3話
今、僕は冒険者ギルドにいる。登録をするためだ。視線を感じるが無視。なぜか殺意も混じってきたが無視。
登録と説明が終わった。僕のギルドカードには、Fとある。
このFというのはランクで、下からF、E、D、C、B、A、S、SS、SSS、S4となっている。ちなみにS4はこの世界に二人しかいないらしい。
そして、北端に行くため銅貨を5枚馬車の待合室にいる人に渡し乗った。
ちなみに貨幣の価値は下から銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨、白金貨と黒金貨は同じ価値でその上に王金貨がある。
1週間後、戮は北端の村に来ていた。
戮はずっと寝ていた。途中、ドラゴンが出てきたらしいが、関わらないように馬車は走ったようだ。魔物と呼ばれる生物達には遭ったが、護衛の冒険者が倒したらしい。
北端の村で馬車から降り、1泊してから出発する。
翌日、海は晴れていた。
「丁度いいですね。」
そう言いながら、戮はある魔法を使った。
その魔法とは、召喚魔法。それだけでも凄いのだが、その魔法陣から出てきたのは、とてつもなく大きな海龍、リヴァイアサンだ。リヴァイアサンとは、神獣で海の王的な立場にいる。
「ありがとう、リヴァイアサン。じゃあ、行こうか。」
そう言い戮はリヴァイアサンの頭に乗り、その頭の角にしがみつく。
そして、リヴァイアサンはそのまま海に潜ると、ゴテヘゲンに向かって泳ぎ出した。
Side勇者達
戮が王城から抜け出した次の日の昼頃、勇者達は昼食を食べながら、話し合っていた。
「桜夜。本当にアイツは放浪しに行ったんだな?」
「えぇ。そうよ。」
「なら何故、俺達には言わないんだ?」
「普段から、話さないからでしょ。この前まであなたの名前さえ知らなかったらしいし。」
「くそっ。何なんだよアイツ。俺達はこの世界を救うために召喚されたんだぞ。」
(本当は魔王に会いに行ったんだけどね。)
そんなことを思いながら、昼食を食べていると
「おーい、さゆゆん。」
と、聞こえて来る。そちらを向くと、はち切れんばかりの胸を揺らしながら一人の女性が来る。
名前を小崎 小奈といい、三大美人の一人、胸と言われている。苗字と体形があっていないと、文句が言いたい。
天職は魔法使いで、魔力と魔法攻撃力がとても高い。
「ここのご飯は美味しいね。」
彼女がそんな言葉をかけてくる。
「えぇ、そうね。」
「むむっ、冷たいなぁ。」
「そうでもないわ。」
「そんなことより、戮が放浪したのって嘘でしょ?」
「いいえ。」
「んー、まぁそういう事にしとこうか!」
愛はまた昼食を食べに行った。
その日、王や聖騎士団長、聖騎士副団長が集まっていた。
「アルロア、勇者の一人が逃げ出したのは本当か?」
「はい。部屋も確認しましたが、いませんでした。」
「そうか。エレン。」
「はい。何ですか?王様。」
「聞くと、戮は桜夜に言ってから抜け出したらしいからな。ちょっと聞いといてくれ。」
「はい。分かりました。王様。」
「うむ、もういいぞ。」
「「はっ。」」
と言って、アルロアとエレンが部屋から出ていく。出ていったのをみて
「大変なことになりそうだな。」
と洩らした。
「ねぇ、桜夜。戮にどんなことをいわれたの?」
とエレン副団長が訓練中に私に聴いてきた。
「えっと戮は、飽きたから放浪するっていっていました。」
「本当にそれだけ?」
「はい。」
「そう、分かったわ。ありがとう。」
「いえ。」
と言って、また訓練を始める。
夕方
「おーい、勇者達集まれ!」
とアルロア団長がいう。
集まったところで
「明日から魔物を倒しにダンジョンにいくぞ。」
そんなことを言ってくる。
クラスの皆はとても喜んでいいる。
私も実はワクワクしている。
「良し、明日は7時にここに集合だ。しっかり休むように。」
「「「「はい!」」」」
皆は声をそろえて返事をした。
この世界世界のことも知らずに。