XX:登場人物+一部設定紹介
ネタバレは特にないはず。
そして書き溜め分を消化しきっちゃったので執筆速度ががが……。
登場人物設定
只野明路
肉体的には二〇代半ば、黒髪、黒(濃褐色)目、身長一八〇センチほどの男性。
ある時、異次元空間を漂っていたところをエレウマイア・ランス博士の手によって掬い上げられ、そのまま探索者として働き始めた元日本人サラリーマン。
類似した並行世界は数多く存在しており、経緯からして元の世界が存在していない可能性も高いため、帰還は既に諦めている。
迷宮都市からの評価は悪くなく、所持金も相当額あるため、さしたる不自由もなく暮らせる状態にある。
探索者ツリーに含まれる【物品目録】との相性が尋常ではないレベルで優れている。
リシー(グリシーヌ=マクス・アグロス)
一〇代後半の女性。茶髪セミロング、翠眼、身長一七〇センチ弱。ふにゅー。
名剣リゾーマと魔杖ビウム(どちらも命名はリシー本人)を使いこなす魔術剣士で、ややポンコツなところもある。実は結構良い家の出。露出は特に気にせず、失敗を恥ずかしがる性格。
グリシーヌ=マクスが個人を指す複合名で、複合名は最初の名前が女性名になっていれば女性用の名前となる。
正真正銘女性ではあるが、名前の由来が武勇伝を持つ勇ましいご先祖様(どちらも男性)だったり、女性にしては身長が高めであることを気にしている。
そのため、探索者の登録名は濁点を含まない愛称も兼ねた『リシー』にしているし、女性として見られるように意識した服を選んでいる。更に『防護』の存在を知らなければ正気とは思えない露出度の衝撃的な鎧も作った。
自身が女性として見られればそれでいいので、武器に関しては勇ましい名前でも平気で付ける。
ウル(ウルガ・ファセオーレ)
二〇才ぐらい女性。焦げ茶色の髪、茶眼。一六〇センチぐらいの着やせきょぬー。
リシーの従者として幼い頃から共に居る、お堅い性格の魔術士。この世界では珍しく露出が苦手。
リシーを呼び捨てにしているのはリシーの要望によるもの。
ルビー(ルベル・ファセオーレ)
高校生ぐらいの男性。紫髪、茶眼、小柄。
リシーの従者その二。ウルの親戚ではあるが遠縁。自己主張が少なめな性格の斥候。
リシーが女性らしさを求めるようになったきっかけでもある。
ルビーという女性的な印象もある愛称は特に気にしていないが、女装をさせられそうになったら流石に逃げる。
エレウマイア・ランス
優秀な合法ロリ博士。髪と目はどちらも明るい茶色。
澱界が接近してきたため、臨時の仕事として漂流物の仕分けを請け負っていた。
珍しい素材を得られる可能性があり、生存者の救助でもそれなりに補助金を貰えるので、口ではああだこうだと言いながら仕分けは真面目に頑張っている。
暇そうにしているのは、漂流物が引っかからない時は本当に引っかからないため。
ビリー
一七〇センチに少し届かない程度の成人男性。
ランス博士によって拾われた過去を持つ異世界人で、ランス博士の助手として働いている。
探索者として働いていたこともあり、モンスターに殺された経験がちょっとトラウマ。
オーム
真面目に働いてる探索者ギルドの若々しい見た目のギルド長。
◇ ◇ ◇
世界観設定
迷宮都市がある世界の歴史
過去に接近した澱界によってモンスターが現れ、一度滅びかけた。
少なくとも国家については原型を留めていないし、地形も大きく変わっている。
世界中にある遺物にも異世界由来のものが多数紛れ込んでしまっている。
しかし復興には成功しており、今現在は概ね平和。
悪意を見抜く手段が完全に確立されているため、司法制度がかなりファジー。
悪意
相手に不利益を与えてやろうとか、相手から不当な利益を得ようと思っていたら大体見抜かれる。行動時にそんな悪意が含まれていたかを後から調べる方法もある。
悪意なく重大な犯罪をしている場合は厳罰。具体例としては、殺すことが対象の救済に繋がると本気で信じているような異常者の類。PKや悪人プレイのような感覚での行動は普通に悪意があると判断される。
専用の場での模擬戦や決闘など、相手を殺しても問題ない場もある(首が飛ぼうが真っ二つになろうが蘇生はできるので)。勿論そこに至った経緯も判断材料になる。
住人の感性
この世界の倫理観や感性は二一世紀の日本とはかなり異なっており、多少の露出は珍しくもない。探索者ギルドの下級ロビーの露出が少ないのは、低Lv探索者がモンスターの攻撃に備えるため。ビキニアーマー的な装備も下級では珍しいだけで平然と着こなすため、二一世紀の日本人にとっては割と目の毒。
ただ、悪意に関して敏感な人が多く『信頼させて×××を~』といった下心は表面を取り繕ってもかなり簡単にバレる。
強引にコトに及ぼうとしたところで一般人でも平常時の五感は多少鈍くなっているので……よっぽど極まってない限り普通に料理でも食べたり運動でもしてた方が気持ち良くなれるし、犯罪にもならない。探索者ならなおさら。
そんな状態で歴史を積み重ねてなんやかんやあったので、性癖的には健全な人が多い。
クレジット
給料を基準に考えれば大体1クレジットが1円と同じぐらいになる仮想通貨。小数点以下は扱わないし、実体もないのでシステムが落ちたら使えなくなるが、二一世紀の地球と比べれば圧倒的に安定したシステム上で運用されている。クレジットと等価交換可能な貨幣の実物も存在はしている。
異次元空間
全ての軸が通常の空間とは別物の、異なる三次元、のような空間。
転移
異次元空間を実際に通って移動する手段。
異次元空間上の物理現象と通常の三次元空間上の物理現象は独立しているため、異次元空間上を高速で移動しても三次元空間上に現れる実体に影響はない。
存在力
異次元空間を満たしているエネルギー。
これが抵抗のように働くため、異次元空間上では水中のように強力な減速効果がある。
溜め込むだけでも強くはなるが、消費可能なエネルギーであり、存在力の多さが異次元空間上では重力のように働くため、ある程度の浪費は推奨されている。
正式名称は『Exist Power』だが、ExPと略すことが多い。
単純な大きさはもとより意思の強さなども存在力の動きに影響する。
存在強度
存在力を集めていれば強くなる物理的な強さ。
正式名称は『Exist Strength』だが、Lvと表記することが多い。
ExP量に応じて強くはなるが、球の質量と半径のような関係にあるため、Lvが上がると必要なExP量も膨大になっていく。強化自体は無段階的に行われる。
存在力による補正の強さ = 定義時の標準値 * 2^x のとき
Lv = floor(x * 10) ※floor()は小数点以下切り捨て。
つまりLv差が10あれば数値の大きい方が2倍ぐらい補正が強い。
実際に戦うとあらゆる能力にかかる補正がそれぞれ2倍強いのでもっと強い。
存在強度の上昇に伴って五感は鈍くなるが、意識していれば元より鋭くすることもできる。
具体例としては、気絶する臭さの料理を鼻すら塞がず普通に食べられる、高Lv者が本気で熟睡していると起こすのが大変、など。
澱界
どこかで崩壊した異世界が、何らかの核を中心に形を保ち、一塊になっているもの。
沈澱するように静かに接近してくるため、そう名付けられた。
闘気や魔力(特に魔力は複数系統)などの特殊な力を持っていることも多い。
澱界宮
澱界が迷宮のような形を保っている状態。
天然物も存在はするが、一般的には探索者ギルドが管理しているものを指す。
複製の澱界宮には異次元空間から形を保てていない存在力を引き寄せて自動的に再生する大規模な仕組みが備わっている。
設計図となる原典の澱界宮は時間の流れが非常にゆっくりとしか流れない状態に保たれている。
宝珠
原典に後から持ち込まれたもの。
特殊な力を込めてある仰々しい珠。
澱界宮に現れる一般モンスターへの影響は皆無。
ボスに対しては設置されている宝珠に応じた影響がある。
複数の宝珠が設置されている澱界宮もある。
規模
様々な所で用いられる大まかなサイズ判定。
さらに細かく、B+やC+などプラスをつけて表すこともある。
S:宇宙規模
A++:惑星
A:大陸
B:国(二一世紀基準で)
C:街
D:家
E:人
F:物
アビリティ
特殊な力を特定の形で扱える、目に見えない補助装置のようなもの。
アビリティツリー
アビリティを獲得する際に必要になる基本構造。単にツリーとも言う。
一つ~複数のアビリティが紐づいている。
スキル
アビリティを発展させたもの。
一般的に、通常とは大きく異なる使用方法や、複数のアビリティを組み合わせて発生させた特別な効果。
簡略化コマンドのような形で作ることもできる。
迷宮都市
この世界で圧倒的な力を持つ国の首都にあたる都市。探索者ギルドが存在するのもこの都市の中。
この国が世界を支配したというよりは、滅びかけた後で唯一まともに復興できた結果である。
悪意を見抜く力のおかげで、腐敗らしい腐敗は全くしていない。
探索者ギルド
多数の澱界宮を所持、管理する一大組織。
国の中枢に近い国営組織で、第一次産業の大部分も担っている。
建物は中世ヨーロッパ風ファンタジー的な景観を意識した造りだが、技術は最先端。
転移門(探索者ギルド-澱界宮)
探索者ギルド内に設置されているものは、巨大エレベーターのような入口と出口でセットになっている。出口側は大体開きっぱなし。
転移門(澱界宮:入口)
目標地点として設定するためのマーカーのようなもの。
探索者ギルドの転移門より少し広い石の台座。
転移門(澱界宮:階層間転移)
基本は入口と同サイズの台座。
大きな魔法陣のような図形と、それを囲む六本の柱がある。
同じ転移門が出入口どちらも兼ねている。
探索者のランク
初級、下級、中級、上級、超級の順に上がっていく。
ロビー
下級、中級、上級の三つに分かれている。
下級ロビーは初級、下級の探索者が利用できる。
中級ロビーは下級、中級、上級の探索者が利用できる。
上級ロビーは上級、超級の探索者が利用できる。
各ロビーから繋がる迷宮は類似したものもあるが別物。
上級探索者が下級ロビーを利用するなどといった行為は、十分な理由があれば認められる。
行動記録
探索中の行動に違法性がなかったかを確かめるドラレコの記録映像のようなもの。
基本は探索者の視界を通した映像記録だが、かなり細かい情報を保存しているので、ゲームのリプレイのような俯瞰視点の再現映像も簡単に作れる。
行動記録の保存先は探索者組合証明札。
行動記録を保存しているのは探索者ツリー。
ファーバ草原宮(多層型、総合規模B、単層規模平均C+、表層強度五)
第一層 草原 +採集エリア(野菜、薬草)へのゲート
第二層 草原+多少の樹木
第三層 草原+森+広い川 +採集エリア(果樹)へのゲート
第四層 森+大雨+濁流
第五層 渓流+微温泉
第六層 大きな崖+巨大な盆地+見通しの悪い森
第七層 遺跡+祭壇(配置宝珠:『防護』)+川が落ちる大穴




