告白、そして旅立ち
……駄文かも
けど、読んでいってね
春、桜が舞い散るこの日
私は高校を卒業した。
だからと言って別段友達との別れを惜しみ悲しんでいるわけではない
…ただ、淋しさがあった。
あの人がこの場にいないからだ
あの人とは、今日一緒にこの高校を卒業する私の親友のユウちゃんである。
ユウちゃんとは幼稚園の頃から一緒に遊ぶ仲で、私と違い誰とでも仲良くなったり、悩んでる暇があったら先に行動してるようなそんな人なのだ
ユウちゃんは小学校の時からサッカー部に所属していて、私はいつもそれをフェンスの外から見守っていた。
そんな自分を変えたい、もっと近いところで応援したい、そんな気持ちから私はこの高校でチアリーディング部に入部した。
最初は練習がキツくて止めようかと思ったこともあった。…けど、ユウちゃんが居たから頑張れた、最後まで。
最後の高校三年の夏、地区大会決勝戦。十回裏、ユウちゃんはピッチャーでツーアウト一塁、これを守り切れば優勝…ツーストライクこれで押さえれば終わり、ユウちゃんの投げた球は打ち返されバックスクリーンを越えた。
帰りのバス、みんなが泣いている中ユウちゃんだけが泣いていなかった。
でも、私と二人きりなった帰り道、私が話し掛けたらユウちゃんは泣き出した。そして私に抱きついて無言で泣いたんだ。…私はそっとユウちゃんの頭を撫でた。
ユウちゃんは春から県外の大学に進学する。その出発日が今日なのだ。……今日自分の気持ちを言うつもりだったのに…
卒業式も終わり、皆が校門前に集まり始めた時、携帯が鳴った。…ユウちゃんからだ。
「もしもし、ユウちゃん?」
『…サユ』
「どうしたの、急に電話して…」
『…ちょっとサユに言いたいことがあって、ホントは別れるのが辛くなるから言いたくなかったけど…言うこと決めた』
「なに?言いたいことって…」
『僕は…サユのことが好きだ』
……え?
『言いたかったのはそれだけ。答えは聞かないよ。どっちにしろ辛くなるから』
え、ちょっとユウちゃん
電話から聞こえるのはツーツーの音だけ
私はすぐに駅へむかった。クラスメイトが私を呼ぶがそんなの気にしない。
駅へ着くとそこにはユウちゃんの姿はなかった。
ハァッ、ハァッ…ユウちゃん
言い逃げなんてズルいよ…
「サ、サユっ、何でここに」
後ろから聞こえてきた声にハッとなり振り返る。
「ユウちゃん…」
驚いた顔をするユウちゃん。
「良かった…間に合ったんだ」
「あぁ、出発時刻まで後二十分あるし…だからサユ、何で此処に卒業式はどうした?」
「あんな事言っておいて言い逃げなんて。言われたほうの気持ちも考えてよっ」
「ゴメン…でも、どうせ離れ離れになるなら…いっそ」
「…好き」
「えっ」
「私もユウちゃんが好きっ」
「だからユウちゃんに好きって言われたとき嬉しくて嬉しくて居ても立っても居られなくなって…」
あれ?涙が出てくる…もう泣かないって決めたのに…
泪拭うもどんどん溢れてくる、今まで抑えてきた感情が押し寄せてきて止めようがない。
フッと誰かに抱き締められる感じがし頭を撫でられた。ユウちゃんのようだ。
とても暖かい気分になり涙も徐々にであるが治まり始めた。
「前にサユにこうされたよね?その時、気付いたんだ。ごめんね、今まで気付いて上げられなくて…」
「…良いよ。だって…ちゃんと気持ちが伝わったから…」
短い時間だったかもしれない。けど私とユウちゃんはとても長い間、抱き合っていた。
「じゃ、行くね」
「うん、行ってらっしゃい」
……やっぱり、笑って送り出したい…けど、また涙が…
「サユ」
「え…っ!?」
「じゃっ」
ユウちゃんと私の間に開閉口の扉が現れ、電車は動きだした。
「……頑張ってね、ユウちゃん」
聞こえるか分からないけど私はそう呟き電車を見送った。
今度会ったときは私からしてあげようっと
そんな考えを巡らせながら、私は学校へと戻ることにした。
登場人物
猪刈小百合…チアリーディング部所属、四月に市内の大学に進学
山宮有姫…女子野球部所属、四月に県外の女子野球部で有名な大学に進学
てぇな感じです。有姫の口調を男っぽくも女っぽくも無くしたかったんですけど如何だったでしょうか?




