表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イセカイノアリ  作者: 月美うどぅん
第二章 アリの巣の外へ
23/81

第20話 チョウ族の国へ





突然ですが、今自分達はピンチです。





「……道に迷った。」




「何やってるのーもー。場所はわかるんじゃなかったっけー?」




「いや、こっちの方で会っているはずなんだけど…」



初めの方角は合っているはずだったが、森の中をさまよううちに見当違いへの方向へと移動していたのかもしれない。



「私が空を飛んで確認するー?」



「確かに。頼んでもいいか?」



「はいーそれじゃあ行って来ますー」



イルスは空へ飛んでいった。




森を進むこと2日。レッカにもらった蜜玉は1匹分だったので、イルスと2匹で食べるには少なかった。そしてすぐに食料が尽きて、窮地に陥っているというわけだ。




(遠くに花がたくさんあるところが見えるよーもしかしてそこかなー?)



(ああ、多分そうだ。ありがとう!)



(はーい。とりあえずそこに行ってみよー)



(じゃあ降りて来てくれ!)



(りょーかい)



そうしてイルスが降りて来た。



「向こうの方角だよー」



「わかった。」



その方角に花がたくさんある場所があるらしい。


早く行かなければ……!
















20分ほど進んだ頃だろうか。ようやく森を抜けて開けた平原に出た。


その先には花が咲き誇っているのが見えている。




「よっしゃ!……ん?」



喜んだのも束の間。


違和感を感じて、その場所を遠くからじっとみてみる。




「大きな花が…無い……?」



そう、あの時チョウの国の中央にあった大きな花がなかったのだ。




「…すまん。ここ、チョウの国じゃ無いかも。」



「えーじゃあやっぱり全然違ったってことー」



「何かしらはありそうだし行ってみるか?」



「まーそうだねー行くしかないよねー」



「…はは……」













花がある場所の近くについた。


そこには門があった。



そして門の前にいたのは……ミツバチだった。




どうやらミツバチの国に着いてしまったようだ。




「あれってミツバチだよねー…どうするー?行くのー?」



「もしかしたら話せばわかるかもしれないから、少し事情を話に行ってくる。」



「はいーいってらっしゃーい。」






門に近づいていく。すると門の前にいた2匹のミツバチがこちらに寄って来た。



「止まれ、アリ族の者よ。」

「用件を言え、言わぬのなら去れ。」



なかなか高圧的だ。少し圧倒されてしまう。



「道に迷ってここに来たのだが…移動しているうちに食料が尽きてしまったんだ。少し食料を分けてくれないか?」



「なるほど、それは大変だったな。よし、それなら中へ…」


「いや、待て。前にもこのような理由で国内に入って来た者が、奴らの手先だったことがあったでは無いか。用心するべきだ。」


「それもそうだな。」


「ふむ…上の者を呼んでくるのでここで待っていろ。少しでも不審な動きを見せたらこの国には入れないと思え。」



そうして片方のミツバチは国の中へと入っていった。




「すまないな、今この国は危険な状態にあるんだ。奴らはどんな手も使ってくるので、こういう時も警戒を解いてはいけないんだ。」


「僕には君が奴らと関係無いように見えるけど、外の者である限り仕方がないんだ。気を悪くしないでくれ。」



「いや…いい。ところで、奴らっていうのは何なんだ?」



「やはり知らないのか……奴らというのは『スズメバチ族』だ。『ミツバチ族』の最大の天敵であり、我らの国に侵攻して来ている。」




「そうか…」




そこに先ほどのミツバチがもう1匹ミツバチを連れて戻って来た。



「どうだ、不審な動きはしなかったか。」


「いいや?ありませんでしたよ。」


「ならば良い……ではお願いします。」






「わかりました。彼ですね?この国に入りたいというアリ族というのは。それでは…▼▶︎、『読心』…。」





その時、周囲からたくさんの目がじっと見てくるような感覚があり、少し気持ち悪かった。




「……どうやら彼は嘘はついていないようですね…。」




「そうですか…ありがとうございます…あらぬ疑いをかけて悪かったな。」



「いえ、こちらの方から聞きました。スズメバチ族を警戒してのことなんでしょう?」




「あ、ちょ」




「ほう、まさか話したのか?」


「いや…これは…その…」



「どうやら説教が必要なようだな。」


「ひえ〜。お、お許しを〜」



「…ふふ。さあ私たちは中に入りましょうか。」



「あと、近くに仲間を待たせているんだけど、今呼んでもいいか?」



「はい、いいですよ。」



「ありがとう。じゃあ……」




念話を使って呼びかける。


(イルス、どうやら入れるみたいだぞ。)



(わかったーじゃあ行くねー)


すぐにイルスが転移して来た。





「あら、転移とは珍しいですね。」




「ところで、お前のことはなんて呼べばいいんだ?」



「確かに自己紹介がまだでしたね。私の名前はウララです。これからよろしくお願いします。」



「うん、よろしくねー」

「ああよろしく。」









「ここが良いですね。」


連れてこられた場所には前世で見たことがあるようなハチの巣があった。


だが巣は地面に転がっている。



「ハチの巣ってもっと高い所にあるんじゃないのか?」



「よくご存知ですね………今スズメバチ族が侵攻してきているのは、門番の1匹に聞いたそうですね。」


「高い所に作ると彼らに落とされる心配があるので安全のためにこのようにしているのです。」



「そうなんだー大変だねー」



「はい、そうです。……少し暗い話になってしまいましたね…。」


「何はともあれ、今日はこちらでお休みください。後で食料もお持ちいたしますね。」





「ありがとう、世話になるな。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ