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#40 試験開始!

あけましておめでとうございます!

今年も読んでいただければ!

 自分以外誰もいない静かな部屋でスマホ片手に呟く。


「.....あ、いやでも...?」


ここで動画を見てしまうのはもしかしたら面白くないのでは?普通ならこういうのは見ずに初見でリアクションした方が視聴者側も見てて楽しいはず。


「....なら」


スマホは手元に置くだけにして、動画撮影のためのセッティングをテキパキおこなう。最初は時間がかかることもしばしばあって、つくづく向いていないなと感じることもあったが、今はこうして楽しくやれてる。人は成長するものだ。


なんて考えつつも、動画を撮り始める。

リテイクは要らない。一発勝負だ。



[やほやほーみう。です!今回はね!

いつもとは一味も二味も違う動画なんですけどもね!

まあサムネ見たらわかると思うけどコラボ動画です!

そのお相手はゲーム配信でお馴染みのZer0さんです!

ちょっとねぇ、前々からゲーム一緒にしたいなーって思ってたんでこうしてコラボが出来るってのは嬉しいけども.......まさか動画とはねぇ]


今回の企画を説明しながらワールドのコードを打ち込んで共同ワールドへと降り立つ私の目の前に広がるのは広大な大地。


[......てな感じなんですけども、こうしてワールドに入れましたよと。あ、あと一応Zer0さんから拠点の座標を教えてもらってるから迷子になって時間を無駄に使っちゃうってことはないかな!それじゃ、歩きますか!]



「.....ぷっ、ふはっなんだよこれ」

1度トイレを済ませてきて、こうしてZer0さんの動画を見ているわけだがこれがなかなか面白い。


いや、今までの動画や配信が面白くないというわけではない。なんというか、Zer0さんの良さや面白さが特に表れているような気がする。


そう、特に



[何この......家?角砂糖?豆腐?]


教えてもらった座標に(そび)え立つ拠点...?を見上げながら呟く。


というか、Zer0さん......あの人DMで、


[あと、拠点には期待しておいてください]


て言ってた気が......配信や動画で見た時とは違ってもの静かな人と思わせる文体だったけど、やっぱりZer0さんはZer0さんだ。


[......本当にこれは何?いや確かにかろうじて人が住むという体裁は守ってるけどさ、これを家と呼ぶんなら建築学に波紋を呼ぶことなるけど大丈夫そう?

てか呼んじゃってもいいの?]


[......まあ中に入ってみますか。

見てくれは悪いけど、意外と中は豪華でオシャレとかって可能性も......ありませんでしたね。はい]

家としての可能性ゼロの室内を歩き回りつつ、これからどうすべきかを頭の中で計算する。


とりあえず目標はドラゴンだけど、それに繋がるようなことは今回出来ない。だからまずは食糧調達とか武器を武器を作ったりだね。


[......チェストの中にも何もないし、私が何かしら入れておいた方がいいよね。......てかあの人1時間で何してたの!?この家作るのに5分ぐらいしかかかってないはずだし食料調達も武器製造も出来るじゃん!!

....本当に何があったの?]

絶対この後Zer0さんの動画見直そうと思いながら、動画撮影を進めた。



「あー終わったー!」

撮影中特有の緊張感が無くなり、軽くなった肩をほぐす。...いつもより今回はちょっと肩に力入りすぎた。


「じゃ.....これ編集しよっと。

...その前にZer0さん見よ。あの人1時間何してたん」

どのくらい編集しているかの確認も兼ねてZer0さんが1時間で何をしていたいのかを見ていくことにした。



「.......あー面白かった」

いつもの配信に比べると短いが、それでも一般的に見れば長尺の動画を見終わっての感想一言目は賞賛だった。


俺は今まで、いろんなMouTuberのコラボ動画は見てきたがこの形でのコラボは初めてだ。

こんな斬新な案もしかしたらバズるんじゃないのか?


なんて期待に胸を躍らせつつ、今までの配信を見返そうか、それともQuitterで反応でも見ようかという指が伸びたがすぐに止まる。


「......いや」

テストが控えてる。そんなことして時間を無駄に消費するのはNGだ。それにそんなことしたら、細かく教えてくれて俺の勉強に付き合ってくれてる松井と鈴島に合わせる顔がない。


そうと決まれば


「続きしますか」


教科書を開いた。



「...あはっ、何してんのこの人」

残り時間わずかというところで敵に襲われて力尽きるというZer0さんの悲しい末路に独り言が出てしまう。


「....なーるほどね、そういうこと」

アイテムが中に何も無かった理由はまあわかったけどあの家は本当にどういうこと?

作るのに5分、せいぜい10分ぐらいだと思ってたのに結局30分ぐらいかかってたし.......。


しかも作ってる最中も


[いやここであえてこの素材を使って...あ、海だ!

ちょっとひと泳ぎしてくるわ!!]


とか


[うーん...そういや腹減ったな]

家作りから脱線しまくってたし...もしかしてあの人結構なポンコツ?


でも、プレイスキルの高さを見せてくれた場面もあった。大勢のモンスターに囲われた時も自分がダメージを喰らう距離感を把握して立ち回っていた。

...最後のアレは事故ということで処理してもらおう。


「....よし」

そろそろスイッチ入れて編集しますか。まあ私はZer0さんみたいな事情があるわけじゃないし、サクッと終わらせてサクッと投稿しよう!


「...編集苦手やけど」



一方Quitterでは、動画を褒める投稿が多くを占め、その数も通常の配信や動画に対するものより多かった。


[Zer0がコラボ動画!?しかも相手はみう。!?

神回確定だなこれは......]


[まって、Zer0のコラボの動画面白すぎww

あれを家と呼べちゃう度胸見習いたいw

てかみう。ちゃんの反応気になるー!!]


[ガチでコラボ動画良すぎる。

つーか最後にZer0アイテム無くなったけど大丈夫かw

まあみう。さんが上手いことやってくれるか!

みう。さんの動画期待!]



そんなこんなで、俺はテストまでの残り2日間ネットを見ずに勉強に取り組んだ。



まあ途中、忌ま忌ましき我が宿敵こと木場煌成から茶々を入れられることもしばしばあった。


「零斗くぅ〜ん。お金の用意は出来たか〜い?」

黙れ。



......百華からも驚かれたな。


「お兄ちゃんさ、最近ずっと上いるよね?勉強?」

まあな。


「.....すごいね」

え?ああ!ありがとな!


「.......ても.....のに」

うん?なんて言った?


「別に」

あ、そういえばな百華!Zer0とお前の好きな———


「私そろそろ学校行くね」

えっ、ああ、おう。



それでも、松井や鈴島からたくさん助けてもらった。

今までだったらテスト前までにやりたいところまで勉強できることなんてあまりなかったけど、今回はこの2人のおかげで計画通り勉強を進められた。


鈴島はもちろんのこと、勉強会に邪魔したにも関わらず丁寧に勉強を教えてくれた松井にも感謝しかない。


...正直、早くみう。さんの動画を見たい。

もう投稿してんのかな?

Zer0さんの家見てどんな反応すんだろうな?

あー早く見てえな!!テストやってやるぜ!


「....明日からかぁ」

ベッドで寝転びながらカレンダーを見る。


そう、明日金曜からいよいよテストが始まる。

この1週間の集大成をぶつける時が来た。


数学はコツコツ進めてきたし英語は昔の勘を取り戻せた。社会は松井のおかげでムラなく暗記できた。

そして国語は鈴島のおかげで戦える攻略法を見つけることが出来た。...現代文は......まあうん。


....よし、やるか!



「はい。えーじゃあ問題用紙と解答用紙は行き渡ったかー?無い人は挙手しろー」

静かな教室に響くは試験監督である教師の声。

生徒は皆何の返答もしないが、それは準備万端の合図であるというのは周知の事実。


...ふぅ。落ち着け。

深呼吸して思考を落ち着かせる。それと同時に今まで勉強してきた情景が思い浮かんできた。


大丈夫、今までちゃんと勉強してきたんだ。

俺ならきっといける!


チラリと教師が腕時計を確認した。

そして喉仏が動き、口を開く。


「それじゃあ......時間始め!」



一斉に紙が捲られる音と共にカリカリとペンが走る。その勢いに気後れせずに俺も問題に立ち向かう。



この問題は...!



あ、そういやこれって...!



「試験終了!はい、そこペン置いて。

じゃあ後ろから解答用紙回収!!」


「じゃ、休憩。ちゃんと5分前に席座っとけよー」

試験後の休憩時間恒例の解答確認タイムがあちらこちらでおこなわれているのを聞きながら、煌成はいかがなもんかなと先に向かおうとしたところ鈴島に話しかけられる。


「どうだった?」

手応え的には......うん、まあ。初っ端は得意な論理表現だったし焦ることはなかったかな。コツコツやってた成果が出てると良いけど。


「ぼちぼちかなー。鈴島は?」


「私は結構出来たかも!90あるといいなぁー!」

いつも通りの調子で明るく言い切った。

流石だぜ。.......そういや。


「あれ、松井は?」

いつも一緒にいるのに今日は何故か居ない。まあもしかしたらトイレに行ってるとかもなと訊きながら思ったが一転、翳りが見える。


「...夕夏ちゃんさ、今日お休みなんだ」


「え?そうなのか...」


「うん。今朝体調が悪いって連絡もらってさ。

......可哀想だよね」

そうだな。この時期に限ってなんてタイミングが悪すぎる。それに、テスト休むってことは確定で補習を受けなきゃいけなくなるもんな。


「とりあえず、松井の分まで頑張ろう」

待ってろ松井。必ず良い点取ってやるからな。


「そうだね!頑張ろ!」


「そういや次なんだっけ?」


「あ、えーと......」

今度はまるで苦虫を噛み潰したような、バツが悪いような顔で俺の質問に答えてくれず言い淀んでいる。


何?そんなにやばいやつ?

あ、もしかして英語か?鈴島苦手って言ってたし。


「......現代文」


「...oh」

...すまん松井、良い点取れねえわ








頑張れ零斗!


最近、1話から段落とか色々改善して少しでも見やすくなるように編集してます!よければ見てみてください!

ここまで読んでいただきありがとうございました!

また次回!

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