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#41 なんで?

投稿が遅くなってしまって大変申し訳ありません!新年明けてバタバタしちゃいまして。

ここからは頑張って登校していこうと思うのでよろしくお願いします!

「やーっと終わったー!」

椅子に座ったまま伸びをして、作り終えた動画をマネージャーに送信する。


編集に違和感が無いか、誤った表現だったり少しでも批判を受けるような編集をしていないかを確認してもらうためにこれは大事な作業だ。


「......たぶんいけてると思うけど」

今回はいつもよりも入念に推敲したもん。なんせコラボ動画、それに相手はZer0さん!


立ち上がってベッドにダイブする。

頭の中でスケジュールを確認しつつ目を瞑る。


今日の授業は......おっけ、大丈夫やな。

バイトも入ってないし...このまま寝よかな。


「......てか」


自分の生活リズムを踏まえて引っ掛かりを口にする。


「Zer0さん......あの人一体」

どんな生活なの?


最初のDMでは、ちょっと事情があって頻繁に配信ができないから動画にしてほしいって言われたけど、何かあるんかな。それに、配信してるのはいつも夜中からの数時間だし。...まああただのコラボ相手の私生活を詳しく考えようとするのは不躾な話か。


「お!」

その思考を遮る様にマネージャーからの連絡が来た。


[OK!このまま投稿しちゃってください!]


「それじゃあ〜投稿っと!」

よし。ひとまずこれでZer0さんの動画を待つだけ!


......Zer0さん。


「今何してんねやろ」





「あ〜疲れた〜」

現在エネルギー切れの俺は机に突っ伏して木目を味わっている最中です。

......それにしても、あの現代文とかいう科目は何?人に点を取らせる気概が感じられねえ!


俺には現代文の難易度なんてよくわからんがそれにしても今回の内容は一段と難しかった気がする。なんかいつもより記述が多かったような。


いやまあでもやれることはやった!赤点で補習になったとしても悔いはない!

嘘です全然悔いしかありません。つーかこんなの赤点確定だろ。


「大門2のさ~」


「漢字の~」

周りで飛び交う各々の解答を聞き流しながら帰りの支度を進める。

今回の中間考査は8教科を4日間でおこなうので1日あたり2つテストを受けて終わりなのだ。

こういうところは楽だよな~なんて思いながら筆記用具をカバンに詰め込んでいるところ、我が宿敵が俺の席に近寄ってくる。


「やあ二之前君、調子はどうだい?」


「どちらさまですか?」


「なあ、お前ぜってぇ現代文やばかったろ」

こいつ...さっきの休憩時間は何にも言ってこなかったのにこういう時に限ってニヤニヤしながら来やがってよ。


「うるせえ」


「ふ~ん」

....この言動と顔見た感じ、煌成は出来たんだろうな!ちくしょうめ....!

つーかなんでこういう陽キャは頭も良いんだよふざけんな!

もっと神様は俺みたいな日陰に住む生き物に才能をよこせ!!


「ま、この勝負は俺の勝ちかな~」


「うっせぇ」

その会話に割り込んで俺に救いの手を差し伸べてくれたのは鈴島だった。


「いやあ、わかんないよー?」


「ほんとかー?だってこいついつも授業中寝てるしさぁ」


「二之前君めっちゃ勉強してるかもよー?」

あ、勉強教えてくれたことは黙っててくれたのはありがたい。もしバレてしまったらどうせこいつの事だ、ズルだの不正だの言われるに違いないし。


「そうか?まあとはいえ流石に俺には勝てねえだろ」


「いやいやわかんないって!ね、二之前君!」


「うん。ま、俺も一応勉強してるし」


「へぇ、そんならテスト返しの時が楽しみだな」


「まだ全部受け終わってねえだろ。そういうのは全部終わってから言え」


「うっせえやーい。お前は明日のテストと財布の中身の心配しとけー」

ちょっとうまいこと言いやがってこんにゃろ。

じゃ、またあとでなーと自分の席に帰る煌成を半眼で追いながら、あのさと鈴島に声を掛ける。


「どうしたの?」


「いや、さっき会話に入って俺のフォローっていうか、まあしてくれたじゃん。

だからさ、ありがとう」

キョトンとした顔の後、すぐに鈴島は破顔した。


「そんなの別にいいのに」


「そうかもだけどさ、言っときたくって」


「そっか。.......お互いテスト頑張ろうね!」

その言葉に俺は強く頷いた。





「あ゛~つ゛か゛れ゛だ~」

2日目の2教科目、つまりトータル4つ目のテストである数学が終わって俺は机の上で溶けていた。数学は苦手じゃないしコツコツやってたけど、


「や゛べ゛え゛な゛~」


「ふふっ、どうしたのそんな声出して。

テストうまくいかなかった?」

鈴島の問いに、頭を机の上から動かさないまま頷いた。

あでっ、顎が。


「そっちはどうだった」


「うーん......最後の問題が自信ないかなぁ」

おぉ、流石優等生。自信ないのが最後の問題だけとは。

......で、問題はあのパブリックエネミーこと木場煌成。


わざわざあいつの席に行くのもだるいしなーっ。

シャーペンをいじっているとこちらの席に近づく足音が1つ。

その音につられて上体を上げると


「.......テストどうだった」

俺たちの方にやってきたのは煌成ではなく、松井だった。

想定していた人物と違ったことで反応に多少の遅れが生じるが答える。


「え?ああ、まあちょっとやばいかな」


「...そう」


「あ、夕夏ちゃん!テストお疲れー!どうだった?」


「うん、お疲れ。赤点ではないと思うけど......。

高得点は厳しいかも」

2人が揃ったのを久しぶりに見たかのような錯覚を感じながら話の腰を折る。


「体調はもう平気なのか?」


まあそんなことを訊かなくてもまだ全快でないのは明らかなんだが。

普段はつけないマスクといつもよりぶっきらぼうな態度がそれを物語っている。

なんせ鈴島に対してもテンションが低いんだし。


言いながらも頭にそんなことがよぎる。松井はその質問に、案の定首を振った。


「熱自体はもうないけど、まだ身体はだるいね。

....でも2日連続でテスト休むのは流石にやばいし今日は来た」

そうか、松井は昨日の2教科の補習がもう決まってるのか。

え、俺はって?ふっふっふ、任せな!俺の事誰だと思ってるんだい!

...えー非常にやばいです。


つーか赤点と補習とかいう制度なくせよ!

こんなの誰も幸せにならねえじゃねえか!

もはや逆に青点とかいう高得点者用のなんかそれっぽいの作ってさ、取った人達を皆で褒め称えた方が絶対良い!

うん!俺は平和主義者だ!平和な世界万歳!

...あ、でもそうなったら煌成を褒めないといけなくなるじゃん。やっぱ撤回で。


これ以上2人の会話に混ざるのも忍びないし俺の方から出向いてやりますかと席を立った直後、松井に呼び止められる。


「あ、二之前」


「うん?」


「木場なら用事があるってさ、私伝言頼まれてた」

ま、どうせ手伝いとかそのあたりか。

了解と返事をして椅子に座りなおす。


...てか煌成のやつ、松井に伝言頼んだのか。

まあ鈴島のところに行くんなら必然的に俺にも近づくし適任か。

別に今まで関わりとかなかったと思うけどそういうの頼むもんなんだな。

さっすが陽キャ!俺陰キャだからわかんねぇわ!!




「はぁ~あ」

僕、蔭山秀一はため息をつきながら誰もいない廊下を歩いていた。

僕はあの日から、と言ってもほんの1週間前だけどこうして毎日通学している。

でもやっぱりまだ教室で授業を受けるのは怖いので保健室登校だ。


「はぁ.....」

また出てしまう。....しょうがない、ずっとテストの事で頭がいっぱいなのだ。

いくら虐めで不登校だったといえども特別扱いはできないとのことで僕もテストを受けている。


...でも、正直絶望だ。そりゃあ、あの頃も多少は教科書をめくったりはしてたけどだからと言ってテストについていけるというわけではない。だから、保健室に居残って勉強はしているものの兆しは見えない。


あーあ。今日のもダメだろうなー。

優雅に空を泳いでいる雲に目を向けながらとぼとぼ歩いていると、ふと視界の片隅に人影がよぎった。


「....ん?」

見間違えかな?数歩戻って見えた方向に目を細めるが、それらしきは見えない。


ま、流石にこの時間に外にいる生徒なんていないか。

そりゃあまだ学校に生徒はいるだろうけど外に出るなんて意味の分からないことするはずがないし。

それでも顔を動かさず覗いていると生徒が1人見えた。


見間違えじゃなかったんだ。...にしてもなにしてんだろう。

ま、いいや。そんなことより勉強しないと。

再び帰途へと進めようとしたその時、足が止まった。


人影の横顔が見えた。それが誰なのか見紛うわけもなく一瞬で分かる。

それと同時に口を衝いて出たのは


「...あれ、煌成?」

旧知の友の名だ。



「...なにしてんだろ」

旧校舎とこの本校舎を繋ぐ渡り通路の陰に、彼はいた。


この時間に居残り勉強?でも煌成ならありえるか。そういうのするタイプだし。

....あれ?それなら零斗君も一緒のはず。それになんで外に?

....行ってみようかな。


というのも通学し始めてからほとんど会話をしていないのだ。

別に喧嘩をしたわけでもなく話しかけるなと言われたわけでもない。

てか、煌成がそんな事言うはずがないし。

ただ自分でそう決めただけだ。


学校に話をしに行ったあの日の夜、煌成から一緒に通学しようとの誘いを受けた。

それなら毎朝楽しい気分で学校に行けるし、もしかしたら教室に行くことができるようになるかもしれない。

でも、断った。


理由は単純、このまま甘えて続けてはいけないと思ったからだ。

僕は煌成と二之前君のおかげで学校に行けるようになった。ただでさえ迷惑かけたのにまた力を借りるなんて自分で自分を許せない。

自分の力だけで登校して、教室に行けるようになろう。だから断った。


....もしかしたら煌成と一緒に帰れるかもだしと渡り廊下の方へ方向を転換したその時、生徒が数人煌成の方に歩いてきた。あ、やっぱ二之前君もいるんだ。


二之前君だけならまだしも他の人も一緒なら話したことないしやめた方がいいか。

というかまだ二之前君含めて顔も見えてないけど。


それにしても煌成以外私服なんて不思議だな。

やけに挙動不審であたりを注意深く警戒している様子で、1人がきょろきょろと周りを窺い始めた。

それは二之前零斗でもなく、煌成のクラスメートでもない。


理解した理由は1つ、その顔に見覚えがあったから。


「....え.......な、なんであいつ...」

そう、それはあの時自主練習を誘ってきた同級生だ。





久しぶりの蔭山君登場!それにしても煌成はなぜあいつと...?


今回みたいに期間が空きすぎることは無いと思いますが、数日投稿しない日も出てくるかもしれないという事をご理解よろしくお願いします!

ここまで読んでいただきありがとうございました!また次回!

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