第64話 ミツバチ族の国からの出発
投稿を再開します。そろそろ
レンよ…アリの巣に帰ってくる気はないか?」
「…帰れるのなら帰りたいが、あの女王はどうするんだ?」
「彼女のことなら心配いらない。君を追放したことが上の者に伝わり、叱られていたからな。」
「…そうなのか。」
女王を叱ることができるなんて、女王よりも偉いアリ族がいるのか…。
「さぁ、どうする?」
「…それならアリの巣に帰ることにしよう。イルス達もそれでいいか?」
「もちろんだよー。」
『バウッ!』
「決まりだな。では早速…」
そうしてレッカが出発しようと翼をはためかせた時、イルスがレッカに声をかけた。
「…もう少しだけこの国に居ないー?」
「…む?」
「だって迷いの森から帰ってきたばっかで疲れてるしー、ウララちゃん達にお別れの挨拶もしたいからねー。」
「レン達はどうだ?」
「確かに国を出る前に、少し話しておきたいかもな。」
『バウッ!』
「そうか、ならば出発は明日の早朝にしよう。」
「そうですか…では国のみんなで宴にしましょう。早速みんなを集めてきます!」
近くにいた門番がその話を聞いて、すぐに国の中へと飛んでいった。そしてどうやら宴をするらしい。
「やったー!楽しみだねー!」
「ああ、そうだな。」
ーーーーーー
宴は楽しく、出されたハチミツも美味しいものだった。
途中、ホムラが国の中に入ってきそうになるハプニングもあったが……それ以外は何事もなく終わった
そしてその翌日、国の前でウララ達に見送られて国を出ようとしていた。
「…ウララちゃん、またねー。」
「はい、イルスさん達には感謝しています…またお会いしましょう。」
そうしてミツバチ族の国を出た。
ミツバチ族の国からしばらく進むと、レッカがある提案をしてきた。
「…アリ族の巣まではまだ距離があるな。我の背中に乗って飛んでいかないか?」
レッカの背中に…ってことは、ドラゴンの背中に乗るということか。
それはなかなかにロマンがあるな…。
「…でも姿を他の種族に見られたら騒ぎにならないか?」
「雲の上を飛ぶため、何も問題はないだろう。」
「ほんとにー?それならいいけどー…。」
「では…▲▶︎『変身』…!」
レッカが変身を使うと、レッカは自分達3匹を乗せられる大きさのドラゴンに変身した。
「それじゃあ乗っていいのか?」
「うむ、構わない。」
そして自分,イルス、ホムラの順でレッカの背中に乗った。
「では飛ぶぞ…しっかり捕まれ!」
レッカは翼で羽ばたいて空中に浮いた。そしてそのまま高度を上げていく。
遂には雲と同じくらいの高さまで達して、そこから移動を始めた。
「わー、速いねー!」
『バウゥ…』
「おぉ…」
イルスは余裕があるようだが、ホムラは怖がっている様子だ。自分もこれだけの高さになると怖くなってくる。
イルスは自分でも飛ぶことができるので、高い場所に慣れているのだろうか。
そしてレッカに乗り始めてから数分がたった頃、レッカから声がかかった。
「もう少しでアリ族の巣に着くぞ。」
「だいぶ早いな…だってまだ飛び始めたばっかりじゃないか?」
「ミツバチ族の国にからはそう遠くないからな。」
「まぁ…そうか。」
そうしてアリ族の巣近くの上空にたどり着いた。レッカはいい感じに着地できる場所を探しているようだ。
しかし、その時…
『ピィィィィ!』
「うわっ、ウィンドバードだよー!」
ウィンドバードが襲いかかってきた。
ウィンドバードは甲高い声で鳴きながら、風を起こして攻撃してきた。
「…はあっ!」
レッカは翼で風を起こしてそれに対抗した。そうして起きた風はウィンドバードのバランスを崩した。
『ピィッ!?』
「これで勝てないと分かっただろう。今すぐ去れば君の命は取らない…。」
レッカがウィンドバードに話しかけている。
どうやらウィンドバードを見逃すようだが、その言葉は通じているのだろうか…。
『ピィ…?』
ウィンドバードは首を傾げてこちらを見ている。意味はわかってなさそうだが、敵意はあまり感じられない。
「ふむ。ならばここから去……」
『『『『ピイィィィィィ!!!!』』』』
レッカが話しかけている時に、複数の鳴き声が聞こえた。
上を見てみるとウィンドバードが4匹、自分達の上を飛び回っていた。
『ピィ!』
『『『『ピイィィィ!!!』』』』
最初の1匹の合図で残りの4匹がこちらに向かってきた。
「くっ…」
レッカは先ほどと同じように翼で風を起こして、ウィンドバードらの動きを抑えている。
だが一部、その風を掻い潜って突進してくるウィンドバードもいた。
「う…▲▶︎『光壁』ー!」
イルスは光壁を張ったがウィンドバードはそれを突き抜けて向かってきた。
「わわっ!」
イルスはウィンドバードを慌てて避けた。
しかしその拍子にバランスを崩してしまい、レッカの背中から落ちそうになっていた。
「っ…危ない!」
イルスを助けるために駆け寄る。
そうしてイルスを口で咥えようとすると、
目の前からイルスの姿が消えた。
いや、消えたのではない。
イルスは『飛行』で、自分の上に飛んでいたのだ。
…もしかして、助けようとしたのは無駄だったのか?
イルスを助けるために急いで駆け寄っていたのだが、イルスが飛んだため勢いは殺されなかった。
するとどうなるか。
「え。」
「えー…」
自分はレッカの背から落ちた。




