第44.5話 森の奥で
とても短いです
『…ついに我とお前だけになってしまったな…。』
『うろぼろすさま…かなしい?』
『勿論だ。我があの時判断を間違えていなければ…今でもそう思っている。』
『しかたがなかったの。そもそもさいしょにこうげきしたのは、こっちのけんぞくだから…。』
『だが、その後の判断は間違えてしまった…。敵対せずに和解するべきであった。』
『きにしないで、ぼくたちはみんなこうかいしてないよ。』
『そうであるか…』
『あれ…だれかがきたみたいだよ。』
『まさか…奴がもう来たのか?』
『ううん、そこまでつよいかんじはないよ。』
『ならば…誰だ。』
『ウロボロスサマ、ハジメマシテ。マオウグンダイロクグンノヘイシダ。』
『魔王軍の者か…何用だ。』
『ウロボロスサマノハイカカラ、カマキリガデタト、ツタエテキテクレトタノマレタ。』
『そうか…ご苦労であった。だが、その配下はつい先程、命を落とした。』
『ソンナ……ウソダロ…!』
『本当の事だ…我も認めたくはないがな。』
『ウッ…ウウ…。』
『きみもかなしんでくれるの?やさしいね。』
『アナタハ…?』
『ぼくはうろぼろすさまのさいごのはいかだよ。ほかのはいかはみんな、あの「かまきり」にころされたからいないよ。』
『だが我らも時間の問題であろう…すぐに奴はここに来る。』
『ココカラニゲタリシナイノカ?』
『ぼくたちはさいごまでたたかうつもりだよ。そうしないとみんなにしめしがつかなあからね。』
『ソウカ…』
『それに奴はそう簡単に逃してはくれぬだろう。奴は我らが少しでも動きを見せると、それを察知して飛んでくるのだ。』
(…オレガデキルコトハ…ソウダ!)
『ウロボロスサマ、オレニカンガエガアル。』
『…何だ?申してみよ。』
『オレハマモノヲアヤツルマホウガツカエル。ソノナカニ、マモノヲヨビヨセルマホウモアルンダ。ソレヲツカッテ、モリジュウノマモノヲカマキリトタタカワセル。コノサクセンハドウダ?』
『このもりにはぼくたちと、おなじくらいつよいまものもいるからね。いいかんがえだとおもうよ。』
『…なるほどな。では実行してもらおう。』
『アア、ワカッタ。イマスグ…』
『ぼくもてつだうよ』
『スマナイ、アリガトウ。』
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「ふぅ…多少は苦戦するかと思ったが…案外楽でござったな。」
蟷螂は森の入り口付近でそう呟いた。
「それよりも…」
「向こうに見えるのは外の光でござるな…もう何年振りになることか…。」
そうして蟷螂は森の外へ向けて歩みを進めていった。




