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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第四章 ダンジョン発生から一月経過
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●そのころの会議室での三人娘は……


 ここ、二条グループ本社役員階層にある一般会議室には、先ほど知佳たちと顔合わせをした3人の女性がいた。


 一人目は明るい茶髪のパーマの髪で、派手目の化粧をした女性 - 佐々穂ささほ 美和みわ

 二人目は少し色の抜けたウェーブの髪に、きっちりとした化粧をした女性 - 田野倉たのくら 恵美めぐみ

 三人目は黒髪のポニーテールに、薄めの化粧をしたどこか暗いイメージの女性 - 御影院みかげいん 慶子けいこ


 三人はここに移動後、10分ほどは気まずそうにしつつも黙っていたが、そろそろ待つことにしびれを切らし始めたのか、佐々穂美和が他の二人に話しかけ始めた。


「さっきの人たちって、うちのグループのダンジョンアタックの人たち……だったのよね?」


 それを聞いた御影院慶子は、どこか面倒くさそうにしながらも律義に、しかしやはり待つことに飽きていたのかその話題に乗る様だった。


「そうじゃないの?とはいえ、研修でダンジョンに行った時にも社内でも一度も見たことある人いなかったけどね」


 そのいい方は、見た目の暗いイメージとは違いどこかケンのあるいい方だった。


 残った一人の田野倉恵美も、何か情報を得られればと、この会話に参加するようだ。


「あの車椅子を押していた方、御影玲子さんでしょ?数年前に辞めたと聞いていたけど、確か二条グループが抱えているシークレットサービスのトップチームのチーフを務めていた方のはずですよ」


 その発言を聞いた二人はとても驚いた表情をしていたが、その驚きは玲子の経歴に対してなのか、それとも田野倉の情報収集能力に対してなのか、はたまたそれほどの大物がいた事に対してなのかはその表情からはうかがい知れなかった。


「ちょっとあなた、それ本当なの?二条のシークレットサービスの、しかもトップチームのチーフを務めていたって超エリートじゃない!」


 先ほどいたメンバーの中に思った以上の大物がいたことに驚いた様子の御影院が田野倉に問い詰めるが


「間違いないわ。私もシークレットサービスにあこがれてた時期があったもの。もっとも私は実働部隊じゃなくて開発部門だけどね」


 それらの会話を聞いていた佐々穂はというと


「という事は、やっぱりさっきの人たちはダンジョンアタックチームの、しかもトップチームって事なのかな?」

「でもそれだと、その御影さん?が押していた車椅子に乗っていた少女は?さすがに車椅子に乗っているような、しかもあんなちびっこがダンジョンに入るなんてありえないでしょ?」

「ちなみに、その子の隣に立っていた黒髪ロングの少女は二条沙織さんと言って、二条社長の一人娘よ」


 田野倉がさらなる爆弾を落とすと御影院は我慢の限界に来たのか、はたまた何か癇に障る事でもあったのか頭を抱えて


「もう、何なのよ!私たちは新しいダンジョンアタックチームを作るための最終選考のために呼ばれたんじゃなかったの?それが何、ふたを開けてみればお子様の子守をしろって事なの?」

「あの子がダンジョンで怪我をしたから、メンバーを増やしたいのかもね?大人三人に子供二人のチームを組んでいたんじゃない?もしくは怪我をした子の代わりとか?」


 そう言う佐々穂に対し、御影院はヒステリーを起こしたのか


「そもそも私は、徳大寺さんから今回の話を受ければいい武器や防具、スキルなんかももらえるかもしれないって聞いたから喜んで受けたのに、その内容が社長の娘と足を怪我したちびっこのお守なの!?そんなの聞いてない!!」


 その話を聞いた他の二人はというと驚いたように


「え?武器や防具はまだわかるとして、スキルも支給されるの?そこまでDPダンジョンポイントをつぎ込んでもらえるようなチームを作るの?」

「武器や防具……ねぇ。それは今でも支給されてるじゃない。もっともスキルは興味あるけど」


 それを聞いた御影院はというと、本人の思惑とは見当違いな事を言う二人をにらみつけながら


「あなたたち判ってない、武器や防具っていうのはダンジョン産のすごい奴、そういうのを持ってる人がいるらしくて、適性があれば貸してもらえるらしいのよ。それがあれば11階層以降に出てくるゴブリンですら一撃でミンチになるそうよ!それがあれば私だって……」


 となにやらぶつぶつ言いだしたが、その衝撃的な内容を聞いた二人はというと、神妙な表情になり


「御影院さん、今のお話本当なの?」

「そうよ、私のダンジョン研修の指導員になった人と飲みに行ったときに聞いたのよ。その人は大きなハンマーを借りたらしいのだけど、他の人は槍だったり剣だったりすごいのを借りて、皆ゴブリン位なら一撃で倒せるんだって!防具だって、見た目はちょっとあれだけど敵の攻撃を受けても無傷だって!!」


 そのとんでもな内容を聞いた二人はお互いの顔を見てうなずき、こいつの話をこれ以上聞いてはいけないとお互いにアイコンタクトを交わしたのだった。

 その心情としては、この情報は無暗にしゃべっていいものではない、むしろこの内容を外部に漏らすと首に……しかも最悪の場合物理的に首になるのでは?と思い余計な話をしてくれたと御影院をにらみつけ、その後はだんまりを決め込んでいた。



 その翌日以降、二条グループ内で御影院の姿を見た者はいない。噂では身内で不幸があり、急遽会社を辞めて実家に帰ったとのことであるが、真相のほどは……

 また、話題に上がった徳大寺京香も、翌日以降ダンジョンアタックチームに顔を出すことはなく、その後の噂では中東のテロ対策チームへ急遽移動になったとのことである。


徳大寺=徳大寺京香 … 爆砕君を使っていたあの子です

出した当初はこうなるとは作者も予想していませんでした。

感想欄を見るにそこそこ人気のあったキャラだったようですが、こうなってしまいました。

ぽっちゃりぽややん系は私の好きなキャラクターなのですが、もう少しうまく扱えていればなと。

作者の技量のなさには反省しかありません。

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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[良い点] 徳大寺京香さん。 良い人だったのに残念ですねぇ。 重要機密情報をペラペラ喋る人はそりゃあ移動になりますわな。 南無〜〜 [一言] 主人公の見る目は確かだな〜. 人選が見事ですね。
[一言] 単に性格がよろしくないだけじゃなく守秘義務とかの観念もなさそうな人だったのか・・・ そして大徳寺京香って誰だ?って思ったが態度が悪くて護衛から配置換えされた人だったか まったく懲りてねぇ、…
[一言] 久しぶりに名前が出たと思えば、京香さん結局懲りなかったのか・・・ 哀れ殉職コース(´・ω・`)
感想一覧
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