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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
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一つづつとりますか?いいえ、先にキープしておきます


 榊さんにはね、夜に一度二条のお屋敷に来てもらって今後どう進めるかのお話をする事にして、私たちは一度お家に帰ることに。


 え?榊さんは一緒に行かないのかって?

 そこはね、今日急にダンジョンアタックチームに決まったから最低限の引継ぎとかね、そういうのをする必要があるらしいのです。

 というのも、私たちは明日明後日の土日にダンジョンに行く予定なのですが、さっそく榊さんも行くことになり、そうするとお休みがね?

 で、月、火と代休になるそうで、どうしても今日中に引き継ぎをしておく必要があるのだそうです。

 ブラックダメ、絶対!


 そしてお家に帰ってきたのですが、まだ空はぎりぎり明るいので今日届いたという自転車をね、見せてもらう事になりました。


 玲子さん、葵さん、楓さんはすでに試乗したらしいのですが、沙織さんはまだなので、せっかくなので皆でお屋敷のお庭でちょっとしたサイクリングをすることに。


「ちょっと知佳ちゃん、はやい、はやいよ!」

「えー、玲子さんが全速で行ってくれ、きちんと付いていくから!って言ったんじゃない」

「いや、時速30kmっていうのがこんなに早いとは思わなかったわ。短時間ならついていけるけど、常にってなると無理ねー」

「ですね、車で道を走っているときはスクーターなんかがたまにいて遅いなぁって思ってましたけど、自分の足でってなると意外に早いものですね」


 などと、最初は私が皆についていけるか疑問に思われていましたが、ふたを開けてみると私のほうが安定して早いと言う事もわかり、明日からのダンジョンでは自転車は活躍してくれそうです!

 ただ、ただね?みんなの恰好は今はジャージやスウェットなどの運動しやすい格好なのですが、ダンジョン内ではみんな鎧を着るんですよね。

 お尻のお肉が鎧とサドルに挟まれたりしないかちょっと心配です。


「それにしても、今はいいけど……明日の恰好を考えると結構シュールなことになりそうね」

「と、いいますと?」

「ほら、みんなダンジョン内では鎧を着るじゃない?しかも結構きわどいの」

「あぁ、鎧を着た状態で自転車に乗る……確かに似合わないかもしれないですね」

「いっその事自転車にがわつけてもらう?TVの戦隊もののバイクみたいなやつ」


 そう葵さんが言うと、皆その姿を想像したのか、苦虫をかみつぶしたような表情になってしまいました。


「ま、まぁ、誰かに見られるわけじゃなし、この際格好は気にしないことにしよう」

「そ、そうですね。それにうまくいけばこれがダンジョンでのスタンダードな姿になるかもしれませんし」

「見慣れれば気にならない……はず」


 どうやら普段は体面をあまり気にしてない様子の楓さんでも、鎧姿に自転車は思うところがあるみたいです。ちょっと遠い目をしてますよ?


「とりあえずみんな問題ないことは判ったし、ご飯にしましょうか。知佳ちゃん浄化お願いしていい?」


 そしてみんなに浄化をかけた後、食堂に移動です。

 今日は葵さんや楓さんも一緒に夜ご飯に参加なので、いつもに増してにぎやかな食卓になりそうです!


 そしていよいよご飯となったのですが、どうやら榊さんも夜ご飯にご招待のようです。


 食堂に入ってきた榊さんは、食堂にいるメンバーの顔触れを見てすごく恐縮していますよ?

 どうやら二条本家のフルメンバーは普通の人には恐れ多いんだそうです。


 みんな怖くないよ?優しい人ばかりだよ?

 そう思っているのがまたまた顔に出ていたのか、皆さんから生暖かい目で見られました。本当の事なのに……解せぬ。


 そしてご飯の前に榊さんから自己紹介が……


「この度、皆さんのダンジョンアタックチームに配属されることになったさかき かおると申します。出身は京都で、大学卒業後は二条系列の京都支社に秘書として配属になり、最近会長の第三秘書として本社に抜擢されていましたが、今回ご縁があり皆さんと一緒にダンジョンに行かせていただくことになりました。最初は何かとご迷惑をおかけすると思いますが、精いっぱい頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします」


 と、教科書に乗せてもいいんじゃないの?というくらい丁寧なあいさつ兼自己紹介をしていただきました。

 まぁ、このメンバーですのでね、皆さんそんなかしこまることはないとか、これからよろしくとか軽く挨拶をした後、ご飯を食べようと言う事になりました。


 そして今日のメニューはというと、鶏のから揚げです!

 しかも、お皿に山盛りになった唐揚げがドドーンと!

 しかしよく見てみると、どうやら山ごとにから揚げの色が微妙に違いますけど、なんででしょうね?

 ふむふむ……説明を聞くにどうやら調理法がそれぞれで若干違うようで、まずはころもに普通の小麦粉を使ったから揚げ、つぎにお肉に味を付けて衣に片栗粉を使ったザンギ、そして最後にスパイシーな衣と3種類あるそうです!


 むふー、どれから食べようかな……

 と悩んでいると、お爺ちゃんと高志伯父さんが怒涛の勢いで食べ始めたのでね、食べられちゃう前に、それぞれ2つづつを取り皿にキープすることにしました。

 他の皆も私にならって最低限食べたい分をキープすることにしたようです。

 榊さんは最初遠慮して一つづつ取っては食べてとしていたのですが、一通り食べた後に山の減り方を見たのと、玲子さんからのすすめで食べたい分を先にキープする事にしたようです。


 いつものごとく欠食児童の二人はご飯もお替りしてお腹いっぱい食べて満足したようです。

 ミミちゃんにもね、冷ましてからお皿によそってあげたのですが、お肉の量だけで言えば私と同じくらい食べて大変満足していました。


 食後、談話室に移動して明日からの予定をどうするかの話し合いです。


 当初の予定だと、一日皇居ダンジョンに行く予定だったのですけど、榊さんが急遽参加になったので予定変更です。

 さすがに皇居ダンジョンに前日の夜にメンバーが増えましたと言っても、そう簡単に連れていけるものではないらしいです。

 なので、午前中は私たちは皇居ダンジョンへ、榊さんはダンジョンに行く準備を……といっても、すでに何度かは倉庫ダンジョンに入っているらしいのでその時の装備を取ってくるのと、榊さん用の自転車の用意をするようです。


 そこでなぜ自転車?と榊さんから疑問が上がったのですが、ダンジョン内が無駄に広くて移動時間がもったいないからと伝えると、どうやって持っていくのかを不思議がっていましたが、その辺はおいおいと言う事で話を進めました。

 その後は榊さん的視点で見て、ダンジョンで魔法を使うとしたらどのようなものがあるといいかを聞いてみました。


 すると、バフ系が一通りあると楽、あとは生活系魔法として、あかり系、水出し系、穴掘り系があると色々と楽になるのではないかとのことです。

 その他として、もし可能なら前衛をする人も最低一つは遠距離手段として攻撃魔法を持っておいた方が良く、それもみんな系統を変えて持っておくといろんな状況に対応しやすいと思うと考えているそうです。


 んー、もしかして榊さんて、実はかなりのゲーマーなのかな?ちょっとやったくらいの人でもその位は普通に考えるのかな?


 そう思ったのは私だけではない様で楓さんがその事を聞いてみると、どうやらとあるゲームをかなりやりこんでいるようで、そのゲームの話で楓さんと盛り上がっていました。

 そんなこんなで実は楓さんもかなりのゲーマーな事が判明しました。


 こんな感じで明日からの予定と榊さんの今後の戦闘スタイルの方向性を話し合い、今日のお話は終了。


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短編を書いてみました


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― 新着の感想 ―
[気になる点] まずは衣ころもに普通の小麦粉を使ったから揚げ、つぎにお肉に味を付けて衣に片栗粉を使ったザンギ から揚げも下味付けるし、から揚げにもザンギにも片栗粉を使うこともあるが、小麦粉と片栗粉で…
[一言] 自転車の速度感の感想がリアルで良いと思いました。 クロスやマウンテンだと普通18kから踏み込んで22k位なんですよね。 ロードバイクで前傾姿勢にして脇締めてとか空力意識して魂ちょちょ切れる勢…
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