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イセカイノアリ  作者: 月美うどぅん
第三章 迷いの森
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第34話 魔物の群れ

魔族が操っている魔物に囲まれている。


イルスは熊の魔物の攻撃を受けてしまい、動けなくなってしまった。


自分は魔力が切れてしまい、物理で戦うしかない。ただ、アリとしての戦い方を学んでいないのできっと全然戦えないだろう。




「トレントハ…ウゴケナイノカ。マアイイ、『リトルベア』サエイレバ、オマエラハテキデハナイ。」



リトルベアか…


リトルベアはこれまで戦った何よりも強く感じる。ファイアドッグや、スズメバチ族の兵などとは比べ物にならない。



「リトルベア、シトメロ!」



とりあえず、イルスが回復するまでの間、ナオと2匹で持ち堪えるしかないか…。


(ナオ、気をつけるぞ!)


(はい、分かっています!)



リトルベアが突進してきた。


「ほっ!」

「危ないです!」


自分は横跳びで、ナオは上に飛ぶ事で回避をした。


するとリトルベアは地面にあった石を掴んだ。


まさか…



(ナオ!石だ、石を投げてくるぞ!)




予想通りリトルベアはナオに向かって石を投げた。ナオは避けようとしたが、完全に避け切ることはできなかったようだ。



「あっ……羽に傷がついてしまいました…。」


「まだ飛べるか?」


「…難しいです…。」




ナオは飛ぼうとしてみたが、うまく羽が動かせないようだ。



これではこの魔物達を撃退し、魔族を捕まえることは難しいだろう。




(2匹とも、ここは逃げよう。)


(うーん…それが良いかもねー…。)



(えっ!ようやく見つけたんですよ!ここでなんとかしなきゃ…!)


(でもこのままだと危険だ。後からでも魔道具で追跡できるんだろ?)


(うん、それはできるよー。)


(ですが……!)



スズメバチ族の女王に闇魔法をかけて、スズメバチ族の国を混乱に陥れたのはあの魔族だ。


その魔族を捕まえるのを、一旦ではあるが諦めるというのは酷な話だろう。



(それなら無理矢理にでも連れて行く…!)



ナオの体を掴んで大人しくさせようとした。



(うう……。まだ…まだやれます!地を這いつくばってでもあの魔族に一撃を…。)


(でもその体では無理だ!大人しくしてくれ!)





「ホウ、ナカマワレカ?…リトルベア、ツギハカクジツニアテルノダ。」



『グオォォ!!』






ミシ……………






リトルベアが腕を振り上げている。


しかし今はナオを抑えようとしているため身動きが取れない。このまま直撃してしまったら致命傷だろう。



「残りの魔力を…全部…▼▶︎『光壁』!!!」



光壁を寸前のところで発動してリトルベアの一撃を防いだ。


だが完全には防ぎ切れず、2匹ともその衝撃で飛ばされてしまった。




「ヨワッテイルホウカラヤレ。…ソッチノスズメバチノホウダ。」




リトルベアはナオの方に行こうとしている。ナオは今の攻撃の影響で、全く動けないようだ。



(…もう駄目です……レンさん…女王様を…よろしくお願いします…。)


(そんなことを言うな!まだ…何とかして…)


(大丈夫です…この隙に…イルスちゃんと逃げてください…)


(くっ……)


(早く!)






ミシッ…………ミシミシ……………






(もう…無理なのか…。俺はまた…何も……)












『シャァァァァァァァ!!!!』


「待たれよ!某との戦いはまだ……!」











「え?」

「ハ?」 







横から出てきた巨大な生物が、物凄いスピードでリトルベアのいた場所を通り過ぎていった。


速すぎてよく見えなかったが、その後ろを緑色の何かが追いかけいるのも見えた。






「……リトルベアガ……ツレテイカレタ……?ナンナンダアレハ…キイテイナイゾ!」



なんだかよく分からないが魔族に隙ができた。今のうちに逃げよう…!  



遠くに飛ばされたナオの所に行った。ナオは気絶しているのか、抵抗はされずに抱えることができた。



(私は自分で行けるから気にしなくていいよー。)


(本当にいいのか?)


(うん、大丈夫だよー。)


(分かった…。気をつけろよ。)




そうしてナオがつけていた目印を辿りながら逃げた。また、逃げる時に目印が気づかれないように、通った所には草や木などを被せておいた。






「ここまで来れば大丈夫か…。」


「そうだねー。」


「うおっ、いつの間に…」



「それでどうするのー?ミツバチ族の国に帰るのー?」


「ああ、今のナオの羽の状態だと、戦うどころか移動すらも難しいだろうからな…。」


「うん、それじゃあ一旦帰ろうかー。」


「そうだな。」

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