消えていますか?いいえ、点いていました
あーさー、おはようございます
さて、昨日点けておいたカンテラですが……おや、まだ点いていますね?
私の考えだとカンテラもランタン同様に消えていると思っていたのですが、どういう事でしょうか。
んー、昨日のランタンとの違いっていうと、結界の範囲内にあるかどうか位ですかね?
あ、結界なんですけど、普段はわたしの肌から1cm位の幅に狭めてるんですけど、寝ているとその意識がなくなるのか、はたまた自動防衛なのか、現在の最大範囲である半径3mまで広がっちゃうんですよ。
で、現状サイドボード上に置いておいたランタンはその範囲内に入っているわけでして、原因らしい原因はこれ位しか思いつかないんですよね。
となると、もしかして結界範囲内にあると魔石の消費が抑えられる?
それともランタンは駄目だけど、カンテラはダンジョン内外関係ないとかなんでしょうかな?
ピコーン!
鉄貨の加工時も結界の範囲を広げると容易に加工できた=結界内だとスキルの効きが良い=結界内は魔力がある?
と言う三段論法を思いついてしまいました!
…………これ、どうやって検証しよう。
やっぱりランタンをダンジョン内、ダンジョン外だけどダンジョンの効果範囲内、完全効果範囲外の3カ所でチェックして、そのほかに結界の範囲内、範囲外での魔石の消費を調べればわかるかな?
よし、今日帰ってきたら結界の範囲内外での魔石の消費を調べてみよーっと。
でももしこの仮説が正しかったら、今後魔石を使って何かを動かす機械とかを作った時は、ダンジョンの範囲内(ダンジョンから半径100m)でそれを動かすのと、それ以外の所で動かした時の効率とかが変わっちゃいますよね?
あれ?もしかして加工なんかもダンジョンの範囲内でやったほうが効率が良かったり?
んー、これ早めにお爺ちゃん達に言っておいた方が良いかな?
あ、でもこれでダンジョン周辺の土地を買い占めるとかやるとインサイダー取引とかに引っかかっちゃう?あれは株だけだっけ?
ハッ、いま二条関連の株買ったら儲けられる!?
だめだだめだだめだ、そんな事でお金を稼ごうだなんて…………じゅるり。
ま、まぁそういうのは曾お婆ちゃん達に任せよう。
とりあえず報告にいこーっと。
どうやらお爺ちゃんたちも私の報告を聞いてびっくりしている様子。
この時の報告内容に追加項目として、皇居ダンジョンに行った時に途中一度違和感があり、その違和感がダンジョン範囲内外の仕切りではないかと言う点も伝えたところ、例の「その国の国民ではない者は100m以内に近づけない」というのが、そのダンジョン範囲の区切りなのではないかと言う話になり、それならと100mを基準として調べてみるそうです。
そこでダンジョン範囲内外での検証をしてみたいので、ランタンとカンテラを2つづつと、ほぼ同じ魔石を4つかしてほしいと言われたので拒否する理由もないし、私も結果を知りたいので喜んで貸す事にしたところ、学校が終わって帰ってくる頃には結果が出ているだろうと言われました。
本日の学校も特に何もなく終了、お家に帰ってくるとお爺ちゃんからのお手紙と言う名の報告書がありました。
どうやら私の予想は当たっていたようで、ダンジョン範囲内外での魔石の消費に差があり、範囲内はまだ消えていないけど、範囲外については5時間ほどで消えたとの事。
たしか今までの感覚だとダンジョン内では50時間ほど持った記憶があるので、1/10って事でしょうかね?
となると、この件がばれるとダンジョン周辺の土地の価格が値上がりそうですね!
それに絡んで倉庫ダンジョン周辺の私の土地の管理をきちんとしておくとのメッセージまで添えられていました。
なんでも、私の土地は倉庫ダンジョンから半径100mは余裕で入っているんですが、私の土地のさらに周りを買い取っておいてくれるとの事。
まぁ、私としては今後も倉庫ダンジョンに入れて、近衛の家が守られればその他はあまり気にする気は無いので、任せちゃうことにしましょう。
そしてダンジョン範囲外であるこの家で魔石の消費が抑えられる、私の結界の検証をする必要が出たわけですが、これがダンジョン範囲内と同じ又は同様の効果があるとなった場合、これもバレると不味いですよね?
となると、錬金術の実験とかをするのは近衛の実家か、その近くに実験室を作ってやった方が良いのでしょうかね?
まぁ、当面はいっか。何か成果が出始めてからその辺考えよーっと。
そして明日は上皇后陛下に会いに行くので夕食後はお勉強をして早めに寝る事に。
あーさー、いよいよ今日は上皇后陛下に会いに行くわけですが……
着るものは制服のままと言う事で、髪だけ朝のうちに美雪伯母さんに気合を入れてセットしてもらい学校へ。
学校では髪型に気合が入っているので最近話す様に成った方には今日はデートなのか?とかいろいろ聞かれたのですが、まさか皇居に行くとも言えずごまかすのに苦労しました。
ここでまた高瀬さんが帰りにどこかよるのなら荷物を持ってあげようかなどと言ってきたりもしましたが、車で移動するのでとやんわりとお断りを入れておきました。
そして放課後、曾お婆ちゃんの車でお迎えが来ました。
運転は葵さん、助手席に玲子さんと言う形で、後部座席に私、沙織さん、曾お婆ちゃんと言う形で皇居へしゅっぱーつ!
今回はね、宮内庁に先によらなければならないので、皇居に入るのはいつもと同じ乾門からでしたが、そこからまっすぐ進んで宮内庁庁舎へ。
ここでいちど宮内庁のお偉いさんに会い、危ないものを持っていないかの持ち物検査をされ、その間上皇后陛下に献上するメダルのチェックも受けました。
そして問題なしとの判断を受けてから両陛下のお住まいになっている吹上御所へ移動と言う形になります。
今回、皇居敷地内を移動するにあたり、乾門から宮内庁の車でしょうかね?前後に1台づつ着いていました。
やっぱり勝手に皇居敷地内を走るなよって事なんでしょうかね?
そしてやって来ました吹上御所、いつもダンジョンに来ている時に降りている場所がそうだったのですね。
まぁ、ちょっと考えれば判るようなものですが、私はぜんっぜん考えていませんでした!
そしてつくと同時に玲子さんが私の車椅子を降ろして持って来てくれたので車椅子に座り、いよいよ両陛下のお住まいである御所の中へお邪魔することに!