表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イセカイノアリ  作者: 月美うどぅん
第三章 迷いの森
69/81

第61話 決着

前回までのあらすじ


ウロボロスとシンの戦闘

→ウロボロスの攻撃に防戦一方のシン

→シンが技を思い出して形成逆転


シンの攻撃を避け続けていたウロボロス?だったが、だんだんと余裕がなくなってきていた。

尻尾はシンの『二度と再生しない』という言葉の通り、もとに戻っていない。


『くっ…』


「動きが鈍ってきたでござるな!」


【永遠】という魔法によって再生能力が高まっているはずだが、逃げ続けるうちにスタミナが切れてきている。これもシンに切られた影響なのだろう。


しばらくするとウロボロス?は動きを止めて、シンをまっすぐと見据えた。



「ようやく諦めたでござるか?」


『……』



ウロボロス?は一言も発しないでシンの方向を向いている。それを見てシンはウロボロス?に近づいて、とどめを刺そうとしていた。



「ならばとどめを……!…聖なる力、それは…」


『喰らえ…!』


シンがウロボロス?に近づいた瞬間、ウロボロス?はシンに向かって魔力弾を放った。



「っ…!▲▼▶︎『聖・退魔斬』!」


シンはそれに反応すると『聖・退魔斬』で魔力弾を受け止めた。



「くっ…」






ーーーーーー





(くっ……威力が強くて、押しのけることができないでござる…!それに、この状態では『聖・退魔斬』は使えない…どうすれば……はっ)



その時、シンは先程シエンが言っていたことを思い出した。



(確か、『聖魔法』を変化させた…そう言っていたでござるな……。であれば今は何に…?)



するとシンはその『聖魔法』に意識を集中させた。そうすることで呪文が頭に浮かんでくるかもしれないからだ。



(やはり……これなら魔力弾を無効化できるでござる……!)






ーーーーーー







奴との攻防は数年続いていたが、ようやく決着がつく。しかし、ここにくるまで多くの配下を犠牲にしてきた…。


ここに住み始めた当時は7匹ほどいたが今はもういない。唯一残っていたのも我を復活させるために命を捧げた。




これではもう後戻りはできんだろう?




だが、目の前にいるカマキリ…いや、カマキリの皮を被った化物は、我を圧倒している。


我の切り札である【永遠】によって、無限の再生能力を得たが、それすらも奴に無効化された…。



『闇魔法』は効かない、尻尾での攻撃もできない、噛みつき…は首を切り落とされてしまうだけだろう。


ならばどうするか。

そうして我はある考えに至った。


『闇魔法』は効かないが魔力そのものは効くのではないか、とな。




そしてカマキリが動きを止めた我に近づいた瞬間……我は不意打ちで特大の魔力弾を放った。


それも魔力だけでなく生命力も注ぎ込んだ物だ。



これならば……奴……も……





ーーーーーー







「ぐっ……」



シンは両腕で魔力弾を受け止めていたが、徐々に腕が傷ついてきていた。その威力に耐え切れなくなっているようだ。



「使うのが初めてでござるが…成功するかどうか……」


シンは魔力弾を受け止めながらも意識を集中させていく。そして、腕を魔力弾から離して一瞬で鎌を振りかざしていた。





「▲▼▶︎▶︎……『退魔聖斬』…!!」




一閃。



魔力弾はその一撃によって半分に両断され、分かれた部分はそのまま空中に消えていった。






「はぁ………はぁ…消耗が…激しいでござるな…。」


シンはすぐにでも倒れてしまいそうなほどに疲労していた。脚も少し震えてきている。



「っ…ウロボロスは…!?」



シンはおぼつかない足取りでウロボロス?の所へと向かった。

するとそこには…





地面に倒れているウロボロス?がいたのだ。



「……!?」


『…来た、か……』


「どういうことでござるか…!?」



『魔力弾にはわれの生命力をほとんど込めていてな……それで我の体が崩壊し始めているのだ。』


「そうでござるか…。」


『我はもうおまえと戦うつもりはない…実際は戦えないというのが正しいがな…。』






「…ならば最後に聞きたいことがあるでござる。あの鳥の魔族はどこにいるでござるか?」


『奴か……おそらく魔族大陸に帰ったであろうよ。』


「それは真でござるか?」


『ふむ、疑うのは当然のことだが…これは本当のことだ。』


「そうでござるか…。」




『……どうやら時間が来たようだ。我はもうすぐ完全に消える。』


「……。」


『最後に…忠告だ。この虫族大陸以外の大陸にも、それぞれ魔竜がいるが…全て我よりも遥かに強い。』



『正直、我はそいつらが嫌いだ。だからお前に奴らの特徴を教えてやろう…。これを聞いてどうするかはお前次第だがな……。』



そうしてウロボロス?はシンに他の『七大魔竜』についての情報を話した。

話が進んでいくにつれて、ウロボロス?はより苦しそうになっていった。



『これで全部だ……ぐっ…』


「…承知でござる。」



ウロボロス?は話し終えると体の崩壊が急速に進み、ついに体全体が消えかかっていた。



『ああ…"ヘル坊"……最後に一目……』



そしてウロボロス?は完全に消滅した。




「…ようやく終わったでござる……」



シンはウロボロス?が消えるとその場に崩れ落ちた。精神や魔力の使い過ぎで 疲労がもの凄いのである。



「少し…眠るでござるか…」



そしてシンはそのまま眠りに落ちた。





ーーーーーー




ある城の玉座…


そこに二本の角を持つ褐色の者が、堂々とその城が我が物であるように座っていた。



「っ…!」



そこに1人のゴブリンがその空間に焦った様子で入って来た。



「報告ですぞ!ニーズヘッグ様より、ウロボロス様が消滅したと聞きましたですぞ!」


「今、我も感じた所だ。」


「そうでしたか…。」



「しかし、ウロボロスが、か……。あの再生能力には目を見張る物があったのだが…。」


「…他にも報告がありますぞ。」


「…何だ。」


「虫族大陸に新たな【勇者】が誕生したらしいですぞ。」



「…そうか、恐らくウロボロスはその者に殺されたのであろうな。」


「確かにそうかもですな…。」




「…こうなって来ては少し急がなければな…。では、例の計画を次の段階へと進めよ。」


「本当によろしいのですかな?まだ力は溜まり切ってないですぞ。」


「ある程度は補完できるだろう。それよりも今は戦力を増やさねばならないのだ。」


「そういうことなら了解ですぞ。」







「…上手くいかないものだな、ボロさん…」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ