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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第二章 ダンジョン出現後一週間経過
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負けましたか?いいえ、立候補です


 やって来ました8階へ!


 まぁ、出てすぐは今までと変わらずなんですけどね。

 ここの魔法陣はっと、ここも遠そうですけどサクサクッと魔法陣を目指しましょう。


 この階の敵は最高で3匹出てきました。PT連携や複数の敵相手の練習をしろという事でしょうか?

 そして敵のレベルは最高が3レベルと7階と同じでしたが、3匹に増えたせいなのか戦闘時間がさらに伸びました。


 それらに対して葵さんが1匹を上手く引きつけ、タイミングが合えば手持ちのメイスで敵を殴りと奮闘し、その間他のメンバーが一人1匹を受け持ち個別対応することで危なげなく倒していました。


 ここで気が付いたのがドロップアイテムについてなのですが、最初の敵を倒してから最後の敵を倒すまでそれなりに時間があり、今までなら最初の敵の死骸が消えていてもおかしくない状況だったのですが、どうやら死骸が消える契機はその敵を倒してからどれだけ時間が経ったかではなく、敵PTを倒してからどれだけ時間が経ったかのようです。


 また、戦闘時間が長引いた事により私が何人かに補助魔法をかける余裕が出来ました。

 そして、その後の戦闘も特に危ない場面も無く、前衛メンバーを入れ替え連携の練習をしつつ進み、結果2時間かからずに魔法陣にたどり着けました。


 そして時間もまだあるので9階へ。


 ここの敵は最大3匹のままでしたが、敵のレベルが最高5レベルと格段に強くなりました!


 ですが、8階で3匹の対処に慣れた皆さんは特に問題も無く戦闘をこなし、1匹の時はミミちゃんが小さい姿のまま無双し、もうすぐ魔法陣にたどり着く……と思っていた所、京香さんが敵の攻撃を食らってしまい、ダンジョンアタック後PTメンバーで初めての怪我をしてしまいました。


 とは言ってもライダースーツのおかげもあって太ももを多少切った程度で、その怪我自体もわたしがすぐにヒールを掛けたことで痕も残らず完治しました。ですが様子が少しおかしいですよ?


 ……どうやらPTでの初怪我が自分になったという不名誉に対して落ち込んでしまったようです。


 今日になって初めて複数の敵や今までよりも強い敵との戦いで皆さん色々疲れがたまって来ているようで、話し合いの結果今日は9階で探索をやめて帰る事に決定、魔法陣に乗って外へ。

 やっぱり自分の足で歩くと疲れますよね?わたしは車椅子なので全然大丈夫なのですけどね。


 外へ出ても落ち込んでいる京香さんに対し私としてはどう慰めて良いのか分からないのですが、とりあえず思った事を言ってみる事にします。


「京香さん、何時も守ってくれてありがとう。おかげで私はケガすることなく安心してダンジョン探索できてるよ?」

「知佳ちゃん……そうね、いつかは怪我するのがわかっていた事だし、逆にかすり傷ですんだことに感謝しないとだね。それとさっきは怪我を治してくれてありがとう」

「そうそう、今までが上手くいきすぎていただけだ。それにけがを負ってもその後はきちんと対処できていたんだ、そう落ち込むことは無いぞ」


 と、他の人たちも色々と言って京香さんを慰め、何とか京香さんも落ち込みから回復したようです。

 ただ、帰りの運転については京香さんは大事を取る事にし、代わりに楓さんが運転していました。



 そして待望のお肉ですが、今日の夜ご飯はすでに用意されていたため、今日のメニューを今から入れ替える事は出来ないと言われてしまいました。

 ですが、私の必死の説得の結果と、元々明日はダンジョン探索をお休みする予定だったという事で少しだけ焼いて食べてみようという事になり、薄く切ったお肉に塩胡椒で軽く味付けしたものが各自二切れずつ、ミミちゃんにはお皿一杯のお肉が出されました。


 それを食べた皆さんはその味を絶賛し、ダンジョンが一般開放された後これらのお肉が一般に流通することになってもしばらくの間は需要に供給が追い付かず、市場では品薄になるのでは?との評価でした。


 そして食後誰も具合が悪くなる様子も無く、またわたしやミミちゃんを鑑定してみても特に状態異常にかかったという事も無い様で、数日様子を見る必要はあるが今後はある程度ダンジョン産のお肉も食卓に乗せる事が決まりました。やったね!


 その後の報告会で、スクロールの売値や取得スキル数に上限がある事、6階からは敵が複数になったり敵のレベルが上がった事などを報告し、スキル数の上限に関しては他に誰か一人、出来れば二人以上がスキルを取得してみればある程度分かるのでは?という事になりました。


 またスクロールの登録に関して、今後を考えると登録してほしいようですが、私以外に登録DPを支払えないため私の意思に任せるとの事。

 ただ、もし登録してくれるならその分のDP(登録費用と購入費用)は経費として落とすため、後から何らかの形で返すと言われました。


 まぁ、元々登録再購入は試してみたかったのでね、今度ダンジョンに行ったらさっそくやってみましょうかね。


 そして私以外の誰かがスキルを使う件ですが、パワースラッシュ、チャージ、気配察知を提供する予定と伝えたところ、パワースラッシュはまず登録をした方が良いので今は除外。

 チャージと気配察知ですが、使っている武器の関係上パワースラッシュを再取得後に玲子さんにあげるという話をした結果、チャージを沙織さん、気配察知を玲子さんか葵さんに渡すのが良いのではないかという話になりました。

 理由としては、パワースラッシュを玲子さんにあげるなら、同じような攻撃スキルのチャージは別の人の方が良いだろうという点。気配察知は今後ダンジョン以外でも私の護衛として一緒にいることの多い玲子さんか葵さんが良いだろうとの事。


 玲子さんと沙織さんは今後も一緒にダンジョンに行ってくれるのは確定のようですが、この流れで行くと葵さんもなのかな?


「葵君はリーダーとしての視点で物を見れるし、今も十分上手くやってくれている。本人も乗り気だし知佳ちゃんとの相性も悪くないようだ。だから今後は正式に専属護衛兼PTメンバーとしてやっていってもらおうと思っているがどうかね?」


 とお爺ちゃんから言われ、私としては大歓迎なので二つ返事でOKしました。


 でも、この間3人の中で私のおりをだれに押し付けるかを争っていた気がするのですが、葵さんが負けたのでしょうか?

 それとも葵さん責任感強そうだから仕方なくって感じ?などと考えていたのがまたまた顔に出たのか


「知佳さん、私は自分の意思で知佳さんの護衛をしたいと思ったから進んで立候補したの。それに私は知佳さんの専属護衛になれてすごく嬉しいのよ?だからそんな顔しないで?」


 と優しく微笑んで言われました。そんな優しい顔で言われたら信じるしかないですよね?

 なので、わたしも素直にその気持ちを受け取ってこれからよろしくお願いしますと改めて挨拶しました。ちゃんと笑顔でいえてたよね?


 そんな中、楓さんと京香さんはちょっと怖い顔で葵さんを睨んでましたけど、そんなにスキルが欲しかったのですかね。言ってくれればストアで買ってあげますよ?


 そうすると玲子さんには後日パワースラッシュをあげるとして、沙織さんにチャージ、葵さんに気配察知をあげるのが良いのかな?

 と言う訳で、沙織さんと葵さんにそれぞれチャージと気配察知を使ってもらったのですが……


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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