学校へ行きますか?いいえ、さぼります
あーさー、今日からまた新しい一週間が始まります!
とはいえね、今週は今日明日と二日学校に行けばGWが始まるので気が楽なのです!
それにしても……ちょっと暑いです。
いま何が起こっているのかというと、昨夜あの後お風呂に入ってから寝ることになったのですが、とりあえず二人の寝室はまだ用意できていないと言う事で沙織さんのお部屋で寝ることになったのですが、現在進行形で沙織さんに抱き着かれている状況です。
あれですかね?もしかして沙織さん、寝る時はぬいぐるみなんかを抱えて寝る人なんですかね?
しかし、そろそろご飯に行く支度をしないと遅れちゃうと思うし、いつもなら起きているはずの時間なので起こしましょうかね?
「沙織さん、起きて、ねぇ、起きてったら~」
そう声をかけつつ軽くゆすってみたのですが、起きる気配がありません。
あれ?もしかしてまた病気が……
そう思っていると、何やらお尻のあたりがもぞもぞと……
もしかして、沙織さんにお尻を揉まれている!?
「沙織さん、起きてっ」
そう少し強めに言うと、パチッと目を開けて「おはよう」と挨拶してくれました。してくれたのですが、お尻を揉む手が止まりません……
「えっと、なんで私のお尻揉んでるの?」
「うふふふ、少し前に起きたのだけれど、知佳さんの顔を見ているだけでは手持ち無沙汰だったので……」
「それでなんでお尻!?」
「ちょうど手がお尻に当たった時にぷにっとしていたのでつい」
そういいつつ、良い笑顔でほほ笑んでくるのですが……しかも目の前で!
そういえば、以前ダンジョンでおんぶしてもらった時も太腿をもみもみされましたね。
まあ、そんな朝の一幕もありましたが、何とか起きて朝の支度をし、食堂へ。
今日の予定は、沙織さんは昨夜の話通り、万能薬を使った前後の検査のために病院へ。
てっきり私も一緒に行くと思っていたのですが、どうやら今日は短時間での検査数値の変化も見るため、私は必要ないんだとか。その代わりとして
「知佳ちゃんも今日は学校を休んでもらうんだけど、どうせだから皇居ダンジョンに行って榊さんの階層攻略を進めてくれないかい?」
と言われました。
ん?どういう事でしょう。検査について行かないのに私も学校休んでいいの?
するとそれについて説明され、どうやら学校に車椅子の許可を取るのと、学校で使う車椅子を取りに行くので今日は休む事にするのだそうです。
あれ、学校用に新しい車椅子を用意するの?
と思っていると、なんでも車椅子を用意するというのはあくまでも学校を休む理由で、できれば沙織さんが検査している内に榊さんの攻略階層を進めてほしいんだそうです。
なるほど、そういう事なのですね。私としても今は少しでもダンジョン攻略を進めたいので、願ってもない提案です!
決して、たまには学校をさぼりたいとか、沙織さんのいない学校に不安があるとか、そんな事は無いのよ?
という訳で、急遽本日は皇居ダンジョンの攻略に予定を変更です!
でも、私は良いんだけど、他の皆はダンジョン攻略で良いのかな?本当は今日はお休みだったりしないの?
そう思って聞いてみると、皆も早く先に進みたいし、私のスキルのおかげか疲れは無いに等しいらしいので全然問題ないんだとか。
むしろ先に進めるほうが嬉しいとまで言われました。
玲子さんに至っては「ダンジョンに行かないと暇だしねー」などと余計な一言も言っていましたが……
そんな訳で、出かける前にKD対策室に連絡を一報入れてから移動開始です。
今日は平日なのに私が来たことによって、阿方さんに「学校は?」と聞かれてしまいましたが、なんとか笑って誤魔化しておきました!
なんとなく誤魔化せていない気もしますが……特にうるさく言ってくることはなかったです。
ただ、やっぱり公務員としての職業病なのか、あまりいい顔はしていませんでした。
そしてやってきました皇居ダンジョン、本日は15階層から再度アタックです!
来るときにね、榊さんの装備とかスキルとか、今日取っちゃおうか?って話を出したのですが、それらについては沙織さんも交えて誰がどんなスキルを取るかを話し合い、そのうえで決めてからにしようと言う事になりました。
という訳で、ガンガン進みますよー!
この辺についてはね、1階層当たり30分ほどでちゃっちゃと進み、お昼前には20階層ボスに到着です!
ここのボスはイノシシなのでね、もう突進に合わせて塀を出して脳震盪を起こさせるという必勝パターンも出来ていますので、その方法でサクッと退治。
その倒し方を見た榊さんはというと、どこか遠い目をして
「何か違う、思ってたのと何か違う……」
などと言っていますが、簡単安全に敵を倒すのは大事なのでね、何と言われようとこの戦法は変えません!
そしてやってきました21階層!
お昼をね、ダンジョンの外で食べるか中で食べるか悩んだのですが、食べた後の休憩がてら色々な草花の採取をしてほしいので、中で食べることにしました。
この判断にはね、外に出るには一度着替えるか、今の防具の上にコートを常に着ていなければならない(本気防具を隠すため)というのも、中で食べる大きな要因となりました。
そしてみんなに色々な草花を採取してもらい、私は持ってきてもらった物の中から使えそうな物を選別してと、30分ほどのんびりと休憩兼採取作業を行った後、ダンジョン探索再開です!
あ、この時使えない物も一応一通り取っておきました。
というのも、それぞれの写真を撮って、どこが違うのかの指摘を記述して薬草辞典の様な物を作りたいらしいので、その画像サンプルのためです。
もっとも、今の所日本で21階層に到達出来ているのは私たちだけなんですけどね。
他のPTの方達もいずれこの階層に到達するでしょうし、その時に役に立つだろうと言う事で、お爺ちゃんにお願いされたのです。
そしてこの階層ではもう一つやる事が!
以前見つけた森の中にある池へ行って、そこのお水の採取もね、しておこうかなと。
小説とかだと、そういう特別な場所で採取したお水を使うと良い物が出来たりするんだそうで、ここのお水はどうかなと。
今回は沙織さんがいないので、防御の点を考えて榊さんにおんぶしてもらう事に。
この辺の敵は私の結界の敵ではないのでね、私の近くが一番安全だろうと言う事になりました。
一応ね、ミミちゃんに大きくなってもらって乗って移動という案もあったのですが……ミミちゃんの巨大化は数分と持たないのでね、その案は却下になりました。
そうして森の中を進んでいるとまたもや太腿をもみもみされたのですが?
「えっと、榊さん?なにかあった?」
「いえ、沙織お嬢様から知佳さんの太腿は揉み心地がいいと聞いていたのでつい……聞いていた通り、癖になる揉み心地ですね!」
などと言われたのですが、これはどう反応すればいいのでしょう?
お礼を言う……事じゃないですよね?
まぁ、そんなこんながありましたが、無事池に到着!
ここで18リットル入るという、白い半透明の容器を2つ取り出し、それぞれにお水を汲む事に。
なぜ2つかというと、1つは私の使う分、もう一つはお爺ちゃんへのお土産です!
それにしても、前回も思ったんですがこの池はすごく水がきれいなんですよね。それこそ飲んでも大丈夫に見えるくらいに。
池のほとりには水草なんかも生えていて、水底が見えるんですよ。
しかし、水の中をしばらく見ていたのですが、魚などの生物は一切見当たりません。
お魚さんがいれば獲って持って帰るのも手だと思っていたんですけどね?
まあ、いないものは仕方ありません。一応水草と、周りの木々の葉っぱなどもいくつか採取してもらい、ここでの用事は終了です。
あとは一気に駆け抜けて25階層到達を目指すのみ!