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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
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いじめですか?いいえ、ちがいます


 あーさー


 相変わらず沙織さんにお尻をもまれていますが……きっと気にしたら負けなのでしょう!


 さてさて、今日学校へ行けば明日からGW突入です!

 木曜金曜と、こよみ上は平日なのですが、うちの学校は休みなのでね、今年は8連休なのです!


 にゅふふふ、今日がんばれば明日からダンジョンにもぐり放題ですよ!


 朝ご飯を食べ、着替えて支度をし、車椅子に乗って学校へゴーです!

 今日からはね、学校でも車椅子を使う事になっているので、異次元倉庫にしまう事なく車のトランクに積むのです。


 その関係でね、いつもは基本的に運転手として誰か一人だけついてくる感じだったのですが、今日からは二人付いてきてくれるそうです。

 暇なのかな?あ、はい。暇なんですね……


 そして学校に到着したのですが……やっぱり車椅子だと目立ちますね。

 しかも、皆さんが主に目にする、病院なんかに良くある一般タイプではなく、電動で動くタイプのものは見たことのない人が大半ですよね。

 しかも神に魔改造された後はあちらこちら豪華さが増して、ちょっとしたソファーと言えなくもない見た目になっているので注目浴びるのも当然ですよね。


 あれ?もしかして思った以上に目立つ?

 教室でみんなが学生用の椅子……前の学校の物よりもかなり高級な椅子に座っているとはいえ、その中で私一人だけソファーっぽい物に座ってる感じになる?


 ちょっとやらかしたかも!?

 せ、せめて普通の車椅子を用意してもらうべきだったでしょうか?


 ま、まぁ来ちゃったものは仕方ないのでこのまま行きましょう。



 そして沙織さんにその車椅子を押してもらっているというのが、さらに注目を浴びてしまっているようで……

 完全に見込み違いでした……が、これはもう開き直るしかないですね!


 とりあえず学園長先生の所へ、今後この車椅子で登校しますという旨を伝えに行くことにします。


 報告に来たのですが、やっぱり先生も思っていた車椅子とイメージが違うらしく驚いていましたが、結果的にはさすが二条家が用意する車椅子なだけはあると、ちょっと違った方向に感心していました。

 そしてこの場に担任の先生も呼ばれ、担任の先生にも今後これで授業を受けますと伝えました。


 その後教室へ移動するのですが……

 めちゃくちゃ周りから見られてます!確かに学校内で生徒が車椅子に乗っているのって、今までの学校でも見たことないですしね。


 まぁ、皆さんもすぐ見慣れてくれるでしょう。

 ……くれますよね?


 そして教室へ移動ですが、何やら私の席の周りに人がすでに集まっていますが、どうしたのでしょうか?

 そう思っていると


「あ、知佳さん来た!知佳さんあのね、知佳さんの席……が、あれ?すでに座ってる?廊下に椅子あった?って、車椅子ーーー!?」


 どうやら私の机に椅子が無い事で何やら問題視してくれていた様子?

 あれですかね?いじめで椅子を隠されたとか、心配してくれてたんでしょうか?


 でも、申し訳ないですが今日から車椅子なので、事前に先生が椅子を撤去してくれていたんでしょう。

 という訳で説明をした所、女子からはおおむね好意的な感想を、離れたところにいる男子からはチャンスが無くなったとかなんとか不穏な会話がちらほらと……

 パンツの件ですかね。そうそう見せる気はありませんよ?


 そうして私の周りには女子の方達がつどい、その中でも最近話すようになった女子の方達から、いくつか質問がきました。


 どのような質問かというと、先週まで松葉杖だったが悪化したのか?とか、やっぱり大変なの?とか、主に私の心配をしてくれる内容でした。

 ですので、ちょっと心苦しいのですが、以前足を引っかけられて転んだことがあった件で、二条のお婆様たちが前回は前に転んだのでまだよかったが、もし後ろに転んだ時の事を考えると心配なので車椅子にしてほしいとお願いされたと、事前打ち合わせの言い訳を伝えました。


 そうすると、何人かの女子が教室の一部を見たので、私もそこを見てみるとあの時足を引っかけた男子が……


 私がそちらを見たのに気が付いたのか、すごく申し訳なさそうに頭をぺこぺこ下げてきましたので、心配ないですよという意味を込めて、にこっと微笑んであげました。

 すると、なぜかそちらの方からどよめきが上がったのですが、何故でしょうか?

 もしかして、仕返しするぞと思われたのでしょうか?


 まあ、女子の方達にも、あれはあくまでも事故でありきっかけでしかなくて、いずれ誰かと同じことになっていた。

 今回は特に怪我もなくその危険性に気が付けたので、いい機会だったと伝えておきました。

 これで私が車椅子で登校する理由を皆さん判ってくれたでしょう!


 その後、ちょっとした雑談になったのですが、その中に気になるワードが……

 皆さんがGWをどう過ごすかという話の中で出てきたのですが、なんでもニースに行くとか、ハワイに行くとかの会話の中で、学力試験の勉強が!という話が出たのですよ。


 というか、わたし学力試験があるなんて聞いてないんですけど!?

 それにGWに海外旅行ですか、さすがお金持ちの方達の集まる学校ですね!っと、学力試験について聞かねば……


「えっと、学力試験って、なんですか?」


 それに対して説明してもらったのですが、GW明けの木曜日と金曜日の二日間で学力試験が行われるのだとか。

 なので、人によっては親にその事を言われ、GW中は旅行に行かせてもらえないんだとか。


 いや、私もGW中はダンジョンに行きまくる予定だったのですが、どうしましょう?

 とりあえず普段の授業はついていけているので、そう悪い点数は取らないと思うのですけど……と不安がっていると


「大丈夫よ知佳さん、私が毎日勉強を見てあげるわ。それに榊さんや玲子さん達もいるから、解らない所があれば聞けばいいのよ」


 とありがたいお言葉をいただきました!

 それを聞いた周りの人達はというと、かなりうらやましがっていますが、それって美人な沙織さんに教えてもらえるのが羨ましいのか、それとも学年主席の沙織さんに教えてもらえるのが羨ましいのかどっちでしょうね?

 あ、両方ですかそうですか……えへへ、一緒に暮らしている特権ですね!


 などと話をしていると先生が来て朝のHRに。

 そこで先生からも、私が今後車椅子で登校するので、何かあれば助けてあげてほしい、特に廊下では道を譲ってあげてほしいと伝えられ、クラスの全員に私の車椅子の事情が伝わりました。


 そしてお昼休みなのですが、ご飯を食べた後に何人かの方とお話していて私の車椅子の話になり、祖母が車いすを使っていたとか、知り合いが怪我した時はなどの話になったのですが、やはり皆さんここまでの高級品?は見たことが無いとの事で、座面の肌触りなどを確かめさせてほしいとなり、ちょっとだけならと座る位置をずらして座面のクッション性などを触らせてあげました。


 あげたのですが……なぜか数名の男子の方がこちらに来て


「近衛さん、その車椅子、ちょっと貸してくれない?それ電動式のやつなんでしょう?楽しそうだし俺にも乗らせてよ」


 などと言い出す人が現れたのですが、どう断りましょうね?


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[一言] >松葉杖でそういう子いましたね(さすがに車椅子で来る人はいませんでした) 小学校の下級生に両足を怪我か病気かで不自由になっていた子が居た その子は車椅子で通っていて下駄箱のところに車椅子を…
[一言] >「近衛さん、その車椅子、ちょっと貸してくれない?それ電動式のやつなんでしょう?楽しそうだし俺にも乗らせてよ」 楽しそうとか言っちゃうような学力なの? そんな奴らが通えるような学力の学校な…
[一言] 14歳だからこんなもんだろ勉強はともかく、人付き合いはそう簡単に成熟せんわ
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