美味しくする方法ですか?いいえ、不味くしない方法です
その後、ステータスが未確認の敵が出るたびに防御に徹するか抑え込むかしてもらい、それぞれを鑑定をしていきました。
それらモンスターのステータスはこんな感じでした。
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種族:角ウサギ
レベル:1
ステータス
HP:3/3
MP:0/0
筋力 :3
知能 :4
知恵 :2
耐久力:2
敏捷度:6
器用度:7
魅力 :5
運 :4
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種族:ジャイアントバット
レベル:1
ステータス
HP:2/2
MP:0/0
筋力 :2
知能 :3
知恵 :4
耐久力:2
敏捷度:14
器用度:8
魅力 :2
運 :5
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種族:ジャイアントチック(巨大ひよこ)
レベル:1
ステータス
HP:3/3
MP:0/0
筋力 :3
知能 :2
知恵 :1
耐久力:5
敏捷度:4
器用度:6
魅力 :15
運 :6
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巨大ひよこはジャイアントチックという名前なのですね。
それにしても、ひよこの魅力凄いです。持って帰りたくなるあの気持ちもこの魅力を見れば納得でした!
そんなこんなで魔法陣に向かいつつ未鑑定の敵が出たら鑑定をしてステータスを調べ、なおかつ皆さん敵の攻撃を受け止めたりいなしたりと防御の練習をしたりと進む事2時間ほど、無事今まで出てきた全ての敵のステータスが分かり、かつここまでの敵は全てレベルが1だったのも判明しました。
もしかして、この辺は初心者の練習およびレベル上げ用の階層なんでしょうかね?
きちんと準備してそれなりの構成でPTを組んで入ってくれば、怪我をすることはあってもそうそう死んだりしなさそうですよね。
そうしてやっと魔法陣を見つけ、時間もすでに夕方と言った感じだったので素直に地上へ。
そのまま二条のお屋敷に戻りお風呂に入って少しして夜ご飯、その後に今日のダンジョン探索の報告会となりました。
今日の報告は報告することがいっぱいありますからね、大変ですよ?
……
「……というわけで、倒した敵に触れていると稀に魔石以外がドロップするという事が判明しました」
「なるほどねぇ、ただ倒すだけじゃだめって事かい。でもそれだと、他にも何かありそうだねぇ」
「その辺はおいおい思いついた事をやってみるしかないかと」
「あ、そう言えば……」
「ん?なんだい沙織、何か言い忘れた事でもあるのかい?」
「言い忘れたというか先ほど動画の編集をしていて思ったのですが、お肉が出たのは2回とも首を切った時だった気がします」
「ふむ……こりゃあれかね?」
「あれ……ですかね?」
「あれ……といいますと?」
どうやら曾お婆ちゃんとお婆様は何か思い当たる事が有るようです。
「あくまで予想なんだけどね、動物を殺して首を切るったら血抜きじゃないかい?」
「そうそう、肉を上手くする方法というか正確には不味くしない方法なんだけどね、首を切って血を抜かないと臭みが出て肉が不味くなるんだよ」
「んー?美味しいお肉を取ろうとするとお肉が出る?」
「そう言う事じゃないかって事さね。ちなみに、首を切らないで肉が出たことは無いんだね?」
「あ、はい。とは言ってもお肉が出たのは2回だけなのでたまたまかも知れませんが」
「なるほど、そう言う法則性もあるかもしれないという事ですか。出たり出なかったり、でも2回とは言え2回とも首を切った時というのは、そういう行動をすることによってレアドロップの出る確率が上がる可能性があるという事ですかね?」
「それでは、次回からはその辺についても気を付けてやってみますね」
「あと何かあるかい?」
角や毛皮の場合はどうなのか気になったので聞いてみたところ、その部位が無事残っているかとかその部位の破損率が関係するんじゃないかという話になり、それらについても今後の調査が必要なのではないかという話になりました。
「と言う訳で京香、あんたの戦い方ちょっと考えな」
「はぁーい」
まあ、そういう可能性があると京香さんの戦い方だと残る確率が減りますからね、注意されるのも仕方ないですよね。
「次にこのモンスターデータですが、これらを見るにかなり弱い事が数値で判明しました」
「ふんふん、でも弱いと言われても全てのモンスターの数値が似たり寄ったりで本当に弱いのかどうかがねぇ」
「沙織、あんたのステータスはどんなもんなんだい?ちょっと紙に書いて見せておくれ」
「私のですか?わたしのはこんな感じです」
そう言って沙織さんが紙にステータスを書き、その紙を曾お婆ちゃんたちに見せました。
他の人はその内容を見ないようにしていますが、そう言えばほかの人のステータスって全く見た事ないですね?
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名前:二条 沙織
識別コード:JPN0000000090
レベル:8
カルマ値:+4
ステータス
HP:104/104
MP:120/120
筋力 :18
知能 :22
知恵 :24
耐久力:19
敏捷度:22
器用度:15
魅力 :24
運 :21
所持DP:0
ダンジョン最高到達階数:5
日本第88ダンジョン:5
踏破ダンジョン数:0
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「ほうほう、実際にカードに書かれている項目には他人に見える項目以外にそれだけの事が書かれてるのかい」
そう言いながらお婆様は沙織さんのダンジョンカードと見比べていました。
「はい、他人には名前、識別コード、レベル、そしてカルマ値の4つしか現状見えないですね」
「なるほど、それじゃ知らない間に他人にステータスを知られる心配は無い訳だ」
「沙織はすでにレベルとやらが8になってるのかい、ちなみに最初はどんなもんだったんだい?」
「すみません、最初の数値はちょっと正確には覚えていませんが、ここの数値はこの位で、この辺はこんな感じだったかと思います」
そういって先ほどの紙に追加で書き込んでいました。
「なるほどねぇ、これだとダンジョン未経験者がどの位なのかが分からないと安全かどうかの指標にならないねぇ」
「あ、それなら私が曾お婆ちゃんとかを鑑定すれば見えるかも?」
「あぁ、知佳ちゃんの鑑定かい?そうさね、それじゃ見てみてくれるかね?」
「はーい。んと、見た内容は紙に書けばいいのかな?」
なんか、わざわざ紙に書くって事はほかの人に見せない方が良いって事なんだよね?
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レベル:1
ステータス
HP:13/13
MP:14/14
筋力 :13
知能 :16
知恵 :17
耐久力:13
敏捷度:14
器用度:15
魅力 :16
運 :15
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なんと、レベル1にもかかわらずかなり良い数値が出ていますよ?これがエリートと言うものなのでしょうか?
「こんな感じだった。なんとなくしか覚えてないけど、私の最初の数値と比べるとすごく高い気がする……」
「おや、そうなのかね?」
これが生粋のエリートと言うものなのでしょうか?