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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第一章 その時地球が震えた
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体調不良ですか?いいえ、我慢中です


 作戦会議なのですが、ふと昨日の事を思い出し伝えてみる事に。


「あの、実は昨日……」


 と試験の途中で先生に触られそうになった時に、先生が一度見えない壁に阻まれるように止まった事、その時スキル『砦』の結界機能の事を思い出しその効果範囲を狭めたら近寄ってきたこと。

 そしてここからは憶測になるが、その結界機能をフルサイズにしたら敵の突進を止められるかもしれない事を説明てみました。


「ふんふん、確かにそれがモンスターにも有効なら使えそうですね」

「そうね。それがあればもしかしたら知佳ちゃんは敵からの攻撃を受けないかもしれないわ」

「とりあえずそのスキルの詳しい能力、紙に書いてみてもらえるかな?」


 そう言って地図を描くために持って来ている紙を指さしたので、そこに書き写してみる


====================


  結界作成(パッシブ)

   自分を中心に不可視の結界を展開する

   ・任意で解除可能

   ・害をなすものの侵入不可

    ※ただし、指定したものは侵入可

   ・結界内で安静にした場合、結界内にいる者のHP、MP回復速度上昇

   ・結界内は快適な状態が維持される

   ・最大サイズはスキルレベル依存

    ※半径がスキルレベル×1メートルの球状

    ※結界サイズは任意で変更可


====================


「「「うーん……」」」


 皆さんは書き写した内容を見てうなってしまいました。

 わたしも書き写してて思ったんですけど、これかなり凄いですよね?


 ただ、「害をなすものの侵入不可」の一文がどこまでの相手に通用するのか?もしこれがどんなものでも対応可能なら最強ですよね!

 とはいえ、どんなものでもと考えるのは早計かな?なのでその限度が分からないとさすがに怖いですよね?


「それで、今そのスキルのレベルはいくつ?」

「えっと、今はまだ1かな?」

「それじゃ最低限2まで、出来れば3まで待つ?そうすれば半径3mまで結界が発動するわけでしょ?」

「2で良いのではないか?そうすれば半径2mになるわけですし、その結界内でわたしが盾を持って知佳さんを守れば、いざ結界の効果が通用しなくても守れますよ?」


「それもそうね。それじゃ知佳ちゃん、そのスキルのレベルが2に上がったら教えてくれるかな?」

「うん、わかったー」

 確かにこの結界等機能が上手く働くのならみんなはわたしの事を気にせず戦えるから、この後のダンジョン探索も格段に楽になるよね。


「それにしても、体力の無さそうな知佳ちゃんがいくら車椅子に座っているとはいえ大して疲れを見せなかったのもこの機能のおかげなのかな?」

「知佳さん、戦闘中は常に安静にしているようなものですし、そうかもしれませんね」


 そんなこんなで、とりあえずスキル『砦』のレベルが2になるまでは蝙蝠には気を付けるという事でダンジョン探索再開です。

 その後蝙蝠以外は京香さんが無双し、蝙蝠が来たら沙織さんまたは玲子さんが対応するという形で探索を進めたのですが、途中で沙織さんの動きが徐々に悪くなってきているように感じました。


「沙織さん、もしかして敵の攻撃食らったりした?それともどこか調子悪い?」

「いえ、攻撃を食らってませんし調子も特に悪くないですよ?」

「でも、見てて動きが……」


 そう言うと、沙織さんは少し顔を赤くし

「実はお手洗いに……」

 とトイレを我慢していたことを暴露しました。

 確かにダンジョンに入ってから結構な時間たってますしね、お手洗いに行きたくなっても仕方ないですよね。

 そう思うと私も少し催して……


「沙織さん、まだ我慢できる?それとももう無理?」

「ま、まだ少しはなんとか」

「知佳ちゃん、次の魔法陣まではまだ遠い?」

「もう少しだけど、それから行き止まり探すなら今から探した方が良いんじゃないかな?」

「それもそうね、それじゃ行き止まりを探すって事で。沙織さん、あまりぎりぎりまで我慢しないでね?最悪長めの一本道で両方に人を配置するという手もあるのだから」

「はい、すみません……」


 まぁ、さすがに知り合いでかつ女性だけとはいえ、お手洗いじゃない所で用を足すのは気が引けるよね。

 でも、いつかはみんなが通る道!


 この辺も何か対策があると良いんですけど、難しそうですよね。

 でもこれって、さすがに異性がいる所では遠慮したいですよね。


 他の人達もダンジョンに来るようになったら男性は男性だけのPT、女性は女性だけのPTが主流になるのかな?

 恋人同士だと混成PTになるのかな?それでもお手洗いの問題はかなり深刻だよね?


 その後数分で行き止まりを見つけ、そこで簡易トイレと衝立を出し沙織さんに渡しました。

 私たちは行き止まりの奥から約10mほど離れ、そこで敵が来ないか見張る事に。


 あぁ、やっぱり10mだと音が聞こえちゃいますね。でも聞こえないふりをするのがこういう時のマナーですよね。

 そして沙織さんは無事お手洗いが終わったのか、簡易トイレの後始末をし立ち上がりましたが、せっかくなのでみんなもここでしていくことになり、順番でお手洗いを済ます事に。


 わたしはどうしましょうかね?さすがに一人では無理がありますし、かといってみんながしているのを見ると私も催してきました。

 こうなったら覚悟を決めて、誰かが用を足している隙にこのままやっちゃうしかないですね!



 そして他の人達が終わり、いよいよ私か?とみんながこっちを見たのですが……


「あ、私は大丈夫だから先に進もう?」

 と言ったのですが、後から途中で催したら困るだろうし我慢も良くない、だからここでしていくべきと、葵さんや楓さん、京香さんまでもが私がここでする事を強く推してきます。


 これはさすがに理由を言わずにしないという行動をとるのは不可能と思い、仕方なく理由を話す事に。

「えへっ、実はもうしちゃった」


 とちょっとおどけて言うと、皆が「え、お漏らししたの?」といった顔をして私の方を見てきました……


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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