表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イセカイノアリ  作者: 月美うどぅん
第三章 迷いの森
43/81

第37話 ミツバチ族の国withファイアドッグ

色々とあったが、なんとかミツバチ族の国に着いた。


途中からナオが目覚めて森に戻ろうとして大変だったが、説得し落ち着かせて連れて来た。



「やっと着いたねー!」


「ああ…やっと…」


「zzz…」


「まだ寝てるしー…」



ナオは少し暴れたがすぐに疲れたのか眠ってしまった。半日ほど気絶していたのだ。その間何も口にしていないため、体力は回復していないのだろう。



「それじゃあ早速中に…」


『バウ!』


「ってこのままじゃまずいねー。どうしようかなー?」



森の奥で見つけた洞窟の中にいた、ファイアドッグという魔物。しかし調べていくうちに、前世の…地球らしき場所の記憶があることが判明した。


ここまで連れてきたが流石に国の中には入れないだろう。




「えっとーここで待っててねー?わかったー?」


『バウ?』


「通じてるのかなー?…まあいっかー。」


「適当だな…」


「まあいいじゃんー。きっと大丈夫だよー。」



少し不安だがファイアドッグもそれなりに頭は良さそうなので、指示を聞くことはできるだろう。












門の前に来た俺たちはそこにいた門番に声をかけられた。



「何者で…あなた方でしたか。どうしました?」


「ナオが怪我をしたから、一旦帰ってきたんだが…」


「それは大変ですね、早くお入りください!」


「ありがとう。」




どうやら門番がこちらの事を知っていたようで、スムーズに国に入ることができそうだ。



「あれは……気をつけて下さい、魔物がいます!」



魔物?まさか…



「ファイアドッグです!こちらに向かってきています!」



やっぱり…



(全然伝わってなかっただろ!)


(そっかー)


(そっかー、じゃない!)


(うーん、どうしようかなー?)




(何とか説明してみるねー。)




「待ってー、あのファイアドッグは大丈夫だよー。」


「どういうことですか?」


「森の中で出会ったんだけどねー。見つかっても襲ってこなかったしー、何なら懐いちゃったんだー。」


「まさかそのような事が……信じられません…」



「その証拠に一回呼んでみるねー。ねぇーこっち来てもいいよー!」



……動かない。


こちらの様子を伺っているようだ。




「あれー、おかしいなー……もう一回!…ねぇー?来てー!……えー?」


「さっきの話は本当なんですか?今のところ信じられませんが……」




「うう…それじゃあレンくんよろしくー。」





イルスは自分に任せてきた。とりあえず念話でいいか…?



(こっちに来ていいぞ。)


『……!』



ファイアドッグはその念話反応して、走ってきた。イルスの時はこちら。見てはいたが動き出す気配はなかったのに…



「こっちに来るねー。…もしかしてー…私の指示は聞かないのかなー?」


「そうか…?」 


「そうだよー!きっとそうー。」



「ひぇっ……ほ、本当に襲ってきませんね…。」



門番は近づいてきたファイアドッグを怖がっているようだ。



「何か芸もやって見せたらー?」


「分かった……『伏せ』」



『バウッ』



「私もやるー…『おすわりー』」



『…?』



ファイアドッグは反応しない。先ほどは偶然かとも思ったが、イルスの指示は聞かないようだ。



「これは凄いですね…『ふせ』や『おすわり』の意味は分かりませんが……。」



確かに虫族には動物を飼うという概念はないだろう。そのため犬の芸を知らないのは当然だ。




「とにかく害は無いみたいですね…ですが流石に国の中には入れないので、ここで待機という形になりますが大丈夫ですか?」



「うん、それで良いよー。」


「了解しました。」










そうして国に入った。ファイアドッグは門番と共に国の入り口に待機してもらっている。




「まずはナオを休める場所に運ぶか。」


「そうだねー。」




「皆さんどうされましたか?迷いの森の調査は終わったのですか?」



国の中に入ると、近くにいたウララが話しかけてきた。



「ナオが怪我をしてしまって…それで帰って来てどこか休ませる場所を探していたんだ。」


「そうでしたか…でしたら私の家を使って良いですよ。」


「いいのか?」


「はい、もちろんです。」


「そうか…ありがとう。」


「いえいえ、礼には及びません。それよりもこの後はどうされるのですか?」




確かにそのことは考えていなかった。


このまま再戦しても同じようにやられてしまうだろう。何か対策をしてからでないといけない。



そういえばイルスが考えている事があると言っていたような…



「とりあえずナオちゃんを運ぶねー。」


「わかりました。それではこちらに…」



そうしてウララに案内され、ナオをウララの家の中に置いた後、部屋の中でイルスと話をする事にした。








(イルス、話が…)



(…たしかに念話の方がいいかもねー。)


(ああ、ナオが寝ているとはいえ、いつ起きるかはわからないからな。)



イルスは念話を使った理由をすぐに察したようだ。前にそれで痛い目を見ているからな……。



(それで、魔族への対抗策だったよねー……すこし長くなるよー。)




(まずー私たちが魔族たちに負けた理由は、『魔力切れ』だと思うよー。)


(魔力切れ?)


(うん。レンくんって『共鳴』を使いながら『光魔法』を出すことに慣れてない感じがあってねー。それで魔力が無駄になっちゃってるんだー。…たぶん。)


(多分って…それじゃあ使い方を練習すればいいのか?)


(それがそう簡単な話じゃないんだー。)



(きっとそれを習得する頃には、魔力を使い切ってると思うんだー。それだとすぐに魔族を追いかけられなくなるからだめだねー。)



(そうか…)



(だからレンくんには、魔力を使わない能力を身につけてもらうよー。)



(そんなものがあるのか…。)




(ほら、レンくんも知ってると思うけど、『針術』とかだよー。スズメバチ族の隊長が使ってたねー。)


(あれが魔力を使わない能力か…)


(正確には、「ほとんど」だけどねー。それでも魔法よりは全然すくないんだよー。)





(それって身につけようと思って身につけられるのか…?)


(普通は無理だねー。でも、レンくんはそろそろLv20だから…)


(Lv20…そうか。)



(うん、迷いの森の中でも話した通り、この世界ではLv10ごとに能力を習得しやすいんだー。)



(だからレベルを上げてもらってー…ってあとはわかるよねー?)


(ああ、分かった。)



(それじゃあ私は天界と連絡するために少し寝るねー。ファイアドッグのことを聞かなきゃ…。)


(確かにそれも大事だな…)



(あと、ファイアドッグの名前も時間があったら考えておいてねー。いつまでも「ファイアドッグ」だと可哀想だからねー。)


(そうだな。それじゃあ…)


(あとは…)


(いや、長い!もう行くからな。)


(あー…うん、わかったよー。また後でねー。)



そうしてイルスは眠りについた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ