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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
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みんな出来るかな?いいえ、出来ませんでした


 あーさー


 GWも終わったのでね、今日から再び学校です。

 とはいえ、今日明日の二日間試験を受けたら、その後は海外留学という名目でしばらく休学予定です。


 教室へ行くとね、皆からがっつり注目を浴びました。


 どうやら先日の一件があったのでしばらく来ないんじゃないかと思っていた人もいたようです。

 まぁ、あの件はね、もう私の中では終わった事なのであまり気にしないことに。


 そして試験ですが、今日は国語、社会、数学の3教科です。


 そして実際試験が始まったのですが、これ本当に三年生の学力試験なのでしょうか?

 かなりサクサク解けていきます。


 いや、でも内容は確かに2年生でやった事と、3年生になってから習った事。

 わたし、前の学校では上位にいたとはいえ、ここまでサクサクは出来なかったような?


 あれですかね?隠された能力がダンジョンに入ることによって解放された!とか。

 まぁ、問題がどんどん解けるのはやっていて楽しいので、イージーミスにだけ気を付けて解いて行きましょう!


 前の学校では、習ったけど思い出せない!とか、やった気がする!などといった事があったのですが、今回はすらすらと答えが出てきます。

 数学に至っては、公式がすぐ出てくるうえ、その計算もすらすらと……


 やっぱり何かおかしいですね。

 レベルアップと何か関係があるのでしょうか?


 まぁ、これも実力のうちです!


 そんな感じで学力試験初日は問題なく解くことが出来ました。

 あ、さすがにね、一部習った覚えのない問題もあり、そこは解くことはできませんでしたよ?


 帰りに沙織さんにその事を聞いてみると、どうやら沙織さんもいつも以上に簡単に解けたとの事。

 やっぱりレベルアップが関係していそうですね。


 それを聞いた玲子さんは、それがあれば自分も学生時代に楽できたのにと悔しがっていました。


 試験はね、今日も明日も午前中で終わるので、いつも私に付き添ってくれる皆は送迎以外はお休みという事になっています。

 なので、私も今日はお家でのんびりすることに。


 ですが、のんびりと言っても特にやる事が思いつかないので、ポーション作成をしましょうかね。

 以前薫さんが言っていた、セラミック製の小さいナイフはまだ用意出来ていないようなので、今あるナイフで出来る事をしましょう。


 あれはね、葉っぱから葉脈を切り離すのに使うので、今日は葉っぱを使わずにやってみましょう。

 そこで何をするかというと、以前使わなかった根っこの部分を使って何か作れないかを試してみることに。


「ふんふん、根っこを使った薬を作るのね」

「薬草の根を使うのは基本」

「失敗しても良い様に薬効の少ない部分で練習ですね」


 あれー?皆さんお休みのはずなのになぜいるのでしょう?

 葵さん以外皆さん集合しています。


「え?そりゃ暇だし」

「用事は午前中に済ませましたので」

「美味しいの、期待してる」


 と、どうやら皆さん私がこれからすることに興味津々の模様。

 まぁ、やりたいことが私の監視ならそれはそれでいいんですけど、もっとちゃんと休まなくてもいいのでしょうかね?

 わたし知ってるんですよ?私がお家に帰ってきた後も色々書類作ったり、どこかに連絡とったりとお仕事してるの。


 あ、私のやる事を見るのも息抜きの一つですかそうですか……

 どういう事なんですかね?


 まぁ、そこは問い詰めてもきっと教えてくれないと思うので、気にしない事にしましょうかね。


 そして根っこを使って何をするかというと、これで何かできないかなと。

 薬効はあるわけだし、きっと何かできるよね!


 ただ、根っこでポーション……飲み薬……

 どちらかというと塗り薬が出来そうなイメージですね。


 根っこで作る方法として思いつくのは、刻んで煮出すか、すりおろすか?

 ごぼうのようにささがきにしてサラダに混ぜて食べるというのも手かも?

 でもそれだと薬膳料理になっちゃいますね。


 まあ、今出来そうなのは前者2つなので、とりあえず刻んで煮出してみましょうかね。

 という訳で、まな板とセラミックナイフを出して刻みます!


 ガッツンガッツンと刻んでいたのですが、どうやらその刻み方がいまいちなようで薫さんから指摘が……

 そこで手本を見せると言う事で薫さんがやってくれたのですが、あなたどこの料理人ですか?と言わんばかりに、スタタタタタといった感じで刻んでいきました。


 いや、一般人の中学生にその技量を求めないでほしいのですが?

 まぁ、みじん切りになったので、これをビーカーに入れて、さらにウォーターで水を入れ、下からファイアであぶって煮込むことに。


 と、ビーカーを三脚に置いたあたりで、玲子さんが例のダクトをビーカーの上辺りに持ってきて、スイッチを入れてくれました。

 根っこからもあの匂いが出るのでしょうかね?


 そして煮込む事30秒ほどすると、お湯が沸いてきたのかぷつぷつと気泡が出てきて、刻んで入れた根っこが中で踊りだしていますね。


「知佳ちゃん、鑑定はかけてる?」

「ハッ、忘れてたよ!」


 と言う事で鑑定を。

 どうやら順調に薬効が煮出されているようですが、極意先生はこうじゃないと訴えています。


「んー、こうじゃないみたい」

「というと?」

「あぁ、何かそういうスキルがあるんでしたっけ?」

「そうそう、錬金術の極意っていうのがね、根っこの処理はこうじゃないって言ってる気がする」

「となると、すりおろすパターンでしょうかね?」


 その後、どうしようかという話になったのですが、一応鑑定では薬効は出ていて、煮込んでいる水を鑑定すると治癒水ちゆすいとなっていました。


「んー、いちおうこのお水が治癒水っていう物になったんだけど……」

「治癒水?効果は?」

「えっと、擦り傷打撲に効果ありだって」

「擦り傷打撲に、ですか?それは飲むと治るの?」

「塗るんだって」

「それだと、いまいち使い勝手は悪そうですね」

「でも、手荒れとかだとこの方が良いのかな?」


 という訳で、今回できた物はろ紙で漉して瓶に詰め、お爺様に渡すことにしましょうかね。

 とその作業をしていると、沙織さんが


「見ていた感じ、私達でもできそうですけど、やっぱりスキルが無いとダメなんでしょうか?」

「んー、どうだろう。やってみる?」


 と言ったところ、沙織さん以外にも楓さんと薫さんがやってみたいとの事だったので、追加で根っこを出してやってみてもらう事に。

 その結果、同じテーブルでやっていた沙織さんと、隣のテーブルだけれど私の近くでやっていた薫さんは出来て、わたしから離れた所でやっていた楓さんは失敗。

 出来た物は根っこを煮込んだ水となっていました。


「スキルが無くても出来ましたね」

「私出来てない。納得いかない」


 んー、違いは何でしょうね……?


「知佳ちゃん、今結界の範囲はどのくらいにしてるの?」

「ん?1.5mくらい?側にいる沙織さんは入るけど、それ以外の人は極力入らない感じ?」

「それじゃ、楓さんと薫さんは場所を変えてやってみたら?」


 と言う事で、二人が再びチャレンジ。

 結果はというと、どうやら私の結界範囲内であれば出来るようです。


「魔力が関係しているのかな?」

「となると、ダンジョンの近くでも作れる?」


 と言う事で、この事はお爺様に報告して、ダンジョン近くで同じ事が出来るかどうかを試してもらう事になりました。


この作品の半分は皆様の優しさで出来ています。


ですので、もしほんの少しでも


面白かった!

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と思ってくださる優しい方がいらっしゃいましたら、是非ブックマークや評価のほどをお願いします。


また、皆様からのご意見ご感想、忌憚ない意見もお待ちしています。


これらはこのお話を作る原動力になっています。


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


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― 新着の感想 ―
[一言] 錬金術が忘れられてなかったのは良かったです。 鑑定って結構重要なスキルと思っていましたが、この世界ではそこまで重要ではないのでしょうか? もし重要であれば、常に人以外にもあちこち鑑定するとか…
[一言]  試験の部分を考えてみると、知力と記憶力が上がっているのかな…3サイズ以外は上がっていそうですし(^^)/  その割に鑑定をしないとなると、それは、性格的な部分でうっかりさんなのか、単にま…
[一言] 治癒水……化粧水として毎日のケアに使うと肌が治癒して 結果的に見た目上若返るとかの効能が確認されたら大変な事になりそう ハゲチビペチャデブと老化に効く薬が存在するとしれたら戦争起こりかねな…
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