まだ買いますか?いいえ、もう買いません
榊さんはどうやら動きやすさメインが良いようですね。
そして探してみた所、やはり「特殊」の項目に一つ。
この特殊の項目、的確に私の持っている素材を要求してくるのですが、何なんでしょうね?
まぁ、良い物が出てくるのでいいと言えばいいのですが……
そして物はと言うと
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地獄蜘蛛の魔術服
地獄蜘蛛の糸を用いて作られた魔術師用スーツ
HP+200
耐久力+300
魔法攻撃力 1.1倍
対魔法耐性(中)
環境耐性(中)
この服は、地獄蜘蛛の加護により着用者は魔法攻撃力がUPする
また、オリハルコンの糸を編み込んでいることにより、魔法攻撃に耐性を持つ
魔法的効果により全身に防御力を発生させ、防具が無い部分も同様に守られる
他の防具を併用した場合はこの効果は現れない
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と言った物でした。
そして必要素材はと言うと
オリハルコン貨 × 1
ランク5魔石 × 2
サファイア × 2
地獄蜘蛛の糸 × 1
こちらはオリハルコンの要求ですかそうですか……
レア系が軒並みなくなっちゃいますが、今の所錬金術とかで使える様子もないし、どうせまたどこかのダンジョンクリアしたら貰えそうな気もしますしね。
いつ使えるようになるか分からないものを後生大事に取っておくより、今ここで榊さんの防具の為に使うほうがよっぽど有意義ですよね!
「知佳さん、オリハルコンはさすがに……」
「いや、さっき葵さんにも言ったけど、これより良いのは無いしね?ただでさえ布装備だと防御弱そうだからこの位はしないと!」
「それじゃ、これは借りと言う事で、いつか必ずこの恩は返しますね」
というわけで、榊さんの防具はこれに決定!
そして出てきたものはと言うと……
何やら畳まれた若干光沢のある白い布地と、これまた畳まれた青?藍色?に金色の刺繍の入った布地。しかもこちらは布が薄いのか、向こうが若干透けて見えてます。
それを榊さんが広げてみると、どうやら青い方はチャイナドレスっぽい?そして白い方はタイツ?レオタード?っぽいですね。
「これは、アオザイですかね?」
「ん、これチャイナドレスじゃないの?」
「似ていますけど、ちょっと違います」
なるほど、青い方はアオザイと言うベトナムで主に着られている服なんですね。
青いからアオザイなのかな?あ、違いますかそうですか。
「それじゃ、みんな買い忘れは無い?」
「ないねー、と言うか買いすぎなんじゃないの?」
「いやいや、必要経費だし、スキルならまだまだ買えるから遠慮しないでね?」
そういったのですが、皆さんどうやら今はこれ以上はいらないとのこと。
まあ、ただでさえ過剰戦力なところに、さらなるパワーアップですし今急いで買わなくても、後で必要に応じて追加購入でもいいですかね?
それに、スキルは取得上限枠がありますからいくらレベルアップで増えるからといって、何でもかんでも覚えるわけにもいかないですしね!
という事で、更衣室になっているプレハブに移動してさっそく試着です!
まずは葵さん。
こちらはね、希望通りなのでしょうか?前の鎧のアップデートと言っても過言ではない見た目。
腕は肩から先がごつくなり、足はひざ下がまさしく鎧!と言った感じに。
そして首周りに立て襟のようなガードが付き、その前面はネックガードと言うのでしょうか、正面から首を守る板のような半円状の物があります。
そして頭部を守るのでしょうか、ヘッドギアの前面部分だけと言うのか、おでこから耳までを守る様な物があります。
あるのですが……これどうやって止まってるんでしょうか?後ろには何もありません。
え?額に当てたら自動で固定された……ですか?相変わらずの謎仕様ですね!
そして最後に胴部分ですが、こちらは一見以前とほぼ変わりなく、裸体のマネキンのような感じですね。
後ろから見ても、胴部分は薄い赤色のボディースーツでも着ているのかと思うくらいすっきりしていますが、端のほうに若干の模様と言うか装飾があるくらいです。
ま、まあ、あれですね、簡単にいうと、ボディースーツを着た人が腕と足の防具だけつけたと言いましょうか……
これはこれで良しとしておきましょう!
そして葵さんの感想はと言うと、前よりも動きやすいし、腕と足、そして首周りについては強化された感があって安心感が増したと言っています。
胴部分ですか?そちらについては一切感想が無いですね……
次に榊さんですが、どうやらタンクトップとタイツが一体化した、白いバレエの練習用のレオタード?のようなものの上に、かすかに向こうが透けて見える長袖のアオザイでしたか、を着た感じです。
もちろん中が透けて見えているので、肌の露出はほぼないのですが、見た目的にはかなりえっちい感じに仕上がっています!
どの辺がえっちいかと言うと、透けているのもそうなのですが、スリットがね、真横ではなく若干体の前面といいますか、腰骨の上あたりから入っているのですよ。
そして前後の布ですが、前側はスリットから若干すぼまるような感じですので、幅としては腰の幅の2/3位しかなく、前から見てもそのスリットから太ももが見えています。
後ろ側はと言うと、お尻は布的にはきっちり隠しているのですが、透けてそのラインは見えていて、下の方は膝辺りからスラっとすぼまってまとまっていく感じで、どこかドレスの後ろ姿を思わせる雰囲気ですね。
あえて言うならアダルティと言った感じですかね?
この姿は榊さんの希望なのか、はたまた神の意思なのか……
当の榊さんはと言うと、まんざらでもない様子。
まぁ、ちょっとえっちいけど魔術師っぽいと言えば魔術師っぽいような?
その間、他の方達はと言うと先ほど購入したスキルの習得です。
さっそく試したいとのことですが、倉庫ダンジョンで試していくか皇居ダンジョンで試すか悩ましい所ですね!
そうそう、榊さんには忘れる前にこれを渡しておかないとですね。
「榊さん、これもっててー」
「これって、なんですか?」
「中にね、私が持ってる使い捨てのスクロール入れておいたから、必要だったら使って!きっと榊さんなら上手に使ってくれると思うの」
そういって、異次元バッグ(大)の中に、今まで持っていても使わなかった各種マジックスクロール(回数制限あり使い捨て)を入れて渡しました。
「あ、知佳ちゃんそれ榊さんに渡すのね。それならみんなの自転車もそっちに入れておいた方が良いよ」
「そうなの?」
「うん、一応総裁から異次元バックの使用許可は取ったって言われてるから、いざと言う時はそっちに入ってた方が言い訳できるしね」
なるほど、以前言っていた国の上のほうに許可を取るという話、通ったのですね。
「とはいっても、普段は知佳ちゃんがしまっといてね?」
だそうです。あれですね、ダンジョン内装備として、お家を出たときに榊さんに渡すという感じになるのですね!
こんな感じでみんなの装備強化も無事終わり、まだお昼まで時間があるのですが皇居ダンジョンに移動することになりました。
なんでもね、可能ならまたお酒を取ってきてほしいという要望があったらしいのでね、皆のスキルの試し撃ちなどもあるので、今日は30階からと言う事になりました。




