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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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転びますか?いいえ、転びませんでした


 あーさー、今日も一日頑張りましょー


 そして昨日の帰りに気が付いたのですが、教科書は一部だけ鞄に入れ、残りは異次元倉庫に入れて持って行けば軽く済むことに気が付きました!

 出す時に上手くやればいいだけなんですよね。



 さてさて、学校に到着したわけですが、またまた高瀬さんでしたか?昨日の方が待っていますよ?


「おはよう近衛さん、上履き出してあげるわね」





 え?



 そう思ってビックリしていると、私の下駄箱を勝手に開け、中から私の上履きを出してきました。

 それにビックリして固まっていると、今度はわたしの前にしゃがんできました。


「外履きも脱がしてあげる、足上げてくれる?」





 …………はっ、何?この人何なの!?



 思わず後ずさってしま……あっ……




「あぶないっ!」



 思わず転びそうになってしまったのですが、とっさに沙織さんが背中を支えて、そのままの流れで抱き寄せる形で私を引き寄せてくれたので、なんとか倒れずに済みました。


「ふぅ、間に合ってよかった。……高瀬さん、あなた何を考えているの?あやうく知佳さんが転ぶところだったじゃない!」


「え、わ、私はただ近衛さんの靴の履き替えを……ほ、ほら、松葉杖だと何かと大変でしょう?先生も色々お手伝いしてあげなさいって言ってたし」



 いえいえ、ちゃんと座って履き替えるために椅子も用意されていて、それに座ってやるから特に問題ないんですけどね。

 むしろ、厚手のストッキングを履いているとはいえ、さすがに近距離で見られると足の手術跡を見られちゃうので勘弁してほしいんですけど?



「先生の言っていることはそういう事ではないと思うわ?あくまでも頼まれたり、こまっていたら手を貸してあげなさいと言う事だと思うわよ?」


「でも、松葉杖で靴を履き替えるのって大変よね?だから困っていると思って手伝おうと、決して転ばせようと思ったわけじゃないのよ?近衛さんは分かってくれるわよね?」


 えーっと、必死になって私をかばってくれる沙織さんと、自分のやろうとしたことは正しいと思い込んでそれを必死に伝えてくる高瀬さん、そして今現在沙織さんに抱きしめられている(転ぶのを助けてもらっただけですが)私と言う状況……これどうしたら良いんでしょうね?


 とりあえず沙織さん、言い争うなら私を放してからにしてもらえると……二人が言い争っているのを聞いて、人が集まって来ちゃいましたよ?



「えっと……高瀬さんでしたか?靴の履き替えはそこの椅子に座ってやるので何も問題ありません。ですので、お気持ちだけ、ありがたく受け取っておきますので、今後もお手伝いしてもらう必要性はないです」


「でも先生が……」


「あの、何か必要な事がもしあればお願いするかと思いますので、その時にお手伝いしてもらえれば……」


「そ、そう?それじゃ必要な事が有れば遠慮なく言ってね!」



 そう言って高瀬さんは嬉しそうに去っていったのですが、もしかしてこれ、今後も付きまとわれたりするんでしょうか?

 それはそうと……


「えっと、沙織さん?助けていただいてありがとうございました。それでその……」


「どういたしまして。高瀬さんも高瀬さんだけど、知佳さんも気を付けてね」


 そう言ってやっと放してもらえそうになったのですが、考えてみれば松葉杖は転びそうになった時に放したままでした。

 どうしましょうかね?


 そう思っていると野次馬の中から一人出て来て松葉杖を拾って渡してくれたので、丁寧にお礼を言って椅子に座り、靴を履き替える事にしました。



 それにしても、下駄箱に鍵を付けたりした方が良いのでしょうかね?

 さすがに靴しか入っていないとはいえ、知らない人に勝手に開けられるのはちょっと怖いですね。


 そう考えていると、何やら注目を浴びているような……何ででしょう?

 まぁ、気にしても仕方ないのでこのまま靴を履き替え教室へ。




 他のクラスの人だと思うのですが、なぜ数人の方が私の後ろをついてくるのでしょうか?

 しかも男性の方が多い気がしますが……


 気になったので止まって後ろを見てみると、後ろの方達も止まっていますね?

 そして歩き出すとまたついてくるという……ちょっとストーカーっぽくて怖いんですけど?


 あぁ、沙織さんがいるから沙織さんについて来てるのかな?

 とりあえず、沙織さんとエレベーターに乗ったあたりで付いて来ていた方たちはさすがに階段の方に流れた模様です。


 そしてエレベーターの中で沙織さんに、さっきついて来ていた人たちについて聞いてみたところ、沙織さんは可愛い転校生の知佳ちゃんを見に来たのでは?とからかって来ますが、それ絶対違いますよね?



 その後教室に無事着いたのですが、さすがにさっきの注意が効いたのか高瀬さんが絡んでくることは無く、無事一日が終わりました。


 教科書も、無事バレることなく異次元倉庫から取り出し全て机の中へ。

 これでほとんどの教科書を学校に持ってきたので、明日からは荷物が軽くなって楽になりました!




 そして本日の放課後は皇居ダンジョンへ。


 迎えの車には玲子さん、葵さんの他に楓さんが乗っていますが、京香さんの姿がありません。

 どうしたのでしょうね?現地集合にでもなったのでしょうか?


「あれ、京香さんは?」


「京香は別のお仕事を割り振られたから来てないわよ」


「え、そうなの?」


「まぁ、他にもやることいっぱいあるしね。こっちは戦力的には今の所十分足りているから、いずれ穴埋めするとしても当面はこの5人でやる事になると思うわ」


 そっか、京香さん他のお仕事に回っちゃったのか……ちょっと寂しくなるけど、お仕事なら仕方ないか。


 これで今生の分かれって訳でもないだろうし、また会えるよね。



 そんなちょっとした事件?もありましたが警視庁庁舎へ到着、まずはいつものお部屋へ通されました。


 それにしても毎回思うのですが、ここの駐車場に着くといつも数人の方が出迎えてくれるのですが、皆さん暇なのでしょうかね?

 それとも事前に連絡が行ってるだけなのでしょうか?


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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