第5話 称号が……ヤバい
今はB、Cランクの魔獣と戦っていて、残り二千体といったところか。魔獣の種類はさっき戦ったD、Eランクの魔獣の上位種が殆どを占めている。
Bランク魔獣の中にはステータスが5000を超えているものもいるし、Cランク魔獣はすべてのステータスで1000を超えている。そんな相手を大量に同時に戦うのはなかなかにハードである。
ちょっと強い魔獣を相手にして一撃で倒せる回数が減ったためかだんだん疲労が溜まってきているのを感じた。
しかしダメージは一つも貰っていない。時々回復魔法で体力、気力を回復しているから動きはそこまで悪くなっていないのだ。
さっさとこの戦いを終わらせたい俺は、封印していた雷撃魔法Ⅹを使おうか迷っていた。体にどのような負担が襲ってくるか予想もつかず、魔獣の強さと攻撃の勢いが増してきた中で、気絶してしまうという大きなリスクがあったため、まだ使っていなかった。
だが魔力量も格段に上がって魔力制御もお手の物、さすがに大丈夫だろう、と確信しついにその魔法を使用する!
「《サンダーレイ・ノヴァ・アポカリプス》!」
まばゆい光が広がると極雷が50ほど突然に発生。壊滅的な雷撃の嵐が空間を青白く染め上げ荒れ狂う。あらゆる存在を終焉に導くが如く周囲の全てを木っ端に砕き、灰も残さず消し炭にした。
おそらくこれで約500体を消しただろうか。
だがもう一つある。その名も《ディバイン・エレクトリック・エンシュラウドメント》。
これは紅焔魔法の《フレイムバースト・ブリッツ》のように、身体能力、攻撃力を超アップさせる、超強力魔法だった。さらに、突進すると半径100メートルの中にランダムで極雷を20本降り注ぐだけでなく、攻撃を与えると雷で内側から焼く効果もあるチートっぷりである。
アサシンプレイモードに切り替え、突進と斬りつけをひたすら繰り返す。物理法則を無視したような不規則な突進と同時に繰り出される攻撃の殺到は、断末魔を上げることさえ許さない。
それはまさに雷霆。雷を身に纏いし俺の一挙手一投足一太刀はその言葉にふさわしいものだっただろう。
これでさらに400を削り残り1200ときた。だがまだまだ。もっと速く敵を削っていかなければ今日中に終わらない。
(考えろ……。とにかく何か思いつけ……あっ!)
――《ソードスキルスキル》は創れないだろうか。
理想はこう。その周りに雷撃を落としながら縦横無尽に動き回り敵を広範囲に斬撃を繰り出し。フィニッシュに高く舞い上がり、剣を地面に叩きつけた上、その中心から焔を炸裂させる。
少々捨て身なソードスキルになるので、補助魔法で防御力を限界まで上げてから実行だ。
魔獣の間を縫うように稲妻が走った。
静と動の目まぐるしく切り替わる壮絶な剣技は刹那の間を縫うように斬った頸が落ちるよりも速く次を斬っていく。さらに雷撃が周囲に落ち魔獣を地面ごと大きく穿っていく。
そして高々と舞い上がり、剣を地面に叩きつけた。全身を使って最上段から剣を振り下ろすと同時に蒼白な焔が爆裂した。
「――ヤバい! やりすぎた」
大量の爆弾でも一気に暴発させて生じさせたような爆炎をスレスレで躱し煙からなんとか逃れた。
最後の一撃は危なかった、自分も焼けそうになった。まぁ、ノーダメージだけど。
しかし現在の装備|(前世に着ていた服)が黒く焦げ、炭化していた。装備の損耗は免れなかったか。耐久値がガッツリ持って行かれたので、しばらく休んで修復を待とう。
今ので、400程度消したから残り800か。これなら、新しく創る創作魔法で締めることができそうだ。あ、そうだ。ソードスキルの名前は《ライトニング・アサルト・ノヴァインフェルノ》にしよう。
《Information:スカイ・インフィニティが専属スキル《創作ソードスキルメモリ》を入手しました》
《Information:スカイ・インフィニティの専属スキル《創作ソードスキルメモリ》に《ライトニング・アサルト・ノヴァインフェルノ》が追加されました。》
「おけおけなるほど、創作魔法メモリのソードスキル版か」
周囲の状況を見る。 魔獣の大軍勢の前線は目測もうすぐ100メートルを切るといった感じか。であれば広範囲のほうが良いだろう。
確実に仕留められるように紅焔魔法みたいに二次被害を生み出せる系の魔法にしよう。
蒼白く燃え盛る焔の津波の奔流が俺を起点に広がる。触れてしまった魔獣はその瞬間に身を焼かれ、逃れようとしたときにはもう全身を飲み込まれる。
俺への影響が最小限に収まるよう、俺を中心に直径十メートル程度離れたところから広がるようにした。
名前は――
「《ルミナス・イグニス・サージ》!」
1分後。
焔の奔流が収まり、視界が開けてくる。
地面はマグマのように赤く溶けてしまっている。そして魔獣の姿はない。
まだ残る熱気を風魔法で吹き飛ばしてから、気配察知を使う。
情報によると、100体ほどのAランク魔獣が、十体ずつの群れになって固まっているらしい。俺から約50キロのところにいる。
あっ、動き出した。時速百キロで。てことは30分はゆっくりできるというのか。久しぶりの長めの休憩だ。
《Information:スカイインフィニティが――
《Information:スカイインフィ――
《Information:スカイ――
大量の称号獲得メッセージウィンドウがわらわらとポップする。
その中にちょっと目立つものが2つあった。
《Information:スカイインフィニティが称号《魔法神の寵愛》を獲得しました。》
《Information:スカイインフィニティが称号《武神の寵愛》を獲得しました。》
魔法神の寵愛:魔法神に認められたものに与えられる称号
効果:魔法威力倍増 魔力ステータスボーナス(大)知力ステータスボーナス(超)
取得条件:不明
武神の寵愛:武神に認められたものに与えられる称号
効果:ソードスキル威力倍増 命力ステータスボーナス(大)腕力ステータスボーナス(超)
取得条件:不明
え?もうこれ人外になりそう。
ちょっと今のステータスを見てみようか
――――――
名称:スカイ・インフィニティ
種族:人間
職業:なし
年齢:15歳
状態:平常
Lv.95
命力:124980 魔力:172810 腕力:90230 知力:98210 敏捷力:89930 体力:90010
スキル
紅焔魔法Ⅵ 擊流魔法V 地磁魔法 V 竜巻魔法X 治癒魔法X 雷撃魔法X 空間魔法X 補助魔法X 気配察知 X 鑑定X
エクストラスキル
サイコキネシス 状態異常無効
ユニークスキル
戦技王Ⅹ 戦術王Ⅹ 残光Ⅹ
専属スキル
クリエイティヴ・クラフト 創作魔法メモリ 創作ソードスキルメモリ
装備
蒼穹剣 レインカルナティオ 暁闇剣 マジックプレデター 異界の黒色オーバーコート 異界の紺色半袖 異界の黒色長ズボン
称号
転生者 神と会った者 魔法使い ゴブリンキラー ゴブリンスレイヤー ゴブリンデストロイヤー ゴブリンアナイアレーター 大量殺戮者 オークキラー オークスレイヤー オークデストロイヤー オークアナイアレーター 魔法を愛する者 ウルフキラー ウルフスレイヤー ウルフデストロイヤー マンドラキラー マンドラスレイヤー ジャイアントキラー ローチキラー カーリンキラー オウルウィスプキラー グラントロンキラー オクシデスキラー
NEW!
デビルキラー デビルスレイヤー スライムキラー ウルフアナイアレーター ワイバーンキラー マンドラデストロイヤー オウルウィスプスレイヤー ミノタウロスキラー ドラゴンキラー 魔法神の寵愛 武神の寵愛
――――――
普通の人がどのくらいか知らないけど、普通に人外じゃない? 称号の量が。ステ値も小学生が考えたみたいにインフレしている。
久しぶりに武器の方も見てみよう。
――――――
蒼穹剣・レインカルナティオ
ウェポン:ディバイン・ウェポン
攻撃力:14500
耐久値:∞
装備効果:全ステータス上昇(大) 成長効率アップ (超) 負荷軽減 (超) スキルレベル上昇速度アップ
スキル:魔力効率X付与 変幻自在 神託付与 鑑定惑乱付与 グロースLv.95 破壊不能
暁闇剣・マジックテイカー
ウェポン:ディバイン・ウェポン
攻撃力:14500
耐久値:∞
装備効果: 感覚強化
スキル:魔力剥奪X 剥奪超強化 魔力貯蓄 ≪容量 815473/100000000≫ 魔力給与X 痛覚無効付与 グロースLv.95 破壊不能 変幻自在
――――――
わぁお。
俺はあまりの高い数値に、柄にもなく絶句し開いた口が塞がらなくなった。
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