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第7話 プライムドラゴン・サクロサンクト

 眼の前にいたのは、強烈な圧と異質さを放つ巨大ドラゴンだった。高さが50メートル程もある。


 と、とりあえず《鑑定》!


 名称:プライム・ドラゴン・サクロサンクト(・ディバイン)

 種族:魔獣 竜王(神竜)

 状態:神竜化

 Lv.981

 命力:88942190 魔力:108987429 腕力:9082847 知力:5324680 敏捷力:4992832 体力:5531271

 スキル

 鉤爪術王 鉤爪技王 闇黒魔法Ⅹ 紅焔魔法Ⅹ 雷撃魔法Ⅷ 竜巻魔法Ⅴ 撃流魔法Ⅳ 地磁魔法Ⅱ 極光魔法Ⅰ 瞬間再生Ⅹ 神毒牙 咆哮Ⅸ 闇黒強化 紅焔強化 雷撃強化 暗視Ⅹ 神威Ⅰ 鱗強化 身体強化 自動命力回復 自動魔力回復 命力超強化 魔力大強化   

 ユニークスキル

 神竜化 破壊の咆哮

 称号

 神に生み出されし者 生物の頂点 

 Tips:不明


 な、何だこりゃぁぁぁぁぁ!


 焦った俺は、レベルⅠ補助魔法《ブースト》重ねがけ10回、そしてレベルⅩ補助魔法《リミットレス・アンレスダンス》を2回重ねがけした。


 さらに、《プロミネンス・ウェポン》、《ライトニング・ウェポン》で武器攻撃威力を増幅。


 さらにさらに、剣を少し巨大化させ、雷撃魔法レベルⅩ《ディバイン・エレクトリック・エンシュラウドメント》を唱える。


 最後に、《蒼幻煌剣絶斬》を放つ。


 紅焔と雷撃を纏い、蒼き煌めきを持つ無数の斬撃が、ドラゴンを襲う。鱗を斬り、肉を裂き、骨を断つ。


 今回のそれは一点集中に放ったので、相当なダメージを期待できるが……。


 土煙と血しぶきが収まり、どうなったかが見えそうだ。


 その姿はもうなかった。


「やったか……?」


 俺は()()()口にした。そう。()()()だ。


 しかし、ちゃんとフラグを回収してしまった。一部残った肉片から、いっきに再生し、元の姿に戻ってしまったのだ。


 ですよね。流石にやれないよね。


 俺は、敵の残りの命力、魔力を確認した。


 名称:プライム・ドラゴン・サクロサンクト

 命力:40071638/88942190 魔力:30487921/108987429 


 うわ。今ので半分?ふざけんな!


 だが、今の再生で、魔力を結構削った。まぁでも膨大な量あるけど。


『おい。人間。なかなかやるではないか。次はこっちの番だ。』

「喋るのか、あんた。さぁ、かかってこい!」

『耐えられるかな?』


 まだ、先程の補助魔法の効果が残っているが、魔力がもうほぼない。しばらくはジリ貧だろう。


 全身を包む倦怠感を意識しないように、敵の動きに目を向ける。


 ――瞬間。


 ドラゴンの姿が霞む。気づいたときには目の前にいた。


 敵は、スキル《鉤爪術王》を持っている。俺の《戦術王》と同じランクなのだ。


 振るわれる鉤爪をさばきながら、反撃を試みようとする。しかし、敵のほうが一枚上手だ。俺のダメージがどんどん蓄積されていく。


 経験が違う。俺は転生して一週間も経っていないが、敵はステータスを見るに数十、いや数百を生きているのだろう。


 このままでは身のの危険を感じたため、俺は結構距離を取った。


『なんだ?逃げるのか?』

「さぁ、どうかな?」


 逃げ回っているうちに、残り僅かな魔力を使って、《暁闇剣》を弓形に変形する。さらに、《蒼穹剣》を巨大ブーメラン状に変形する。


 その途中で、敵は紅焔魔法を放ってきた。しかも高位の。


 それに焔が真っ白だ。だが、俺の蒼白き焔よりは威力が低そうだ。


 それを回避しながら、変形を続ける。 


 ついに変形が終わり、《蒼穹剣》を思いっきり投げた。凄まじい回転をかけたため、数百回は回転するように投げた。


 ブーメランに気を取られている間に、俺はドラゴンの頭上に行く。そして――


 1000本の矢を発射した。魔力をすべて使い切って、《ライトニング・ウェポン》を付与した。


 見事全て直撃し、膨大な魔力を奪い去った。1ヒット毎に100奪うため、合計10万魔力も奪ったのだ。さらに同じ量の矢を二回放ち、500本ほど捌かれたが、残りは全ヒット。


 頭と腕がなくなり、翼も穴だらけだ。しかし、すぐに再生してしまう。


 名称:プライム・ドラゴン・サクロサンクト

 命力:31071638/88942190 魔力:19487921/108987429 


 これでも1000万程度しか削れてないのかよ。


 まだまだ矢を放ち、奪った魔力で魔法を放ってダメージを与える。


 そして、敵の魔力も残り半分になったところで、敵は新たな動きをした。


 俺は剣を元の状態に戻し、警戒する。


 ドラゴンは、頭を上に上げ、口に光を集めている。


 そして――


『グゥウォオォォォォォォォ――ォォォォ!』


 鼓膜が破れんばかりの巨大な咆哮とともに、衝撃波が発生。地面が波打ち、周囲の木々や場違いに乱入してきたオークも爆散する。


 俺はそれがなる前に、どんな攻撃が来ても大丈夫なように、剣を鎧状にして見を包み込んだ。二重の鎧だ。


 おかげで俺は爆散せずにいられた。


 咆哮が収まったので、俺は鎧を解いた。


『人間、耐えられたのか。今のを。』

「まぁな。」

『その剣のおかげか?』

「そうだ。神直々にもらったんだよ。」

『なるほど。理解したよ。今のは《破壊の咆哮》。金剛石をも爆散する威力だ。』

「そうか。今度は俺の番だ。」


 俺は今まで創った魔法とソードスキルを全て放った。どれもこれも魔力を大量消費するので、ガンガン魔力がなくなっていく。


 敵は俺の猛攻を無効化しようとするが、俺は《魔法心の寵愛》と《武神の寵愛》の称号を持っている。敵の知力がいくら高くても、俺の攻撃を無効化することができない。


 あと、今更気づいたんだが、俺から放たれる焔や紅焔魔法の焔が蒼白くなり、雷撃魔法の雷が黒くなっていたのだ。しかも威力がすごく高い。称号のおかげだろう。


 俺の総攻撃を受けたドラゴンは、命力の残りが俺と同じくらいになっていた。


 そして俺の魔力がほとんどなくなった。


『なぁ、ここからは接近戦をしよう。死ぬなら剣で殺されたい。』

「あぁ、良いだろう。」


 という戦闘狂の特性が出て、接近戦を始めた。


 俺は前世のアニメで見たソードスキルや必殺技を参考にドラゴンへ攻撃した。だがそれらはソードスキルにしない。


 ドラゴンもまた、鉤爪技王のソードスキルを使い俺に攻撃した。


 目に見えないほど加速された、究極の接近戦。


 互いにダメージが蓄積されていく。


 そして、ある程度魔力が回復した俺は、新しくソードスキルを創る。


 武神が憑依したような構え。凄まじい威圧。


 右上段からの斬撃。すかさず左の剣での刺突。右足での強烈な蹴り。そして両剣での斬撃。更に右中段からの素早い刺突。


 それを二セット一呼吸で行う。生物の頂点ドラゴンの目でもそれを捉えることはできなかった。


 このソードスキルはまだ終わらない。流星群のように高威力かつ繊細で素早き剣舞。


 合計48連撃。《ストリーム・オブ・シューティングスター》と名付けた。


 そして……。


 俺に命力を完全に削りきられたドラゴンは、凄まじい断末魔を上げながら、倒れ伏した。


『おい、人間。』

「何だ?」

『素晴らしかったよ。この俺を単独で倒すとは。』

「そりゃどうも。」

『ちょっと時間があるので、最後に伝えたいことがある。俺は、神に生み出されし存在で、神の命令でお前と戦った。』


 え?これ、神が仕組みやがったのか。


『もしお前に勝ったらさらに力を与えようと言われてな。』

「ふぅん。」

『神に聞いていたが、お前は本当に興味のないことはどうでもいいんだな。』

「まぁね。」

『まぁいい。最後にだ。俺が完全に死んだら、絶対に解体しろよ。絶対にだ。』

「わかったよ。」

『――絶対にだぞ⁉』

「わかったから!」


 そして生物の頂点たるドラゴンは、変な遺言を言い残し、息を引き取った。



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