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イセカイノアリ  作者: 月美うどぅん
第三章 迷いの森
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第38話 レベル上げ開始…?

イルスと一旦別れた自分は外に出た。


外に出てからある計画を決めた。


誰かにミツバチ族の訓練について聞き、それにしたがって行動するというものだ。



まずは声をかけるところからだ。知り合いの方が声をかけやすいだろう。



知り合いというとウララや門番がいるが…ウララは案内をしたっきりどこかへ行ってしまい、今はどこにいるか分からない。


なら、門の前にいるであろう、門番に話を聞けば良いだろう。


それじゃあ門番の所に行くか…














門の近くまで来たが、なにやら門番とファイアドッグが一緒に何かしているようだ…。




「……ここで……そうです!……いいですね……。」



遠くから見ると、門番の指示でファイアドッグが動いているように見える。


待ってもらっている間に、そこまで仲良くなったのか…。



様子を見ていると、次々と新しい事を始めようとしていた。


このままでは見入ってしまう気がしたので、早めに声をかける事にした。



「少し良いか?」


「はいっ!仕事はしっかりして…ってレンさんでしたか。」


「ああ。」


「もしかして見てましたか…?」


「バッチリと。」



「あの…他には内緒にして下さいね。一緒にいると愛着が湧いてきてしまって……。」



「もちろんだ…それで、少し聞きたい事があるんだが…」


「何ですか?」


「ミツバチ族の訓練は、どのような事をしているんだ?その…魔族にリベンジするために鍛えたいんだ。」



「訓練ですか…。よくしているのは模擬戦ですが、たまに魔物との実戦訓練も行っていますね。」


「魔物か…。」


「はい、大体はリトルバードやリトルドッグなどの弱い魔物ですが、稀にウィンドバードなど、少し強い魔物が出る事があります。」




「よく行く場所は西にある小さな林です。そこでは強くて倒せない魔物は出ないので、比較的安全に訓練をする事ができますよ。」


「そうなのか、ありがとう。それじゃあ早速林の方へ……」



『グルルルル……』



「うん?どうしたんだ?」



ファイアドッグがどこかを見つめて低く唸り声を出している。何かを警戒しているかのようだ。



「これは…北を見ていますね…。」


「北…迷いの森の方角だな。」



「そうですね。何かあるんでしょうか…?」



まさか魔族が追いかけてきたのか?でもこちらが逃げた方向は分からないはずだが……



『バウ…アウ、バウッ!!』



ファイアドッグの口元に炎が集まり始めた。完全に戦闘体制に入っている。




「あれは…紐?ですかね…。」




遠くに紐のような物が飛んでいるのが見えた。


ファイアドッグはあの紐が気になるのかと思ったが、それは全くの間違いだったと次の瞬間に気づかされた。




「近づいてきますね……って、えっ!?」



飛んでいたのは紐なんかでは無かった。


空中を猛スピードで飛んできたのは…



"蛇"だった。










ーーーー少し前ーーーー







迷いの森の奥…魔族とウロボロスの配下が話をしていた。



『これは、私が作り出した眷属です。ウロボロス様が作り出したのよりは弱いですが、並の虫族は相手にならないと思いますよ。』



「コレナラヤツラモ…ククク。」



『ところで方角はわかりますか?それが分からないとどうしようもありませんよ。』



「コッソリト『リトルバード』デ、ツイセキシテイタ。ミナミダ、ミナミノホウガクダ。」



『分かりました。では飛ばしますね……風よ、大いなる風よ、その力を解き放ちたまえ…「**」!』



「オオ…スゴイカゼダ…。コレデヤツラニトドクノカ?」


『一応視覚は共有しているので、様子を確認しながら行きますね…。』











ーーーー現在ーーーー






『バウッ!』


ファイアドッグが飛んできた緑色の蛇の体に噛み付いた。



『シャァァァア…』



蛇は苦しんでいる様子なので、どうやら効いているようだ。



というか何だこの蛇は…よし、鑑定してみよう。



「▼▶︎、『鑑定』!」




Lv4 名前 なし

種族 竜族 

特殊能力アビリティ

 不滅

・称号(加護)

【魔竜の加護】




竜族…?この世界では蛇などの爬虫類は、竜族に分類されるのか…?


それに、【魔竜の加護】や『不滅』も気になる。




『シャァア!!』



『キャン!』



蛇の振り回した尻尾が、体に噛み付いていたファイアドッグに直撃して、弾き飛ばされてしまった。




「大丈夫か!すぐに助ける!」



「見た事がない魔物ですね…。私は応援を呼んでくるので、少しの間持ちこたえていて下さい!」


「分かった!」



助けると言ったは良いが、これはどうするか…


とりあえず蛇の気を引こう。



「こっちだ!」



素早く蛇に近づいて体当たりをするが、蛇には全然効いていないようだ。



『シャ……?』



効いていなくても、ファイアドッグから気を逸らすことはできた。しばらくは攻撃を避け続けて、ファイアドッグの回復を待つか…。



体当たりをした後は蛇の遠くへと離れた。


蛇はすぐにこちらに向かって、大きく口を開きながら跳んできた。



「ほっ…!」



横に跳んでそれを避ける。蛇のスピードはそこまで速くないので、思ったよりは大丈夫そうだ。



だが油断は禁物だ。


蛇の攻撃のパターンはこれだけではないだろう。先ほどのように尻尾を使ったり、他の部位を使ったものもあるはずだ。


どんな攻撃にも対応できるよう、集中しなければ…!


その時、蛇が動いた。こちらを一瞬見たと思ったが、遠くに離れていった。




十分に距離が空いた後、蛇は空へと顔を向けた。


…何をするつもりなのだろうか。


その問いの答えはすぐに出た。



蛇が顔をこちらの方へと戻した。しかし近づいてくるような気配はなく、自分を見つめてきている。


…次の瞬間だった。



蛇が閉じていた口を開けて、"何か"を吐き出してきた。


それは黄緑色のドロドロした液体に見えた。


当たるとまずそうなので、横に素早く避けた。


避けたその液体は、落ちた地面を煙を出しながら溶かしていた。とても強力な酸のようだ。



蛇は連続して酸を吐き出してきた。


こちらも連続で横に避けていく。



「ふっ…ほっ…やっ…。」



避けた酸によって地面がどんどん溶かされていく。そして気がついたら逃げ場がなくなってしまっていた。



『シャァァア!!』


そうして蛇はさっきよりも色の濃い酸を吐き出してきた。



「逃げ場がないなら…!▼▶︎、『光壁』!」



光で壁を作って、酸を防いだ。


『シャァ…』



蛇は落ち込んでいるかのような態度を見せた。魔物でも感情はあるのだろうか?



『シャァァァァァァァア!!!』



蛇は落ち込んでいる態度から一転、大きく叫ぶと

鱗が赤い光を放ち始めた。



蛇の威圧感が増した…どうやらここからが本番のようだ……。

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