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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
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絶望中ですか?いいえ、希望が持ててきました


 そんなこんながあり、今日は沙織さん抜きでの皇居ダンジョンアタックとなり、現在車にてKD対策本部へと移動中なのですが……


「知佳ちゃん、そんなに落ち込まないで。気が付かなかったというのなら私たちも一緒なんだから、ね?」

「でも……それにこんな気持ちでダンジョンにもぐるのも……」

「そこはあれよ、早くダンジョンの下層にもぐれるようになって、良いスキルを手に入れるなり、薬を手に入れるなりすれば、もし本当に沙織さんが病気だったとしても治せるかもしれないし……ね?」

「そっか、ダンジョンで病気に効く良いお薬が手に入るかもしれない……んだよね。それなら、沙織さんのために頑張って少しでも奥に進まないとだね」

「そうそう、そのいきよ。でも、無理はダメよ?」


 そうだよね、ダンジョンで良いお薬が……良いお薬……あれ?私色々持ってなかったっけ?

 そう気が付き、異次元倉庫の中身を確認すると


 HPポーションの特級が1つ、上級が3つ、毒消しの特級1つ、上級が2つ、浄化ポーションの上級が1つ、万能薬の上級が1と、それなりにいいものがありました!

 その事を玲子さんに伝えたところ、もし沙織さんが本当に病気だった場合、それらを使って見るのも手だねと言う事になりました。


 これで少しは光明が見えたかな?少なくとも現段階で何もできない訳じゃないよね?

 それに、考えてみたら私のスキルでも、ヒールや状態異常回復、聖域やリジェネレイトもあるので、もしかしたらそっちで治せるかもしれない!

 今はまだそれらのレベルが低いから無理かもしれないけど、それらのレベルをあげれば治るかもしれない!!


 そう考えたら希望が持ててきました!!


 それらを伝えたところ、「それじゃ今日のダンジョンアタックは頑張ろうね!」と励まされ、がぜんやる気がみなぎってきましたよ!


 到着したKD対策本部では沙織さんがいないことを質問されましたが、今日は所用で来られない旨伝え、新メンバーの榊さんを混ぜた5人で行きますと伝えました。

 すると、榊さんは1階層からの挑戦だから、一人向こうの人を混ぜて連れて行ってくれないかとまたもやお願いされましたが、それは丁重にお断りしてダンジョンアタックです!


 一応他のPTの人達に会う可能性もありますが、時間がもったいないので最初から自転車で飛ばします!

 他のPTの人はね、近くにいれば私のスキルで判るので、もし近くにいるのが判ればその段階で自転車はしまう事にして移動です。


 そしてお昼までに7階層に到達、ここで一度外に出ることに。


 玲子さんのスマホに連絡が入っていたようで、どうやらまだ検査結果は出ていないけれども、沙織さんは今の所いつも通り元気だそうです。

 ですので、サクッとお昼を済ませて、再びダンジョンアタックです!


 このまま上手くいけば今日中に15~6階層に到達できそうなのでね、頑張ってサクサク進みましょー!


 サクサク進んでいるのですが、戦闘で私の出番がないのがね……

 迷路マップだと、暗いのと敵までの距離が近いのでね、私が攻撃する前にみんなに倒されちゃうので、私はもっぱら地図や敵の出現確認、あとは他のPTが近くにいないかの警戒を主にしています。

 あ、ちなみに今日は沙織さんがいないので、いつも沙織さんが使っている槍は榊さんに使ってもらっていますが、榊さんは防具がね、ツナギなのであまり前には出ないようにしてもらっています。

 榊さんが戦うのは、たまにうち洩らして近づいた敵に対して結界の範囲内から攻撃してもらう程度ですね。


 そんなこんなで皇居ダンジョンのボス部屋ですが、ここのボスは蜂さん一匹なので玲子さんがサクッと倒して終了です。


 とりあえずここまでは他のPTの方と会う事もなく無事来れましたので、ボス部屋でちょっと休憩を取り、さらに快進撃を続けます!

 結果、夕方までに無事15階層まで到達することができました。


 11階層からはね、出る位置と出口の位置が決まっているのであらかじめ地図で経路を確認していたのが幸いし、無駄なく走り抜けられました。

 一度だけ、13階層で出口に行くまでに一度も敵に会う事がなく、逆に敵を探すというハプニングもありましたが、それも大した問題ではなく本日の探索は終了。


 と、ここでちょっとした問題が……


「そういえば、倒した敵はボスを除いて全部知佳ちゃんの異次元倉庫の中だっけ」

「そうだねー、出す?」

「そうね、報告もしなきゃいけないし、出したほうがいいかな?」


 というわけで、行き止まりの通路の奥に移動して、一応目隠しとしてへいで通路の入り口をふさぎ、今日倒した敵の死骸を出すことにしたのですが……


「そういえばね……」


 と、ちょっと言いよどんだ私をいぶかしんだ玲子さんが、どうしたのかと聞いてきたのですが


「昨日の敵の死体、まだ入れたまんまだったんだけど、どうしようか……」


 そう伝えると、皆も忘れていたようですが、ここで出しちゃおうと言う事になり、出すことに。


「知佳さんの異次元倉庫にしまうと、敵の死体を他のダンジョンに持ってこれるんですね」

「そうだねー、私も今初めて知ったよ。てっきり時間がたてばいつものドロップだけ残して消えると思ってたんだけどね」


 そして出した敵を順次誰かに渡し、持っていてもらってドロップチェックです。

 どうやら倉庫ダンジョンの敵もここで問題なくドロップ品に変わってくれるようなのですが……そこで楓さんから衝撃の一言が!?


「これ、ダンジョンの外で出したらどうなるんだろう?」


 その発言に皆さん衝撃を受けたようで


「出せちゃうと、いろいろまずいかも?」

「ですね、今までダンジョンから持ち出したものは敵のドロップ品だけでしたし……もし外でも出せるとなると、いろいろ問題が起こりそうですね」


 気になることは試してみればいい!と思うのですが、さすがにモンスターの死骸ですからね、そう簡単に試すわけにもいかないですよね。

 あと気になるのが、私の倉庫を使えば持ち出し可能ですが、他の人たちでも出口の魔法陣のすぐそばで敵を倒して、ドロップ品に変わる前に死骸を持って外に出ることも可能なのでは?と聞いてみると、やったという報告は受けていないが、可能かもしれないという結論に達しました。


 ただ、これがもし可能だった場合、死骸を持ち出すために出口の魔法陣まで敵を引きつけ、そこで戦う人が増え、結果問題が起こりそうと言う事に。

 でもこれ、システムの穴をついた行動になりそうですね。神はその辺何か対処しているのでしょうか?


 とはいえ、そういう難しいことは私が考えても解決しないのは判っているので、報告・連絡・そうだ、人に任せよう!の精神で行きましょうかね。


 そんなことを話しながらどんどん死骸を出し、ドロップ品に変更し、適当な量をザックに詰め、着替えまでしてから外に出ることに。


 なんかね、最後の処理だけで結構時間がかかってしまいましたが、敵を倒すたびにドロップ品に変わるのを待つよりははるかに効率がいいことが分かり、今後はこの方法を取ろうと言う事になりました。


 そうして外に出てさらに着替えをし、玲子さんがスマホを確認した所お婆様から連絡があったようで、詳しい話は帰ってからだけれど、とりあえず沙織さんは今まで通り元気との事。

 なので、安全運転でお家に帰りましょう!


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[一言] >今回のはあくまでダメもとでの提案、つれて行ってもらえればうれしいなレベルなので、知佳達も特に嫌悪感なくただ断るだけですし、二条家のほうに報告するほどでもないレベルです 報告するほどでもな…
[良い点] >報告・連絡・そうだ、人に任せよう!の精神 最後・・・丸投げ [一言] >すると、榊さんは1階層からの挑戦だから、一人向こうの人を混ぜて連れて行ってくれないかとまたもやお願いされました …
[一言] 効率に目覚めてしまったか。
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