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14.庇護



私は何故、ここにいるのだろうか……

私は今なぜか豪華な大きいお風呂に入っています。



何でお風呂に?DFWOはどうしたのかって?

DFWOは今現在もやってますよ?そうなんです……

私はDFWOで、お風呂に入っているんです。



アイリーン様とアドラーさんの後をのんびりとカリオペと付いて行ったら、アイリーン様の呼んだメイドさん達が突如現れあれよあれよとお風呂に連れていかれ、メイドさん達のゴッドハンドによりお手入れされまくりの、いたせりつくせり疲れた身体を癒してくれました。カリオペもメイドさん達から花の蜜を入れた紅茶やジュースを貰ったみたいで喜んで飲んでいます



そして現在は、大きなお風呂に私は1人で浸かっています。しかもこのお風呂、たくさんのお花が浮いている花風呂なんです。正に気分はお姫様です




「湯加減はどう……?」

「アイリーン様!」

「ふふっ、まだお湯から出ちゃダメよ、そのまま聞いてちょうだい?」

「……?はい」




お風呂に浸かったままでは失礼だと思い、立ち上がろうとした私にアイリーン様からの制止が入りこのまま話を聞く事になった




「サーシャはこの世界についてどれぐらい知ってるのかしら」

「えっと……全然知りません。」

「そう……じゃあ、誰も信仰してないのね」

「信仰?」

「ええ、この世界には2人の神がいるの……」




アイリーン様が言うにはこうだ


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この世界には闇と光2人の神がおり2人は大変仲が良くお互いを支え合いこの世界を守っていた



だが、突如現れた邪神により2人は封印され離れ離れにされてしまった。



2人の神を助けようとこの世界で最強とも言われていた14人が邪神を倒そうと力を合わせたが、邪神には敵わずその力を邪神に奪われてしまった。アイリーン様もその1人らしい



14人は考えた思ったのだ、自分達だけでは無理だと力と戦力がもっと必要なのだと



そんな時現れたのが神から遣わされた旅人である我々プレイヤーだった



プレイヤーは皆、神から贈られた特殊技能(ギフト)を持ち、何度殺されても不思議な力により蘇る



14人は各地に散らばり邪神を倒しえる者を選定し、力を授け、育てる事にした。



全ては2人の神を助ける為に



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·

·


「という事よ、理解できたかしら?」

「……なんとなく?」

「それでいいわ、簡単に言うと我々の神を助ける為に(わたくし)達に、力を貸してほしいという事よ」

「……私でよければ」

「ふふっ、私は貴方がいいのよ」




アイリーン様は私の頬に手を伸ばし優しく撫で、慈愛のある微笑みを浮かべ静かに私を見つめたまま喋るのをやめてしまった




「……アイリーン様?」

「サーシャは、私の神を信仰し私に力を貸してくれる?それとも……他に好い人がいるかしら?」

「ッ……いません!それに私、アイリーン様みたいになりたいんです!」




好い人などいないと否定する為、アイリーン様の手を両手で強く握りアイリーン様の綺麗な瞳を見つめ私の本心を告げる




「私、アイリーン様みたいに強くて優しいお姫様になりたいんです!」

「私は強くも優しくもないわ……」

「そんな事ないです」

「……邪神に負けたわ」

「でも、アイリーン様は諦めてません」

「人間も嫌いよ……殺してやりたいぐらい」

「あんな事をされたら当然です。でもアイリーン様はそれを理由に人間を自分から襲ったりしてないじゃないですか」

「……それは、」

「アイリーン様が殺すのは悪い人間だけ……だから、アイリーン様を守ろうとする人も現れた、アイリーン様は優しくて素敵な方です」

「……ありがとうサーシャ、貴女に出逢えて私は本当に幸せ者だわ…………サーシャ、改めてお願いするわ私に力を貸してちょうだい」




《闇の神を信仰する怠惰なる吸血鬼の王女アイリーンの庇護下に入りますか?》




アイリーン様はまるで祈るように私を見てきますが、もちろん答えは決まっています。




「はい、アイリーン様の御心のままに」




《闇の神を信仰する怠惰なる吸血鬼の王女アイリーンの庇護下に入りました》



[称号:庇護を受けし者を取得しました]



《これまでの怠惰なる吸血鬼の王女との交流により、怠惰なる吸血鬼の王女がネームドボスモンスターからエクストラ主要人物に変更されました》




「…………ありがとうサーシャ……それでは私も貴方に力を授けましょう」




アイリーン様は自分の胸元に隠していたナイフを取り出すと自分の指先を切りつけ血をお湯に滴し透明だったお湯を、まるで血液のような赤に染めていく。



指先から滴り落ちる血液から目が外せなくなっていた私の口許にアイリーン様の指先が差し出された




「私の血を貴方にあげるわ、私の可愛いお姫様(プリンチペッサ)




この胸が熱くなり喉が渇くような衝動は、きっと吸血鬼としての本能というものなのでしょう。まさかこんなに血が欲しくなるとは思ってもみなかった



差し出された指先にゆっくりとキスをするかのように顔を近づけアイリーン様の血を飲ませてもらう。




「私の血を身体によく馴染ませなさい……」




華やかでいて甘く、まるで果実のような味わい……これがアイリーン様の血の味なんですね、すごく美味しい。それに何だか今までよりも力が満ち溢れている気がする




「ふふっ、もう少し私の血を馴染ませたら寝室に案内させるから、今日はもう休みなさい……旅人は長い休みも必要なのでしょう?」

「ありがとうございますアイリーン様」

「いいのよ、無理をさせたのはこちらだもの」




私の頭を優しく撫でアイリーン様は浴室を出ていかれた。



そういえば色々通知が来ていたが途中から見てなかったのでちゃんと確認しないと……とも思ったが今はもう少しこのままアイリーン様の言い付け通りメイドさんのお迎えが来るまで湯船に身を預け休むことにしたのだった




名前:サーシャ


種族:吸血鬼(純血) Lv.20

特殊技能:華なる者 Lv.28

属性:闇 

信仰:闇の神《???》

庇護:怠惰

武器:なし

装備:古いワンピース 古い靴 

スキルポイント:265


《スキル》:華魔法 Lv.27 氷魔法Lv.12 毒魔法Lv.12

      鑑定Lv.10 看破Lv.12 生活魔法Lv.8

      目利きLv.9 採取Lv.1 料理Lv.1

      麻痺耐性Lv.28 猛毒耐性Lv.7 毒無効

      言語理解Lv.15 移動速度強化Lv.20

      反応速度強化Lv.20


《種族スキル》:吸血Lv.20 肉体操作Lv.21 闇魔法Lv.12

        魔眼(魅了)Lv.15 遠視Lv.9 隠蔽Lv.12

        闇夜に生きる者Lv.25 物理耐性Lv.20

        身体能力強化Lv.12 HP·MP自動回復Lv.28


《称号》:暗殺者 大物喰らい

     世界で初テイムを成功させた者

     未知との遭遇 ノブレス·オブリージュ

     怠惰に挑みし者 怠惰なる吸血鬼の愛し子

     庇護を受けし者




《怠惰なる吸血鬼の王女アイリーンの血液を大量に摂取した事により進化可能種族が追加されました》



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― 新着の感想 ―
[一言] そう言えば宝探しとキャラクリに会った白兎と黒兎、サンとムーンはまんま太陽と月だけどなんか関係あんかね、光と闇の神に?
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