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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第一章 その時地球が震えた
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1レベルアップですか?いいえ、2レベルアップです


 ダンジョンから出た場所は前に私が出てきたのと同じ場所で、ダンジョンの入り口の反対側に出たようです。

 どうやら向こう側の2つが入り口、こっち側の2つが出口みたいですね。


 とりあえず京香さんだけはダンジョン内で戦闘が終わるたびに浄化をかけていたのですが、外に出た後は他の四人からも浄化をかけてほしいと要望があったのでみんなに浄化をかけてあげ、最後に自分にもかけて気分さっぱりです。


「うーん、地図の件といいライトの件といい浄化といい、一PTに一人知佳ちゃんほしいね!」

「えへへ、私必要とされてる?戦闘はだめだけどお役に立ててよかったよー」

「そうだね、でも戦闘については一応何か考えた方が良いのかな?」


 今まで義家族には足が悪いせいでお荷物扱いされていたので、必要と言われ誰かの役に立てたのはすごく嬉しかったです。


 などと話しつつプレハブに戻りみんなでミーティングを……と思ったのですが、さすがにここでダンジョン内の会話は控えた方が良いだろうという事になり、沙織さんが着替えた後は二条のお屋敷に戻ってそちらで今日のミーティング兼報告会をするそうです。


 そうそう、二条のお屋敷に帰る前に一度離れに寄ってもらい、お父さん、お母さん、お婆ちゃんの位牌と金庫や通帳、着替えなどを持って行く事にしました。

 金庫や着替えはきついかな?と思ったのですが何とかスキル『砦』の異次元倉庫内に全部入ったので、そのほかにも写真なんかの思い出の品など含めあらかた持って行っちゃうことにしました。


 そして帰りの車の中ですが、皆初めてのダンジョンで疲れたのか結構ぐったりしていました。

 そんな中なぜか一人元気な玲子さんが


「いやー、結局戦闘は京香の独り舞台だったねぇ」


 などと言っていますが、わたしはダンジョンで録画したデータの確認中です。


「ん?知佳ちゃん何やってるの?」

「んー?ダンジョンでスマホ使えたから少しでもダンジョン内の情報を取るのに録画してたんだけど、それの確認をね」

「ふーん、綺麗に撮れてる?」

「うんー、綺麗に撮れてるー。特に沙織さんのお尻とか」


 そう言うと、今の会話を聞いていた沙織さんが反応し


「知佳さん、ちょっと見せていただけるかしら?」

「いいよー、はいこれ」

「ちょ、こ、こんな破廉恥な……これが私……」


 と、顔を真っ赤にしつつも食い入るように画面を見ていましたが


「そうそう、同性の私から見てもついつい目が行っちゃうくらい綺麗なお尻してるよねー」


 わたしがそう素直な感想を言うと、さらに顔を赤くして動画をチェックしていました。

 そして、一向に消す様子もなく画面を見ていたのですが


「知佳さんからはこう見えていたのですね……」


 と恥ずかしそうに、でも画面から目をそらすことなくガッツリチェックしていました。


「えっと、狙って撮ったんじゃないのよ?ダンジョン内でスマホが使えたから、少しでも多くダンジョンの情報を集めようと思って、動画撮影をONにして首からストラップで下げてただけなのよ?決して、決して沙織さんのお尻を盗撮しようとかしたわけじゃないからね?」


 と早口になりそうなのを抑え、なんとか言い訳してみましたが


「ダンジョンの情報という事は、これを皆さんに公開するという事ですか?半分以上私のお尻が映ってるのですが?」


 と言い返され、どうしようかと困っていると


「それは沙織さんが知佳ちゃんの正面にそれだけ長時間居たって事だからねぇ、みんなに見られるのが嫌なら提出する前にお尻しか映ってない所はカットすれば良いんじゃないかな?」


 玲子さんナイス!確かにその他大勢の人に沙織さんのお尻のアップを見せるのはさすがにね。


「ではその編集はわたしの方でやらせていただきますので、このデータは後でわたしの方に送ってくださいね。そして動画データの提出はわたしの方からさせてもらいます。あ、もちろん撮影したのは知佳さんというのはきちんと伝えますので安心してくださいね?」


 といってスマホを返してもらえました。

 あれ?これって、もしかしてこのデータは消さずにそのまま持っててもいいって事なのかな?


「そのデータ、ほかの人には絶対に渡さないでくださいね?」


 とちょっと照れた感じを残しつつも有無を言わせない迫力で言ってくる沙織さん、マジ可愛いです!

 最初会った時は人形みたいな人だなーと思ったけど、こうして付き合ってみると相変わらず表情は微妙な変化しかないように見えて、それでも注意してみていると結構表現が豊かな事が分かった。


 そんなことを思いつつ、返してもらったスマホをしまった後に何気にダンジョンカードを見てみると


====================


  名前:近衛 知佳

  識別コード:JPN0000000001

  レベル:3

  カルマ値:+100


  ステータス

   HP:121/121(↑14)

   MP:142/142(↑28)


   筋力 :7(↑1)

   知能 :16(↑2)

   知恵 :15(↑2)

   耐久力:208(↑1)(+100)

   敏捷度:103(+100)

   器用度:18(↑3)

   魅力 :19(↑3)

   運  :18(↑3)


  所持DP:0


====================


 おぉぉレベル上がってる、しかもステータスが増えてる。

 皆はどうなんだろう?気になったことは聞いてみよう。


「ね、ねぇ、私のレベルとステータス上がってるんだけど、みんなは?」

「ん?あ、ほんとだ。私もレベルが2になってる」

「わたしもー。ステータスも上がってるよぉ。どうりで途中で大槌が扱いやすくなったと思ったわけだねぇ」

「あ、京香もなんだ。わたしも途中から大盾が少しだけだけど軽くなった気がしたんだよね。あの時は扱いに慣れたからかなと思ってたんだけど、レベルアップのおかげだったのね」


 どうやら皆さんも上がってたようです。

 でも皆さんはレベル2、私はレベル3。その違いって何が原因なのかな?スキルにはそういうのは無かったと思うんだけど。

 この辺も報告して後で検証しなきゃかなぁ。


 そうそう、裏面はどう変わったかな?


====================


  ダンジョン最高到達階数:1

   日本第88ダンジョン:1

  踏破ダンジョン数:1

   日本第88ダンジョン


====================


 ふむふむ、という事はダンジョンの到達階数はそれぞれのダンジョンの到達階数が分かるって事なのかな?

 で、最高到達階数っていうのは全部の中での最高なのか最後に入ったダンジョンの最高到達階数なのか、この辺も今後の課題かな?


 そうこうしているうちに車は無事二条のお屋敷に到着しました。


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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