表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
191/232

皆で入りますか?いいえ、女性陣だけです


 離れに案内された後、皆で浴衣に着替えて少しお茶をしながら休憩です。


 全体的に木で作られた日本家屋、のどかでいいですね。


「こういうお家もいいよね、なんか落ち着くよー」

「おや、知佳ちゃんはこういうのが好きなのかい?」

「なんか、のどかでいいなーって」

「日本人だねぇ」


 などと、雰囲気のせいか会話ものどかです。

 温泉はね、もうすぐご飯の時間なので食べてからゆっくり入ろうと言う事になり、それまではのんびりまったりです。


 その後しばらくすると夕飯の準備ができたと言われ、離れ内にある広間に移動。


 そこは学校の教室位の広さの畳敷きの部屋で、向かい合うように2列にお膳が並べられていました。

 そしてお膳の上には色々な料理が。

 そのうちの一つに小さな鍋もあり、鍋の下では固形燃料に火がついていて、鍋からは良い匂いがしてきてとても美味しそうです。


 部屋の隅の方に和服を着た人がいたのですが、皆が座ると挨拶を始めました。

 どうやら今日の料理を作ってくれた料理人の方らしいです。

 その方が今日の料理について簡単に説明してくれました。

 なんでも、今は季節柄素材が時期じゃないものも多いけれど、それでも精いっぱい作りましたとの事です。

 そしてごゆっくりと言って出て行ったので、皆でいただきますをして食べることに。


「ん~、おいし~い」


 最初に山菜の和え物を一口パクっといったのですが、とても美味しくてほっぺが落ちそうです。

 おもわずお箸を持ったまま頬に手を当ててしまいましたが、それを見ていた皆は微笑ましい物を見たといった感じでこちらを見ています。

 ちょっと恥ずかしくなりましたが、美味しいのでね、仕方ないのです。


 私の隣にはミミちゃんもいるのですが、ちゃんとミミちゃん用のご飯も用意されていて、ミミちゃんも満足の様子。


 お鍋はね、以前イノシシを倒した時に作ってもらった牡丹鍋と似た感じですが、こちらは鮭を入れたみそ仕立ての様子。

 鮭もおいしいし、茸や野菜もおいしいです。

 その他、お刺身もあったりと色とりどりの料理は、舌だけでなく目も楽しませてくれて、至福のひと時を過ごせました。



 ご飯の後はいよいよお風呂です、露天風呂なのです!

 男性陣はね、どうやら本館にある大浴場に行くそうで、女性陣だけでこちらの露天風呂です。


 皆で脱衣所へ行き服を脱ぎ、玲子さんと沙織さんにサポートしてもらい浴室へ。

 どうやら脱衣所からは室内風呂につながっていて、そこからさらに外へ出られる模様。

 この時間の外はまだ肌寒いと言う事でね、とりあえず室内風呂で体を先に洗う事に。


 せっかくなので、曾お婆ちゃんのお背中を流しましょうかね。


「曾お婆ちゃん、お背中流させて!」

「おや、いいのかえ?嬉しいねぇ」


 そう言ってくれたので準備を。

 普通に座っていた椅子を縦にして、椅子をまたぐように座りなおします。

 こうするとね、膝をつけるので安定するのです。


 ただ、それを見たお婆様が「はしたない!」と言ってきましたが、こうしないと洗っている最中にバランスを崩して倒れかねないのでね、そう説明すると納得してくれました。

 あ、もちろん腰にはタオル掛けて隠してますよ?


 そうして曾お婆ちゃんには私の前に来てもらい、背中をごしごしと。

 結構なお年のはずなのですが、思ったより肌に張りがありますね。

 なので聞いてみた所、なんでも私が来てから肌に張りが出始めたのだとか。

 私のスキルの影響が出ているのかな?


 その後、今日見た景色のお話だとか他愛のない話をしつつお背中を流し終わると、お婆様が羨ましそうにこちらを見ていたのでね、お婆様も洗う事に。

 すると、美雪伯母様もしてほしそうにこちらを見てくるのですが……


「お母様、お母様まで知佳さんに洗ってもらったら、知佳さんがいつまでたってもお風呂につかれないでしょう?」

「で、でも羨ましいじゃない?」

「仕方ありませんね、お母様は私が洗ってあげますわ」


 などと言った親子の会話もあり、皆で楽しく洗いっこしました。

 そしていよいよ外風呂、露天風呂です!


 そこには岩で作られた浴槽があり、その周りには少しの木々が、そしてその空間を囲むように竹で作られた塀があり、一種独特の雰囲気を醸し出していました。


「うわぁ、すごーい!」

「いい雰囲気のお風呂だね」

「これは人気出そうですねー」

「ここを貸し切りに出来るのは良いですね」


 皆さんの評判も上々のようですし、やっぱりいいですよねここ。

 そしてね、貸し切りだからなのか、はたまた特別に許可を取ってくれたのか、ミミちゃんもここに来てます!

 ミミちゃん綺麗好きだからね、普段もお風呂にはちゃんと入っているのですが、どうやら大きなお風呂に大興奮状態です!


「ミミちゃん、暴れちゃだめよ!」


 どうやら初めての大きなお風呂で嬉しいのか、犬かきで泳いであっちへ行きこっちへ行きしています。


「ミミちゃんすごいね、泳げるんだ」

「そうだねぇ、私もはじめて知ったよ」


 そんなミミちゃんですが、普段はふわふわもこもこしているのに、毛が濡れるとぺたーんとなってアザラシみたくなるんですよね。

 これはこれで可愛いから良いんですけどね!


 そしてこのお風呂、お湯の色がちょっと茶色みがかっていて何やらお湯の中に浮かんでいますが、何でしょうこれは……もしかして汚れ?

 そう思ってお湯を見ているとお婆様が説明してくれました。

 どうやらこれは湯の華というものらしく、温泉の成分が固まったものらしいです。


 成分が固まると言う事はそれだけ成分が濃いのでしょうかね?

 そう思うと何やらお肌がつるつるになってきた気がします!


 そんなこんなでちょっと現実逃避をしながら夜空を眺めていたのですが……現実逃避の原因が寄ってきました。

 いえ、いつもダンジョンでその存在は判っていたのですけどね?


 何かというと、皆さんお胸様がね、立派なのですよ。

 大きすぎず、かといって小さくもなく、垂れたり崩れたりもせずその存在感を主張しています!


 その中でも特に気になるのは沙織さん、見比べてそのすごさが際立ちました。

 ……あなた、私と同い年だよね?なのにこの錚々(そうそう)たるメンバーの中で見劣りしないってどういう事なの?

 さすが寝ている時に私を窒息させかけただけの事はありますね!

 いや、普段からお風呂で見ていてその大きさは知っていましたけど、みんなと見比べてそん色ないっていうのはね?


 そして皆さんスタイルが良い!

 やっぱり超一流階級の人たちは普段から体型にも気を使ってるんでしょうかね?


 いいんだ、私だってもう少ししたら、きっともっと大きくなるんだ……たぶん。


 そんなこんなで、のんびりしたようなしていないような、微妙な気分になりましたが、露天風呂は気持ちよかったです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[良い点] 地元ネタ楽しい。 モール温泉は男でも肌艶の違いが判ります。 [気になる点] 牛乳、豚丼、モール温泉ときたから次はスイーツ? 和菓子(十勝の小豆は日本一!)も 洋菓子(小麦粉も砂糖もクリーム…
[一言] 最近自分が住んでる十勝だろうなと思う場面が出て嬉しいです。 がんばってください。
[一言] 何故牛乳がドロップしたのか、それはつまり、これ飲んで大きくなりなさいというメッセージだったんですね。 …身長ですよ? (一条家の女性陣を見つつ)…きっと身長です
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ