第18話 天使→アリ
目を覚ますとそこは自分の部屋だった。
ハク先生が運んでくれたのだろうか。
とりあえず先生の部屋に行ってみるか…
部屋に着くなり先生が困った様子で話しかけて来た。
「やっぱり面倒なことになったよぉ…」
「実は昨日レンくんが眠った後のじゃさんに呼ばれたんだけどねぇ…『お主の生徒は妾への尊敬がないのか!もっと妾に忠誠を誓うような授業をするのじゃ!』ってうるさくてねぇ….」
こんなところに影響があったのか…
「それならことわらないほうがよかったのか?」
昨日よりかは少し声を出せるようになったので、日常会話は問題なく出来るがまだしっかりと発音はできない。
「いやぁ…受けたら受けたで逆に面倒なことになるからねぇ…断って正解だったと思うけどぉ……」
「ま、それはいいよぉ。それじゃあ今日も魔法の練習をしていこうかぁ。」
「わかった」
昨日と同じように魔法を使うために念じる。
「……▽▷、『光』」
光が目の前に現れ、今回は2秒ほど残った。
どうやら少しは成長しているみたいだ。
「これはもう使えてるんじゃないかなぁ?次は『光』以外の魔法を試して見てもいいんじゃないかなぁ。」
「ほかになにがつかえそうなんだ?」
「ちょっと見るから待っててねぇ.…▲▶︎、『鑑定』ぃ。」
先生は鑑定で技能を見て、どんな魔法が使えるか考えているらしい。
「『怪力』と『瞬足』は…無理かなぁ…『晩成』もよくわからないしぃ……使えるとしたら『連携』かなぁ…」
どうやら『連携』で魔法が使えるらしい。
「光魔法とかは使う魔法がわかるからいいんだけどぉ……技能からの魔法はどんな魔法が使えるかわからないんだよねぇ…」
「それじゃあどうするんだ?」
「僕の場合は気がついたら頭に使い方が浮かんできたからぁ、どうやったら使えるようになるのか詳しくは分からないんだぁ、ごめんねぇ。」
「そうか…それならわかるまで、きながにまつしかないか…」
「そうだねぇ…」
その時頭の中に声が響いた。
(お待たせー)
(転生神の使いか!?)
(そうだよーいやー昨日のうちに来るはずだったんだけどー思ったよりも長引いちゃってねー)
(いつここに来るんだ?)
(今から行くねー……きっと驚くよー?)
そうして目の前に転生神の使いが転移で現れた。
……アリの姿で
「は?そのすがたは……」
「上司に言って『変身』をもらったんだーそれでアリに変身したんだよー。」
「それならまだひとのすがたよりはいいか…?」
「見たことがないアリだねぇ…もしかして…転生神の使いさんかなぁ?」
「そうだよーあたりー。しばらくここでお世話になると思うからよろしくねー」
「しばらく?じょうしにはなにかいわれないのか?」
「大丈夫だよー知り合いに私の仕事は任せたからねー」
「そ、そうか…」
「ところで今は何してたのー?」
「レンくんと魔法の訓練をしていたんだよぉ。」
「ふーん、そうなんだー」
「でもレンくんの技能『連携』から魔法が使えそうなんだけどぉ、どんな魔法かわからないから困ってるんだぁ……」
使いは少し考えるような仕草を見せた。
「連携かー…それなら『共鳴』かなー」
「えっ、知っているのか?」
「もちろんだよー」
「効果はわかるのぉ?」
「効果…効果ねーえっとーなんかこう…それを使ったらねー…術者の考えていることが、信頼している仲間に一瞬で伝わるんだー」
「それは…なかまがいないとつかえないということか…」
「そうなるねー」
「じゃあ今は訓練できないのかぁ。次はみんなと一緒に使ってみようかぁ。」
「次があればいいのう…」
部屋の入り口から声が聞こえた。
「っ!だれだ!」
「妾は女王である!図が高いぞ、ははは!」
「その女王さまが何をしに来たのぉ?」
「ふん!妾に従わぬ者に制裁を与えに来たのじゃ!」
「せいさい?」
「そう、そこのお主じゃ!」
女王は自分を睨みつけて大きな声で言った。
「妾の命令に従わぬ者はこの巣には必要ない…よって、お主をこの巣から追放する!」
……はぁ?




