表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

一人芝居

作者: 泉末広

始まりを拒絶する目蓋を抉じ開けるのは、軽やかなアラーム。

鐘を鳴らす思惑は、罰を逃れる浅はかな計画。

真昼と見紛う堂々とした朝日が伸ばす未来への焦点。

真昼と見紛う飄々とした夕日が伸ばす過去への争点。

後悔と不安の波間に今日はある。

悲劇の始まり、喜劇の終わり。

俗に言う、鮮やかなコントラスト。

綺麗事並べても、一人芝居はつまらない。

望んでいるのに、空席ばかりが目に余る。

こうなることは、分かっていた気がする。

独りよがりな未来の予知に、何の価値があるのだろう。

幼さが武器になるのはいつまでだろう。

知ったかぶりな過去の弁護に、何の価値があるのだろう。

老いが武器になるのはいつからだろう。

眩しすぎるスポットライトは、脆弱な擁護の言葉を焼失させる。

火傷を負った指のように、赤く腫れた心と目蓋が蠕動する。

やっぱり、理想論ばかり並べても、一人芝居はつまらない。

俗に言う、残酷なコンテスト。

フェイクニュースと変わらない、一人芝居には価値はない。

目は開けたまま心は死んで、在るべき姿は永遠の謎解き。

存在証明を探しているなら、同じ時間しか生きられない。

太陽の日射しは眩しすぎる。

逃亡を企てるクルマの中で、今日の一人芝居の台詞は発火し消える。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ