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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
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報告しますか?いいえ、誤魔化します


 森を無事に抜け車椅子乗ったのですが……何やら榊さんが手を見ながら何かを揉む様なしぐさをしています。

 なんでしょうね?


「どうしたの?」

「いや、ぷにぷにがなくなると寂しいなって……」


 ぷにぷにって、ぷにぷにってーーー……くすん


 ま、まぁそんな事はいいのです、ダンジョン探索再開なのです!


 その後、時間的に余裕がありそうなので、移動経路上に出てくる敵はゴブリン系を除いて戦う事に。

 そうして何度か戦闘を行いつつ、各階層を踏破していきます。


 ちなみに、もしかしたら階層によってとれる草花が変わるかも?という考えの元、各階層にて少し採取してもらいつつ進みました。

 ですが、どれも見たことのある草花ばかり。一応持って帰りますけどね?


 そんなこんなで、特段問題が発生することもなく25階層に到達!


 考えてみると、榊さんは二日で皇居ダンジョンを25階層まで来たことになりますね……

 これバレたらますますKD対策チームの方達から連れて行ってくれと言われるんじゃないでしょうか?


 そう玲子さんに言ってみたのですが


「その辺はね、全部突っぱねるから大丈夫よ?そもそも彼らを連れてきたらこんな無茶な階層攻略は出来ないしね?」


 との事でした。確かにこの快進撃は武器防具フル装備、なおかつ私のスキルもフル活用した結果ですからね。

 いくら守秘義務がーとか言っても、向こうはあくまで公務員、上への報告義務なんかもあるのでしょうし、必要以上の情報は知られないに越したことはないですよね!


 そして25階層についたのですが、当初の予定よりは若干早く、まだ少し余裕がある様なのでここでまた採取をお願いすることに。


 なんかね、榊さんと楓さんにスキルのレベル上げ方法を聞いてみたですけど、ゲームによってそれぞれ異なるけど、基本的に共通することはそのスキルを使いまくるんだそうです。

 ですので、成功しようと失敗しようとポーションを作りまくればいつかはレベルが上がるはず!というコンセプトのもとに、暇を見てポーション作成を行う予定なのです。

 それにね、ちゃんとしたポーションを作ることが出来る様になれば、DPの節約にもなるしね!


 そんなこんなで本日のダンジョンアタックも終了、無事榊さんも25階まで連れてこれたし、次回は6人で25階から再度アッタックです!



 帰りに寄ったKD対策室では、今日はどこまで行けたのかを聞かれましたが、誤魔化しておきました。

 さすがにすぐばれるかもしれないけれども、誤魔化せるうちは誤魔化そうと言う事に。これも新規地図の提出がないからこそ出来る技ですね!

 そこっ、次回すぐばれるなんて言っちゃいけないっ!



 そしてお家に帰ってきましたが、本日も沙織さんのお出迎えです!


「知佳さん、お帰りなさい」

「ただいまー、検査どうだった?」


 早速ね、気になっていた検査の結果を聞いてみたのですが、とりあえず問題なしとの回答で、詳しくはご飯の後にだそうです。

 そしていつもなら家の中では主に玲子さんが車椅子を押してくれるのですが、今日からは可能な限り沙織さんが押してくれるとのこと。

 なんでも、今はまだ玲子さんほど上手に気を使って押せないけど、いつか玲子さんより上手だと言わせてみせるとか、変なところで気合が入ってました。


 あ、お家の中ではね、一人で移動するときは電動?魔道?の力で動かしているんですけど、誰かが一緒の時は極力押してもらうようにと言われています。

 特に、先日皆の自転車と一緒に走ってからはその傾向が顕著で、私が一人で移動することはまず無いのですが、もしかして私が家の中であのスピードで移動すると思われているのでしょうかね?



 夕食後、こちらの報告として無事25階層に到達した事と、色々と薬草っぽい物と池の水を採取してきた事を伝え、これからお家にいる時はポーション作成をする機会が増えることを伝えました。

 そうした所、今現在玲子さんが使っている、私の部屋に隣接している使用人用のお部屋を改良して、そこに調薬ルームを作ろうと高志伯父さんが言い出しました。


 でもそうすると、玲子さんはどこに住むの?そう疑問に思って聞いてみると、私付きの人が増えたので私の向かいのお部屋をちょっと改装して、そこに4人のお部屋を作るんだそうです。

 そして、今まで隣の部屋に住んでいたのは、私が夜中にお手洗いに行くときのサポートなどのためだったのですが、これからは沙織さんのお部屋で寝ることになるので、隣のお部屋にはお屋敷のメイドさんが交代で待機してくれるそうです。

 もっとも、その人も一晩中起きているわけでは無いらしく、何かあった時にすぐ対応できるように隣の部屋で寝ているだけなんだそうです。



 それらの会話の後に、いよいよ本命である沙織さんの検査結果を教えてもらいました。


 まずどの様な検査を行ったかというと、朝一で血液検査、CT、MRIというのをやったそうです。

 その後、万能薬を飲み少し時間をおいてからもう一度同じ検査を行い、その後夕方まで病院で安静にしつつ時間をつぶし、再度検査を行いと計3回検査したそうです。


 その結果として、万能薬を飲む前と後では明らかに症状が軽くなっているのだとか。

 そして夕方の検査の結果は、やはりわずかにだけれども、病気の進行が数値として表れているんだそうです。


 そして、後日私のヒールや他のスキルの効果によって、症状が緩和または改善されているのかを調べたいので手伝ってほしいと言われました。

 それについてはね、二つ返事で了承しておきました。


 ただ、これによって症状が緩和・改善したとして、その事が他の人たちに知られるとダンジョンに行く暇がなくなる可能性があるので、内密に行うための準備に数日時間がかかるんだそうです。

 まぁ、助けられる人は助けたい気もしますが、だからと言って誰彼構わずというのも困りますしね。

 そういうのは将来的に、お医者様なり専門の人なりがヒール等を取得して対応してほしい所です。


 もっとも、私の知り合いとか、二条家の誰かの親しい人達が相手なら、お手伝いするのもやぶさかじゃないですけどね?



 その後はお風呂に入ったり、今日学校でやったであろう場所の自習をしたりしてから就寝です。


 お休みなさーい……


 えっと、沙織さん?寝る前から抱き着きですか?

 あ、暖かいうえに抱き心地がいいですかそうですか……


 抱き着くのはいいのですが、お尻をもむのはですね?太腿もダメです!

 あと、抱き着く位置をですね?この位置だと私の顔が沙織さんの胸に埋まって呼吸が……


 などと、ちょっとしたコミュニケーションをしているうちに、いつの間にか夢の中へ……


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[気になる点] あれ? タグにガールズラブあったかな? ……無いという事はそういう事なんだろうな。
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