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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
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正門前ですか?いいえ、来客用玄関です


 あーさー、さてさて今日から新しい学校なわけですが、どきがむねむねです!


 さすがに新しい学校という事で知り合いがだれも……沙織さんだけ居ますね。他は誰もいない状況なので上手くやっていけるのかが心配です。



 そうは言っていても登校時間はやってくるわけですが、私の足の件もありますがお屋敷からそれなりに距離もあるので毎日車で送ってもらえることになっています。

 運転手はと言うと、玲子さんか葵さんのどちらかが運転してくれるそうです。


 そして朝食後、お部屋で支度をしている時にふと思ったのですが、異次元倉庫って容量が増えたんですよね。もしかして車椅子入る?と思って入れてみた所見事入りました!

 ですので、何かの時の保険の意味で持って行っちゃいましょうね。


 そして玄関に降りて行ったのですが、玄関前には見たことあるようで見た事のない車が……何が言いたいかと言うと転入試験や制服を買いに行った時に乗った車と形はよく似ているのですが、何か微妙に違う気がするのでたぶん違う車です。

 その事を玲子さんに聞いてみたところ、なんと私専用車なんだそうですよ?そして、今後私がお出かけする時はこの車を使うんだそうです。



 何かの間違いでは?と思って聞き直したところ、後ろから曾お婆ちゃんが来てわたしの入学祝いなんだとか。

 でもこれ、国産だと思うんですけど無茶苦茶高いんじゃないんですか?普通の車と比べて胴体が長いですし中もすごく広く、向かい合って4人座れるんですよねこれ。

 ……確かこういうのはリムジーンタイプとか言うんでしたっけ?


 そう聞いてみると、このクラスの車はいざ事故が起きた時に中の人の安全率が全然違うんだとか。

 玲子さん、スピード出すけど事故は起こさないよ?と思っているとまたまた顔に出ていたのか、こっちから事故を起こさなくてももらい事故という事もあるから、お金で安全が買えるならそれに越したことは無いんだそうです。


 しかもこれはあとから聞いた話なのですが、これは特注の装甲車タイプと言うものらしく、ライフルとかで撃たれても中の人は全然大丈夫な、凄く偉い人なんかが使うタイプなんだとか。



 お金持ちって、やっぱり私みたいな庶民とは考え方が違うんですね。でももらい事故があり得るという理由を聞いてある意味納得です。

 学校のある地域は近衛の家のある辺りとは違って車の交通量も多いですからね、そういう事も注意した方が良いんですね。


 まぁ、この車の代金の代わりになるかは分かりませんが、今後のダンジョン探索でこの恩は返す事にしましょう。返せるレベルの金額なのかは全く分かりませんが……



 そんなやり取りもありましたが、いよいよめでたく初登校です。見送りに来てくれた曾お婆ちゃん、お婆様、美雪伯母さんにいってきますの挨拶をして学校に向けて出発です。

 お爺ちゃんと高志伯父さんはすでに会社に行ったとの事で、見送りできなくて申し訳ないという伝言を受け取りましたが、お仕事優先ですから仕方ないですね。


 あ、もちろん沙織さんも一緒の車で登校ですよ?同じ学校に行くのに別々の車で行くなんてもったいないですしね。

 それにしてもさすが高級車。しかも新品ともなればエンジン音はもとより外の音もほとんど聞こえないですね。さらには発進時や停止時も動き出したり止まったりしたのがほとんど分からない位滑らかな動きをしていますし、シートのクッションもふっかふかですよ?


 そして車に揺られること1時間ほどで学校に到着です。時間のせいか道が混んでいたので前回来た時よりも時間がかかってしまいましたが、それらを見込んでの出発時間だったようで、始業時間には全然間に合います。


 実は新しく通う学校、生徒が車で送り迎えされるのは申請は必要ですが許可されているんだそうです。ですが、それでも学校敷地内で入っていいのは正門前までで、ここの学校はそれを考慮した正門の設計を最初からしているそうなんです。私立学校って何から何まで凄いんですね。

 ところが私が今いるのは来客玄関前。実は私の場合は足が不自由というのもあり、こちらを使っていいという許可が出ていて学校の敷地内まで車での乗り入れが許可されています。さすがに正門前から生徒用玄関まではかなり距離があるので助かりますね。


 そして今日は転入手続きの関係で最初に学園長室へ行くことになっていて、玲子さんと沙織さんが付き添いで来てくれるそうです。

 学園長室へ向かう途中、何人かの生徒の方とすれ違いましたが、皆さん松葉杖が珍しいのか結構驚いた様な顔でこちらを見てきますね。

 まぁ、学校内では松葉杖をついた生徒はめったに見ないでしょうし、仕方ないですね。もっともこういう視線には慣れていますし、今更なので気にしないことにしましょう。



 そして学園長室に着き学園長先生に挨拶し、正式に転入が許可された旨の通知を受けた後に転入に対するお祝いの言葉をいただいた後、少しだけ時間をくださいとの事。なんだろうと思いつつも了承すると電話で誰かを呼んだようです。


 そしてすぐにドアがノックされ、学園長先生が許可を出すと入って来たのはなんと転入試験の時の試験監督の先生でした。


 その先生は入ってドアを閉めるなり、凄く深く頭を下げて試験の時の事を謝罪してきました。学園長先生からも、坂田先生も十分反省しているから許してあげてくれないかと言われたので、無事転入できたのであの時の事は気にしていませんと伝えると何度も頭を下げて感謝されました。


 そんなちょっとしたイベントの後に職員室へ行くことになりましたが、玲子さんは付き添いはここまでという事で帰るようです。

 別れ際に、帰りは迎えに来るのでちゃんと待っている事と、途中何かあれば携帯ですぐに連絡するようにと言われました。



 そして職員室では担任になる先生を紹介されました。佐々木 倫子のりこ先生という女性の先生でまだ30前位でしょうかね?かなり若い先生ですが、なんでもこの先生は沙織さんの2年生の時からの担任でもあるそうで、この学校は3年生になる時はクラス替えが無いんだそうです。

 そしてどうやら私は沙織さんと同じクラスになる様で、きっと私の事情を考慮してくれたのでしょうね。



 その後、沙織さんは一足先に教室へ、私は先生と一緒に行って最初に教室の前で新しいクラスメイトの方々に転入の挨拶をしなければいけないようです。


 人見知りの私としては大勢の人の前での挨拶はちょっと憂鬱ゆううつなのですが、楽しい学校生活を送るには避けて通れない道なので頑張ってこなす事にします!


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[気になる点] あんなことした坂田と会わしちゃ駄目だろ、常識的に考えたら最低限学校で会わせないぐらいの配慮はある。 謝罪だから大丈夫とか危機意識無さすぎでしょ。反省してるふりかもしれんのにもっと警戒し…
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