背負い子を使いますか?いいえ、普通におぶります
29階層に来たのですが……さらに木々が増えているので、これはさすがに森を突っ切らないと無理ですかね?と思っていると
「まあ、行くだけ行って見ましょう」
と言う事になり、また地図を書きつつ進むのですが……袋小路と言うのでしょうか。戻って別の道を探せば行ける道もあるかもしれませんが、地図を見る限り結構遠い?
ということで、さすがに自転車と車椅子を降りて徒歩で進むことに。
「ミミちゃん、もしトリュフ見つけたら教えてね?」
と玲子さんはまだトリュフをあきらめていない様子。
「松茸でもいいよ?」
とは楓さん……みんな、茸系好きなのかな?ちなみに私は椎茸が好きです!
煮物に入れて煮汁のしみ込んだのもいいし、バターを乗せてホイル焼きにしてもいいし、椎茸美味しいですよね。
そんなことを言いつつ、今回はまともな装備のまだない榊さんにおぶわれ森の中を進むことに。
途中ゴブリンが出たりウルフが出たりでどれも問題なく撃退していったのですが、ここにきて蜂の集団が現れました!
しかも一匹は姿が違うので早速鑑定してみると、10階層のボスで出てきたジャイアントハニービークイーンです!
ステータス的には10階層で出てきたのと比べはるかに強いのですが、レベルも高いのでレベル相当と言った感じでしょうかね?
そのことをみんなに伝え、私は背負われたまま魔法でボスを狙います!
私の正面では葵さんが盾を構え、アトラクトで敵の注意を引き、その横では玲子さんが剣で迎撃、沙織さんもその反対側で槍で敵を狙っています。
楓さんは木々に紛れて不意打ちを狙う様子。
ボスは私のロックジャベリンで一撃で撃破、その他の蜂も玲子さんと沙織さんが一匹づつ倒し、残り三匹……とおもいきや、葵さんがシールドバッシュで向かってきた蜂二匹を同時に叩き落しました!
そしてまだ飛んでいる一匹はと言うと、楓さんが後ろからバックアタックで叩き落し戦闘終了。
葵さんが叩き落した二匹は玲子さんがプチっととどめを刺しています。
ボスからは、はちみつは出たのですがローヤルゼリーは残念ながら出ませんでした。
「やっぱりボス部屋のボスと比べるとドロップ率落ちてるのかしら?」
ボス部屋で出たわけではないので、ボスから雑魚に格下げされ、それに伴ってドロップも格下げされたとかでしょうかね?
その後はトリュフを見つけることもなく森を抜け、29階層の出口へ到着です。
さて、今日の終了予定時間まであと2時間ほどありますが……
「次行く?それともやめる?」
「そうね、まだ時間あるし、ギリギリ30階層のボスも行けそう……かな?」
「多少の時間オーバーはもともと予定に入れてますし、その時間も入れれば余裕はありますから31階層がどうなっているかだけ見ていきたいですね」
という意見が出ましたが、皆さん結構イケイケ?
まあ、ここまで来たら30階層のボスにどんなのが出るのか気にはなりますしね!
今度はどんな食材を落としてくれるのか……じゅるり
というわけで、30階層へ移動です!
ここもまた、木々が多く……というよりは、すでに森林マップと言ってもいいくらい?
これたぶんですけど、全体の半分以上は森林地帯になってますよね?私のスキルなしで全体の地図を書くとしたら、かなり大変なのではないでしょうか?
まあ、後で地図を書く人に頑張ってもらいましょう!
さて、とりあえず行けるところまでは自転車で進み、無理そうになったら背負ってもらい……となったのですが、これは早々に森に入ることを考えたほうがよさそうな雰囲気ですね。
という訳で、今回は徒歩メインで行こうかとなったのですが、ここで背負い子を出すかどうかでひと悶着が……
「これ、乗ってると後ろ向きだから敵出たときに対処遅れるよ?」
「言われてみればそうよね。見晴らし悪いし、知佳ちゃんにも魔法使ってもらうこと考えるとこれは失敗だったか……」
「わたくしは、知佳さんを普通に背負う形でいいですよ?戦闘参加できませんし」
と、ここにきて初登場の背負い子なのですが、即行で問題が発覚。
考えてみれば後ろ向きに背負われるというか、背中に椅子を背負った感じになっていて、そこに後ろ向きに座る感じになるのですが、これだと進行方向の警戒がおろそかになってしまいますよね?
まあ、背負われたまま地図をかけるという点では良いのですが、そこそこ敵と出会う可能性があり、私のロックジャベリンもかなり有効な現状でこれはちょっととなりました。
しかし、背負い子を使わずにずっと背負ってもらうのもどうか思い悩んでいたのですが、榊さんは装備がまだなのでね、私を背負う事しかできないので普通に背負うのでいいと言ってくれています。
まぁ、時たま太腿をもみもみされる以外に問題はないので、それはそれでいいのです。いいのですが……
「それでは、先ほどまでは榊さんがおぶっていたので、今度は私がおぶりますよ」
「いや、たまには私がおぶる」
と、私をおぶる権利を奪い合う事案が発生!
過去に背負った経験のある沙織さんと、なぜか楓さんまで参加しているのはなぜでしょう?そしてさらに
「くっ、装備が装備なら私が背負うのに……この装備でそちら側に回るわけには」
などと葵さんまで私をおぶりたい模様。
そんなに太腿もみもみしたいの!?と聞いてみると
「そりゃ、気になるし?」
「知佳さんの太腿は至高。もしあの感触をクッションなどで再現できれば確実に売れます、大人気商品間違いなしです!枕でもいいですね!」
などと不穏な発言も出ましたが、それだけは何があっても阻止させてもらいますからね?
まあ、冗談だと思うのですが……冗談ですよね、沙織さん。
もっとも、戦力的及び防御力的にかんがみて榊さんに背負われるのが最も効率がいいので、ここは素直に榊さんご指名で!
皆さん、そんなに私をおんぶしたいなら、今度どこかで機会を作るのでそんな悔しそうにしないでください!
ほら、ピクニックに行くときに車椅子では情緒がないのでその時に背負ってもらうとか……ね?
それを伝えると何とか納得してくれたようで、この体制で進むことに。
ここの森の中でもやはり森に居そうな敵は多め、そうじゃない敵は少なめな感じで、鶏はほとんど見かけません。
くっ、鶏肉が……
ま、まあ今までそれなりの量を取っていたのでね、ここは良しとしましょう。
そんな感じで適度に敵と戦いつつ森の中を進み、森を抜けては自転車で移動し、また森へ……
そうして出口に向かって進んでいくと、どうやら魔法陣が2つある模様……片方が赤で片方が青ですね。
「魔法陣2つあるね?」
「そうね、どっちかが外への出口で、もう一つが31階層への出口?それともボス部屋への転移魔法陣かしら?」
という訳でまずは青いほうに乗ってみました。
すると、どうやらこちらはボス部屋への転移魔法陣の模様。
と言う事は、赤い方は外への出口ですかね?……どうやら合っているようです。
「青がボスで、赤が出口だって、どうする?」
「まだ時間あるし、当然ボスでしょ!」
「ここはどんなボスが出るんでしょうね?」
「知佳ちゃん、ボスが出たら鑑定して特に注意事項が無いようならそのまま攻撃しちゃって」
「そうね、狙うのは弱点が分かれば弱点、分らなければ何か違和感があるところかな?」
「はーい。違和感のある所を狙えばいいのね」
「そうそう、詳しい鑑定は敵を倒した後でもいいから、まずは倒すことを優先しましょう」
というわけで、すぐに弓を撃てる用意をしてボス部屋へゴーです!