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イセカイノアリ  作者: 月美うどぅん
第二章 アリの巣の外へ
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第21話 襲撃




「ではこちらが私達の国の名産であるはちみつですが……進行の影響で質が悪いものしか作れてないんです。」



「確かに少し黒っぽいな…」 



「ですが味は確かですので、存分に味わってください。」



「じゃあいただきますー」



はちみつを口に入れる。


…なるほど、確かに少しざらついた食感がある。

だが、味は蜜玉よりも濃厚で甘い。



「…どうですか?」



「いや、美味しいよ。良いものを食べさせてもらった。」


「そうだねー。おいしいよー」



「気に入られたのなら良かったです。それではここで過ごしてください。明日はこの国を回まわってみてはいかがでしょうか。」



「色々とありがとう。」



「はい、それではおやすみなさい。」


「うん、おやすみー。」
















寝つきが悪かったのか、夜中に目が覚めてしまった。




「ーーーーーー」




その時外から話し声が聞こえた。

こんな時間に一体何を話しているのだろうか。


そう思いながら空いていた穴から外を覗いてみた。




「見慣れぬアリ族がこの村に来たらしいですが…」

「構わん、どうせ妨げにはならない。作戦に変更はない。」

「まあアリ族が1、2匹増えたくらいでどうってことないよな。」

「それでは各自行動を開始せよ。」

「「 了解! 」」




そこにはミツバチ族よりも大きく、そして黒い体に黄色のボーダーがかかっている生物がいた。


スズメバチだ。





(イルス起きろ!緊急事態だ!)



(んーなにー?ってスズメバチ族がいるー!)



(そうだ。急いでこのことをウララに伝えて来てくれるか?)



(…わかったよーいってきますー)




イルスの姿が一瞬で消えた。

ウララの所に転移したのだろう。



さて、俺はどうするか…





「今、あそこで物音がしなかったか?」


「そんなのしたか?気のせいだろ。」


「気のせいだろうと一応確認はしろ。起きている者がいると面倒だからな。」


「了解しました。では様子を見てきます。」




まずい、こっちに来そうだ。




どうする…寝たふりか?


いや、寝床までは距離があるので、きっと間に合わずに見つかってしまうだろう。


ここで寝ていても不審に思われる…

 


これは……迎え打つしか無いか…







1匹が入り口の前まで来た。



「ここだな……フンッ!」



するとスズメバチ族は突然体当たりをして、泊めてもらっているハチの巣に穴をあけて中に入って来た。


そこで目が合う。気づかれたか…


スズメバチ族はこちらを向き話しかけてくる。



「お前は…アリ族だな?」



「そうだ。お前達は何の目的でここに来たんだ?」



「そんなことは知らなくていい。何故ならこれからお前には倒れてもらうから…なっ!」



言うと同時に体当たりをして来た。


空中に飛んでいてスピードもとても速いので、避けるのがやっとだ。



「…アリ族のくせにちょこまかと!」



避けているだけでは駄目だ。反撃もしなくては…!




「▽▷、『ライト』!!」


「ま…眩しくて見えん…」




発生した光によってスズメバチ族が怯んだ。


その隙に羽に向かって噛み付いた。



「ぐっ、このっ!」



羽が振動して振り払われてしまう。


だが、傷はつけた。バランスが取りづらいのか、飛ぶスピードが落ちて体勢も不安定だ。


これはチャンスだ。


そして体当たりをしようとしたが…




「どうした、遅いぞ。…む、アリ族がいたのか。アリ族1匹に何を手こずっている。」



「隊長、こいつ中々やります。魔法を使ってきました!」



「ほう…どうやら部下が世話になったみたいだな…。私はこのようには行かないぞ…!」



なんともう1匹スズメバチ族がこっちに降りて来ていた。しかも隊長ということは先程のよりも強いに違いない。




イルスは何をしているんだ…早くしてくれ…!




(呼んだー?)



(何してたんだ、少し遅いぞ!)



(ごめんねーウララの家がちょっと分からなくて……)



(確かにそれなら早いか…ありがとう。)



(今どんな感じー?)



(目の前には2匹のスズメバチがいる。片方には傷を負わせたが、もう片方は無傷でしかも強そうだ。)



(じゃあすぐに行ったほうがいいー?)



(ああ、頼む!)




「来たよー」



イルスが目の前に現れた。





「何だ新手か!?というか今どこから出て来た!?」


「狼狽えるな。…あれは恐らく転移魔法だ。だが所詮はアリ族、持っている力はたかが知れてる。」




隊長の方は状況をすぐに把握している。判断能力が高いようだ。



「数が増えようが我らの敵では無い。行くぞ。」


「さっきは油断したが…今度は本気でやってやる!」




これは…ちょっと厳しいかもしれない……

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