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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第二章 ダンジョン出現後一週間経過
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もう疲れましたか?いいえ、まだ頑張ります


 さて、今日は曾お婆ちゃんのお願いでダンジョン1階の地図をなるべく埋めるべく、朝早くからダンジョン探索です。


 今日は1階しか行かないのでミミちゃんも連れて行こうと思ったのですが、他の人達から逆に私は地図を描きっぱなしになってかまってあげる暇がないのではないか?と指摘され、やむなく今日もお留守番です。

 でも曾お婆ちゃんが進んでミミちゃんのお相手をしてくれるそうで、ミミちゃんもすねることなくお留守番をしてくれました。


 と言う訳でやって来ました倉庫ダンジョン1階。

 もうね、1階に関してはウルフしか出てこないのは分かったのでみんな気楽なものです。

 そうして地図を描きつつ進む事2時間、ここにきて異変が!?


「あ……」


「ん?知佳ちゃんどうしたの、何か変わった所とかあった?」

「変わった所というか、変わったというか……」

「ん、どういうこと?」


 ここにきて今までは半径10m位しか見えてなかった地図が倍くらいに広がり、鑑定でスキルを確認すると見事にLV2になってました。


「スキルの砦のレベルが2になってたー。ちょっと色々試してみるね」

 そして前方20mほどの所にへいを出してみる事に。大きさは幅が通路の幅で、高さは目いっぱいの2mで。

 するとダンジョンの床や壁と見た目が一緒の素材の塀というか壁がにょきっと1秒ほどで生えてきました。


「おぉぉ、やったーーー」

「おー、すごいねぇ」

「これは、ここまで高い壁ができるならお昼休憩の時に使うのもありですね」


 そして、その壁のでき方を見ていた葵さん達から次のような進言がありました。

「それより、あの勢いで出るなら上手くやれば攻撃にも使えそうかも?」

「あぁ、敵の真下に出して上に跳ね上げるというか、押し上げる的な?」

「それもあるし、突進してくる敵の目の前に壁を出すとか?知佳ちゃんそれ出すのって大変?」


 そう聞かれたのでステータスをチェックしてみたところ、MPが2だけ減っていました。

 MPの総数は200を超えているので単純計算だといまのが100回は使えるって事ですよね?


「えっと、あの大きさなら100回は行けるかな?」

「それならタイミング的には難しいかもしれないけど、回数的には十分使えるとみて良いね」

「ですね、これで知佳さんも防衛的ではありますが攻撃手段を一つ手に入れましたね」


 もしかして、私もとうとう攻撃手段ゲット?そう思ってこれでわたしも戦力になれるよねって言ってみたのですが、それぞれが出来る事をできる範囲でやる、それがPTだとたしなめられちゃいました。


 その後、頭の中に浮かぶ範囲が広がったため1階の地図作成が早まるかと思ったのですが……

「知佳ちゃん、大丈夫?」

「だ、だいじょばない……ゆびいたい……」

「ずーっと描き続けだもんねぇ。休憩する?」


 休憩……魅力的な言葉です。でも休憩取るとどうやっても今日中に埋まらないと思うんですよね。


「ある程度埋まっていれば、無理して埋めなくても良いのでは?」

 と言ってくれますが、もし地図が出来てない所に出た人がいたら困るよね?なので可能な限り埋めたいと伝えたのですが。


「確かに地図があるに越したことは無いですけど、無ければないでなんとかなるでしょ?それに歩き続ければいつかは知佳さんが描いた地図の部分に出てくるでしょうし」


 といわれました。でも少し休憩して描き始めてもまたすぐ痛くなって休憩って事に……と思ったところでふと、ヒールすれば治る?いける?と思いヒールを掛けてみる事に。

 うん、ヒールを使えば手の痛みも引きました。これで続けて地図が描けます。


「知佳ちゃん、ヒールで手の痛みは引いても疲れは取れないでしょ?」


 ならば、疲れには状態異常回復!以前玲子さんで試して効果があったみたいだからね。

「知佳さん、そこまで無理して描かなくても……」

「でも、明日からの人達に少しでも安全にダンジョン探索してほしいし、今できるならやった方が良いよね?」

「それはそうですけど。とりあえず、どこか行き止まりを探して少し休憩しましょう?手の痛みや肉体的な疲れは取れても、精神的な疲れはどうしても残るでしょう?」


 確かに地図を描き続けていて精神的にもちょっと来ていますしね、やっぱり休憩は取る事になりました。

 そして近場で行き止まりを探したところ、通路から15mほど入って行きどまりになっている横道を見つけたのでそこで休憩をとる事に。

 その横道の入り口部分をさっそくスキルでへいを出して塞ぎ、幅4m長さ15mほどの個室を作ってその奥で休憩することにしました。


 休憩と言っても各自の好みで持ってきたペットボトルのジュースなりお茶なりを飲んで休憩するというレベルですが、それでも頭が疲れていたのか甘いジュースがとても美味しいです。

 そうして30分ほども休憩した後、各自お手洗いも済ませてから地図作成再開です。


 ちなみに地図作成中の戦闘は沙織さんをメインに、皆さんで色々と連携などを試しているようです。

 あ、武器に関しては今回は沙織さんは普通の薙刀を、京香さんは大槌と同じくらいの重さ、長さのハンマーを持って来てそれを使っています。


 なんでも、私の出した武器ではなく一般人でも手に入る武器でどのくらい戦えるかを試すためだそうです。

 でも薙刀って一般の人って簡単に手に入れられるのでしょうかね?

 それでもそれらの武器で問題なく戦えているので、最低限レベルをいくつか上げればホームセンターで手に入るあれこれで十分戦えそうですね。


 その後地図を描き進めるにつれ枚数がかさんでいき、一度どの地図がどの位置に来るのか判らなくなるというアクシデントもありましたが、お昼の時間までに約1/3ほどを埋める事が出来ました。

 そしてお昼には一度外に出て、敵が出る心配をせずにゆっくりとお昼御飯を食べ引き続き地図作成です。


 今回は以前マップを書いたところに出たようなので、その続きから埋めて行く事に。

 そうして描き続ける事3時間ほど、のこり2割という所まで来たのですがここにきて異変が!


 なんと、敵から試験管のような物が出たのです!


「あれ、何だろうこれ?」

「試験管……でしょうか?」

「困った時の知佳ちゃん!知佳ちゃーん、これ鑑定してみて」

「はーい、これですね。鑑定!」


====================


 初級HPポーション


  このポーションを使用することによりHPが最大10回復する


  怪我部分に振りかけるか飲用することにより効果が出る


====================


「おぉぉ、初級HPポーションだって!このポーションを使うと怪我が治るって書いてある」

「おー、ここにきてポーション!ファンタジーっぽくなってきたね」


「いえ、そもそもモンスターなりダンジョンなりがすでにファンタジーですよ?それに外のダンジョンストアで売ってますし……」

「楓ちゃん、それは言わない約束よ?」

「そんな約束、した覚え有りません」


「とりあえずこれをダンジョンストアで売る場合にいくらになるのか、帰りに調べた方が良いね」


「それじゃ帰りに調べてから帰るとして、とりあえず知佳ちゃん預かっといてくれるかな?」

「はーい」


 そしてその後1時間ほどで当初予定していた終了時間になったのですが、まだ1割ほど地図を描けていない所が残ってしまいました。

 ですがその位なら明日来る新しい人に描いてもらうのでも良いのでは?となり、今日の所はここまでという事になりました。


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


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