表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第三章 皇居ダンジョンへ行こう!
137/232

高い所からの景色を見たことがありますか?いいえ、ありません


 そんな激震の発言があった後、高志伯父さんがすぐにTVを点けると、どのチャンネルも緊急速報を流していた。


 その速報番組では、なぜか頭に直接聞こえたと思った地球そのものの意思の声がちゃんと流れていたけど、どういう仕組みなんだろう?

 もっとも、世界中の人が聞いていたんだろうし、今更緊急速報を流す必要があるのかな?と思って見ていたのだけど……


「これは明日の政府の公式発表は下手すると延期になるかな?」

「ですかね?確かに今回の地球の意思?の言った内容は衝撃的でしたけど、僕が考えるに日本にはあまり関係がないと思いますけどね?」


 あれ、明日って政府の公式発表があるの?そう思って玲子さんに聞いてみると、「言わなかったっけ?」と言われてしまった。

 きっとね、私は聞いてないと思うのよ?


 まぁ、生放送でやるだけでなく、後からネットでも配信されるそうなのでね、そっちを見ましょうかね。


 とりあえずTVを見ていたんだけど、よく知らないコメンテーターとか言う人たちが次々とスタジオに到着しつつ、さっきの内容について色々話しだしたけど……正直暇です。


「ん、知佳ちゃんや、興味なければお部屋に戻っててもいいんだよ?何か重要なことがあれば明日の朝にでも教えてあげるよ」

「はーい、それじゃお部屋戻って今日の復習して寝まーす」

「はいよ、おやすみね」

「おやすみなさーい」


 と、皆に挨拶してお部屋に戻ることに。

 どうやら沙織さんも特に興味はないようで一緒に戻ったあとは今日の授業の復習をし、その後玲子さんも交えてお風呂に入ってから就寝です。



……



 あーさー


 さてさて、今日は学校が終わったらまっすぐ本社とやらに行くのでね、車椅子は異次元倉庫にしまわずに車に積んで学校に行きましょう。


 明日からおやすみと言う事で、皆さん少し浮ついた雰囲気でしたが、中でも特に二条君がすごかったです!

 何がすごかったかって、すでにギプスが取れたようではっちゃけてました。

 とはいえ、筋肉が落ちているようでまだ松葉杖はついていたのですが、時たま松葉杖を振り回すなどをして友達と思われる男性達とじゃれていました。


 危ないのでね、松葉杖は振り回さないほうがいいと思うのよ?


 とまあ、そんな些細なこともありましたが、問題らしい問題は特になく今週も終了。このままお爺ちゃんの会社へゴーです!


 迎えの車には玲子さんだけでなく、葵さんと楓さんも一緒に乗っていて、今日届いた自転車の感想を教えてもらいました。

 それによると、どうやらかなりの荒れ地でも走れるようで、明日からの22階層では活躍するんじゃないかと言う事です。

 移動速度が速くなれば攻略速度も上がりますからね、期待大ですね!


 そんなこんなでお話をしていると時間のたつのは早いもので、気が付くとおっきなビルの地下駐車場に入っていきました。


「正面玄関から入ると変に注目を浴びちゃうからね、駐車場から直接中に入る事になってるの。あと知佳ちゃんと沙織さんに一つ気を付けてほしいことがあるのだけど、これから会う人達には私たちの事は極力教えないように、発言や反応に注意してね」

「はい、わかりました。事前情報を与えないと言う事ですね」


 んー?沙織さんはその理由が分かったようですけど、事前情報を与えると何か変わるのかな?


「あぁ、知佳ちゃんは理由までは判らなくていいから、注意だけしていてくれればいいわよ。もし何か聞かれても、最悪無視してていいから」

「はーい」


 よくわからないけど、知らんぷりしてればいいって事かな?


 そして車いすに乗せてもらい皆で移動です。

 今回はね、初めての場所と言う事もあって車椅子は私が動かすのではなく、玲子さんが押して移動してくれることになりました。

 こうして押してもらって移動するのは久しぶりですけど、慣れた玲子さんの操作なのでね、何の不安もなく任せられますね!


 そして地下駐車場のエレベーター前に来たのですが、女の人が一人待っていました。


「ようこそお越しくださいました。わたくし、会長の第三秘書をしている榊と申します。本日は案内を仰せつかっていますのでよろしくお願いいたします」


 と、そのお姉さんが丁寧にあいさつをしてくださいました。

 なんかこのお姉さん、ちょっとエキゾチックな感じがしますけど、どうしてだろう……あ、目の色が薄いんだ。それに顔つきもちょっと日本人離れしてる?

 そう思って観察していると、玲子さんが皆を紹介してくれました。


 その後、ゲストパスなるものを受け取り、首から下げてエレベーターに乗って移動です。


 エレベーターに乗った時に、榊さんがこのエレベーターは外側の半分がガラス張りになっていて、いい景色が見れるのでよかったらどうぞと外側を勧めてくれました。

 ですのでね、せっかくだから高い所から見る外の景色を見てみましょうかね。

 じつは、足がこんななのでね、高い所から外を見るってしたことないんですよね。

 玲子さんも私が外を見たがっていることに気が付いて外が見えるように車椅子を移動させてくれました。


 それにしても、榊さんって私が車いすなのを見ても特段感情に現れるでなし、かといって関与せずというわけでもなく、さり気ない気遣いをしてくれている感じですね。

 これは好印象ですよ?


 そして初めて見る高い所からの景色はとても綺麗でした!

 綺麗ですが……うん、おなかの下のほうがぞくっとする感じもあって、ちょっと苦手かも?


 そんなこんなでかなり高いところまで登り、チーンという音とともに到着です。

 この止まるときの感覚はやっぱりダンジョンで階層移動するのに似ていますね。


 そして榊さん案内の元、かなり重厚な扉の前につき、ノックの後返事があったので入室です。


 どうやらそれほど広くないお部屋のようで、そこにはお爺ちゃんの他に女性の方が三人いました。


 その女性の方はというと……


 一人目はかなり明るい茶色の髪にパーマをかけ、お化粧もちょっとケバい感じかな?

 そして私の方に目線が……特に足に注目しているようですが、表情が痛ましいというか、少し悲しそうな感じになりました。


 二人目は濃いめの茶色に軽くウェーブがかかっていて、お化粧はびしっとした感じのいかにもキャリアウーマンと言った感じの方でした。

 この方は……かなりじっと私を見ているのかと最初思ったのですが、どうやら私の車椅子をじっと見てますね?車椅子に興味がある方なのでしょうか?


 三人目は黒髪をポニーテールにして、お化粧もナチュラルメイクなのかな?結構控えめですね。

 ただ、なんていうんだろう……その表情がちょっとめんどくさそうな感じに一瞬なったかと思うと、相手を気遣う表情に瞬時に変わりました。

 これ、あれですね。表面上は私心配していますって感じですけど、心の中では何を思っているのかわからないタイプですね。

 外面そとづらだけはよかった義両親がこんな感じでしたのでね、よくわかりますよ?


 こうしてざっと三人を見た後部屋の中へ通され、榊さんもお爺ちゃんの隣へ移動しました。


「ここにいる女性たちが最終候補に残った人たちだ。君たち、自己紹介をしてくれ」


 お爺ちゃんが私のほうを見ながらそう言ってきました。

 実はね、昨日のうちにだれがいいか決まったら合図を出して教えてくれと言われていたので、早速お爺ちゃんを見ながらその合図を出しました。


 出したのですが……お爺ちゃんはちょっとびっくりしていましたよ?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
― 新着の感想 ―
[良い点] ドラクエの嫁選びイベントを思い出しました ぜひおじいさまにはルドマンばりの反応をしていただきたいところです
[一言] 何人目を選んだんだろう 3人目はナシかな…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ