれてしまって」


こんなところで子供とはぐれたなんて、冗談としか思えないが。


「へぇそうかい」


おじさんがおもむろに、胸ポケットに手を入れる。


「子供はみつかりそうもねぇな!」


取り出したのは旧式の拳銃だった。


「そうだな子供とは、はぐれてないんでな」


おじさんの横に立ち、拳銃を持っている手を掴む。


「危ないおもちゃを持っているおじさんを躾に来ただけだよ」


「なっ!」


ビックリしたおじさんの首に手刀を叩き込む。


「ここか」


気絶したおじさんを横に寝かし、後ろにあった地下に続くであろう隠し階段の蓋を開ける。

中に降りると、小さな明かりしかなく、薄暗い。


暫く進んで、曲がり角を行くと、明かりの漏れ出る部屋を見つけた。

中から笑い声が聞こえる。

十中八九犯罪者達だろう。


一度そこは通り過ぎ、人身売買のために捕まった人たちを探す。

一番奥まで来た時に、複数の人の気配がした。


「これは」


ここに来るまで敵は確認出来なかったので、捕まった人たちだろう。


「ううっ」


すすり泣く声が聞こえた。

近づいていくと、泣く声がやみ牢屋に囚われた人達を見つける。


「なるほど」


捕まっていたのは、女子供ばかりだった。

口元を抑え、必死に声を抑えている少女が目に入る。


「鍵は壊しておく、しばらくしたら騒がしくなるだろう」


それだけ言うと牢屋を後にする。

彼女達全員を守りながら戦うのは無謀すぎる。

それよりも、犯罪者達を殲滅した方が確実だろう。


彼女達の視線を背中に感じながら、明かりの付いていた部屋へ向かう。

扉の前に立つ。

中からバカ騒ぎをしている声が聞こえる。


扉をゆっくり開き、入る。


「粛清のお時間ですよ」


強面のお兄さんたちに睨まれる。


「お前、なんの用だ?」


答える義務等ないので、手近な男を裏拳で殴り飛ばす。


「クソッ! やっちまえ!」


流石に襲撃されたと分かれば黙ってはいない。


「どうやら、魔法は使えないようですね」


犯罪者達が取り出したのは、旧式の拳銃だった。


「へっ、魔法師が! 調子に乗るなよ!」


一斉に銃で撃ってくる。

受ける理由もないので、近くの男を捕まえて盾にする。


「クソ! 囲め!」


狭い部屋で囲もうとするが、それだと発砲時に同士討ちになるとかんがえないのだろうか?


「まぁ許さんけどな!」


相手に合わせる理由もないので、どんどん男どもを捌いていく。


「この野郎!」


リーダーらしき男が、何やら取り出しスイッチを押す。


「ははは! これで魔法は使えないぜ!」


男が得意げにかざしているのは、マジックジャマーと言われる、対魔法師用のアイテムだった。


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