表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/407

04 ブルトン洞窟その1

 ブルトン洞窟。


 それはケインが現在所属しているギルドの管理下に置かれている、難易度Eのダンジョンである。

 出てくるモンスターもFランクのスライムやゴブリンが殆どを占め、最下層辺りでようやくEランクのハイゴブリンが出てくる程度なため、別名「初心者ダンジョン」と呼ばれている。


 そんなブルトン洞窟で起きた異常現象の調査依頼を受けたケインは、さっそくその異常性を痛感していた。


(すでにEランクモンスターが居るとは…)


 ケインがブルトン洞窟へと潜って数分。まだ1階層だというのに、すでに目の前にはゴブリンの群れに加え、少し奥の方にハイゴブリンが数体鎮座していた。

 ケインにとっては取るに足らない相手ではあるが、なりたての冒険者にとっては致命傷では免れない可能性のある相手である。


 ハイゴブリンは普通のゴブリンと違い、より人型に近くなり、少数で群れを成して行動する。

 また、木製ではあるが剣や盾を使っているのも特徴である。

 また、ごく稀ではあるがゴブリンを率いた群れも存在し、その群れのハイゴブリンは後に上位種へと進化を遂げる可能性が高まるとされ、発見され次第すぐさま討伐の依頼が申請されることが多い。


 そのごく稀が目の前で発生している。

 ケインは愛用の剣を引き抜き、ゴブリンの群れへ突撃した。

 ゴブリン達はケインの奇襲に慌ててしまい、ほんの数秒のうちに数を三分の一にまで減らしてしまった。

 だが、そこまでくると流石のゴブリン達でも己の身の危険を察知し、集団でケインに向かって襲いかかってきた。


 しかし、群れたゴブリン程度ではケインの足元にも及ばない。

 襲いかかってきたゴブリン達を軽くあしらったケインは、残ったハイゴブリン達をも瞬く間に殲滅させた。

 力尽きたゴブリン達が次々と魔石へと変化していく中、ケインは一体のハイゴブリンに目をつけた。

 見た目は普通のハイゴブリンであるが、鉄の剣と盾を持ったハイゴブリンが居た。


(新人から武器を奪ったのか…)


 ダンジョンに向かう前に、ギルド長から「武器を奪われた新人もいるらしい。注意してくれ。」と言われていたのを思い出したケインは、この先の敵も武装している可能性も考えながら、奥の方へと足を進めていった。



 道中襲いかかってくるゴブリン達を全て狩りながら、ケインは奥へ奥へと進んでいく。

 そして、Dランクモンスターが見つかった3階層にケインはたどり着いた。


 ここからは、元々いたゴブリン達ではなく、より危険性の高いモンスターが出現する。


 そう思い、改めて気を引き締めたケインの目の前に、巨大な蛇が姿を現した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ