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思いつきで投稿。
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俺の名はガイコツ。スケルトンだ。
今、意味分かんねぇって思ったか?
名前がガイコツ、種族名がスケルトンだ、覚えとけ。
間違ったらタダじゃおかねぇからな?
「カタカタカタカタ」
自慢のボディをカタカタ揺らしながら迷宮を進む俺。
この迷宮での俺の立場は最下層の雑魚だ。
いっつもいっつもあのクソ冒険者どもにボコられる日々である。
まあ俺の場合はやられてもその場に崩れ落ちて5分で元に戻るし、他の雑魚どもも迷宮主に復活してもらえるんだが。
俺が迷宮を進むのは、その迷宮主に会うためだ。
俺には夢がある。
この迷宮を離れ、どっかの秘境で静かに暮らす。
できれば棺か骨壺があればなお良い。
そのためにはまず、迷宮主の庇護下から出なければならない。
だから俺は会いに行くのだ。許可を得るために。
しばらく通路を進むと、ウルフがやってきた。
「ワフゥ~~! (ガイコツ! あそぼうよ~)」
アッシュウルフという種族の、俺と同じ雑魚モンスターだ。
ウルフという名前だが、あまりの愛くるしさにワンコとも呼ばれたりする。
ちゃんと名前を呼ばなくても怒ったりしない。心の広いワンコなのだ。
「ワフッ、ワフゥッ (ガイコツ! ガイコツ!)」
歩く俺のまわりをウルフが嬉しそうにピョンピョンとびはねる。
いつも思うが何がそんなに楽しいんだ?
あ、やめてそんなにじゃれつかないで。
カシャーンッ!
あーあ、崩れちゃったよ。
スケルトンの中でも特に崩れやすいんだから丁寧にあつかってくれないと。
「ワォン、ワォン! (たのしいなっ、たのしいなっ!)」
ウルフが俺の頭蓋骨のまわりをぐるぐる回る。
くそっ、邪気が無さ過ぎて怒るに怒れねぇ。
「ワフ~ (あ、ホネだ)」
それ俺の大腿骨! やめてくださいワンコさんしんでしまいます!
その後10分ほどかかって(復活してすぐもう1回ウルフに崩された)復活し、
再び進み始める。
この調子じゃ、迷宮主のとこまで結構時間かかるかもな。
現在位置 B1F
迷宮主の居る最下層 B10F
ほかの小説も連載中です。
この小説はその息抜き、という感じ。