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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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お代わりありますか?いいえ、ありません


「きょーうっのごっはんっはおっやこっどんっ♪」


 親子丼が楽しみで仕方なく、帰りの車の中でルンルン気分でそう口ずさんでいると皆から笑われてしまいました……解せぬ。


「皆だって楽しみでしょー?」


「そりゃ、まあ……」


「トンカツであの味でしたからね~」


「楽しみではある、あるけど……知佳ちゃんらしいなってね」


 むむむ、いいんです、美味しいご飯を楽しく食べるのが何よりのご馳走なのです!






 本日の夕飯、ダンジョン産鶏肉と卵を使った親子丼、大変おいしゅうございました。



 これ、さすがに毎日は飽きるかもだけど、週に一回位なら余裕で食べられるほど美味しいです!


 いや、材料だけじゃなくて料理人さんの腕がいいのもあるんでしょうけど、今まで食べた事のある親子丼とは全くの別物でした。



 お爺ちゃんと高志伯父さんに関しては、どんぶりものだというのにお代わりを要求していましたが、さすがにお代わりは想定していなかったようで無しとの事。


 でも、二人のどんぶりはほかの皆のと比べてもおっきいと思うのですが、それでも足りないのでしょうかね?



 そして今日のダンジョンの報告。


 ダンジョンの報告自体は特に問題は無いのですが、その中で今日思ったヒールや状態異常回復、浄化のスキルをいくつか渡した方が良いのでは?という話題について曾お婆ちゃんから


「それは貸し与えるのかい?それとも贈与するのかい?」


「んー、貸すと言っても使った物を返してっていうのもおかしいし、あとから同じ物を買って返してもらってもわたしはすでに持っているものだし、どうしよう?それに少しなら上げちゃってもいいかなって……」


「あげるという事なら、スキルその物をあげるよりも一定のDPをあげる方が良いかもしれないね。て言うのは、今現在DPに関しては値がついていない。これは見方次第だけど、1万DPを1円とも1億円とも出来るって事だ。要は言い値って事だね。だから、贈与することにすれば値段が無いものということで贈与税なんかのめんどくさい事を省くことが出来るってわけさね」


 なるほど、あげるにしても価値のある物なら税金とかめんどくさいものが発生するから、それなら価値がないものとしてあげちゃえって事ですね!


「ただ、警察機関なんかへの贈与は汚職防止なんかの観点でかなり厳しいからね。手としては両陛下へのプレゼントとして渡すのがいいか、価値の低いものなら国会を通さなくても渡せるからね。そして陛下から皇居ダンジョンの担当者に下賜かしするという手を使えば……」


 もっとも、この方法は誰でも使えると言う訳では無いらしく、大体は宮内庁の職員さんで止められチェックが入るようですが、今回は曾お婆ちゃんと一緒に行き、旧友のひ孫からのプレゼントと言う事でその辺をスルーして渡してはどうかと言う事になりました。


 え?それありなんですか?


「まぁ、普通は駄目だけどね。ただ現状世間に出回っていない金属の硬貨なら珍しいものが手に入ったのでとかなんとか言ってごまかしゃ行けるだろうよ。もっとも裏の事情は話しておくから、表面上はちょっと珍しい硬貨が手に入ったので献上しますって形かね?」


 うーん、犯罪になったりしないのならいいのですが、それを行う事によって両陛下に迷惑は掛からないのでしょうか?


「まずい様なら事前に話を通す段階でダメ出しされるさね。とりあえず後でその辺の話を通しておくから、知佳ちゃんは気にせずに結果を待ってればいいさね」



 それらの話を聞いて思ったのですが、これだとうまくごまかせるかも?と言う方法を思いつきました!そして一枚の硬貨を出して曾お婆ちゃん達に見せてみました。


「そうすると、この硬貨とかだと大丈夫かな?」


 皆さんその硬貨に興味を持ったようで、手にとってまじまじと見ていましたが


「これって、ちょっと変わってる気もするけど、結局は銀貨じゃないのかい?1枚の価値は地金じがねでいえば微々たるものだから丁度良いと言えば丁度いいけど、これだと必要DP分渡すにはかなりの枚数になるんじゃないかい?そうなると結局銀の地金の価値で計算されるからあまりよろしくないよ?」


「ですね、コインシルバーともスターリングシルバーとも違うようですが、これ一枚分の地金としての価値はせいぜい数百円といった所でしょうか。あとはデザイン等ですが、そこはどうとでもいえますしね」


 との評価でした。それを聞いた私はにんまりと微笑み


「渡すのはそれ一枚だけー」


 というと、皆さんびっくりしたようで


「さすがにこれ一枚じゃDPとしても足りないだろう?本当に記念として渡すだけなのかい?」


 等々言ってきますが、実はこれミスリル銀貨なんですよね。普通の銀との違いは良く分からないんですけど、これが普通の銀に見えるのなら上手く行きそうですね!


「それね、ミスリル銀貨っていって、100万DPの価値があるの。だからそれ一枚渡せば、浄化1つと状態異常回復3~4つ、他にヒールや攻撃スキルの安いのをいくつか取れるかなって思うの」


 そう言うと皆さん今度は違う意味で驚いたようで、またまた手にとってまじまじと見ていました。


「なるほど、知佳ちゃんも考えたね!確かにこれなら変わったデザインの銀貨1枚を旧友のひ孫が先日の両陛下からの激励のお礼に献上する、何とかなりそうだね!」


 そして、普通の銀貨もあるか聞かれたので出すと、それら2枚をしばらく預かりたいけどいいかと聞かれたので渡しておきました。


 受け取った時の曾お婆ちゃんは何かたくらんでいる様な顔をしていましたが、見なかった事にしましょうね。




 そうして方向性が決まり、部屋に戻ってきたのですが一つ気になる事が。


 今日ジャイアントハニービークイーンを鑑定していて若干表示が変わったんですよね?そう思ってスキルを確認してみると、鑑定・極のレベルが2に上がっていました!

 今度時間がある時にでもいろいろと鑑定しなおしてみましょうかね。


 そう言えば最近私自身のレベルも全然上がらないんだよね。今日やっと12になったばかりだし、10超えてから全然上がらなくなったなぁ。

 これはあれかな?レベル10までは初心者枠で上がりやすいとか?それとも今いる階層が適正レベルをはるかに超えてるから経験値的なものの入りが悪いとかかな?


 その辺は明日にでも皆に相談してみよーっと。


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[気になる点] 優しいのは美徳だと思うのですが、ミスリル貨をあげるとかあまりに過保護ではないかと思いますな
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