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スキル『砦』を使って快適ダンジョンライフ  作者: 日進月歩
第一章 その時地球が震えた
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従姉ですか?いいえ、養母希望です(改稿済)


 まずは調べやすい車椅子からっと


====================


 魔動車椅子(持ち主固定:近衛 知佳)

  アイテムレベル:1


  元となった電動車椅子を魔力によって動くよう神の手により改造された車椅子

  動力には魔力が必要

  状態固定の魔法がかかっているため、魔力がある限り破壊不可


  動作に必要な魔力は周りから自動で吸収する

  ※周りに魔力が無い環境では魔石より吸収可能

  魔力により地面から浮いているため、タイヤが汚れることは無い

  移動は付属レバーで行えるが、使用者の意思による思考操作も可能

  使用者は魔力により魔動車椅子に空間的に固定されるため、加速減速等に影響されることは無い

  使用者に対し、アイテムレベルに応じた敏捷度UP(アイテムレベル×100)


====================


 これまた説明を読むにつれ、顔が引きつっていくのが分かりますよ?


「あー、その感じだとまたすごい機能とかあった?」

「う、うん。んと、機能もすごいんだけど、ちょっと見ちゃいけない一言があって……」

「なになに、おねーさんにいってごらん?」


 そうして、なぜか楽しそうな表情で聞いてくる玲子さんなんだけど


「えっとね、『神の手により改造された車椅子』だって、どうしよう……」


 と言った瞬間真顔になりました!


「え?それ、神様からの貰い物なの?」

「貰い物……元々はわたしの乗ってる車椅子だからちょっと違う?けど、似たような?」


 二人して見つめあってしまった……



 めーとめーがみつめあーいー



「「あ、あははははは……はぁ」」


 二人して乾いた笑いが出てしまいました。


「よし、知佳ちゃん。その一文は見なかったことにしよう。その説明無くても使うのには問題ないし!」

「そ、そうだね。スルースキルって世の中大事だよね!」


 そうしてあの謎の声が神様の声だったという事に、二人して全力で無視を決め込むことにしたのでした。

 この事実はお墓まで持って行かないとだね。


「で、結局ステータスに影響はあるの?」

「あ、そうだった。んとこれの使用者には敏捷度UPってなってるから、それかな?」

「なるほど。となると耐久力は下着の方かな?」

「かなぁ。まぁあとで見てみるよ」


 さすがにここでチェックするのもためらわれるので、後でお風呂に入った時にでも確認することにしましょうね。


「そうだね、ちょっと疲れちゃったしね。主に精神的に!」


 そう言ってどちらからともなく再び見つめあう二人だった……

 と、丁度その時ドアがノックされ、沙織さんからお昼のお誘いが来たので一緒に食堂まで行くことに。

 食堂の場所知らないしね!


 今日のお昼は、メイドさんから奥様と呼ばれていた、ツンデレお婆さんこと私の母方のお婆様、お母さんのお姉さんである美雪伯母さん、その娘の沙織さんと共に5人で食べる事になりました。

 メニューはざる蕎麦だったのだけど、家で食べてるとは思えないほど美味しいお蕎麦でした。

 なのでね、素直にその旨伝えるとこれは専属料理人さんの手による自家製手打ちなんだって。

 お金持ち凄い!


 食後にお茶をしながら、今日の主目的である私の今後について話をすることになったのだけど、とりあえずの問題点として


 ・今の義家族は実質的に家族として機能しておらず、所謂いわゆるネグレクト状態である

 ・とくに義兄からのセクハラが、セクハラを通り越して性犯罪レベルになってきている


 が主問題として上がり、今のままでは絶対に良くないとお婆様に力説され、半ば強制的に今の義家族とは決別する事がほぼ決定しました。

 まぁ、あの人達の事はすでに家族とは思っていないので、その点は納得したんですけどね。


 それに伴って、将来わたしの就職が決まって独り立ちできるまでは二条家でお世話になる事も決定事項となってしまいました。

 いいんでしょうかね?今まで疎遠だったわたしが今更このお家でお世話になるとか。


 もっともお世話になると言っても、私の苗字は当面の間は近衛のままで、二条に名前を変えるかどうかの判断は保留という事に。

 戸籍に関しても、今のままにするのか、二条家に養子に入るのかも保留としてくれましたが、住民票だけは移す様にとの事。

 そうしないと税金だなんだの処理が大変なんだとか。


 で、養子の話は保留になったのだけれども、この時お婆様と美雪伯母さんの間でひと悶着が……


「どうせだから知佳ちゃんはわたしの養女むすめになればいい、そうすりゃ円満解決だろう?」

「ちょっとお母様?お母様と知佳さんじゃ年が離れすぎてるでしょう?それなら私の養女むすめにして沙織と姉妹という事にした方が良いと思いますよ?」

「何言ってるんだい美雪、沙織とじゃ生まれが近すぎるだろう?なら私の養女むすめの方が良いに決まっている」

「だめです、私の子です!」

「私だ!」


 と私の親権?養母?の権利を争って二人が白熱していたのですが、そこに驚くような横槍が!


「それじゃ私の養女むすめに……」


 なんと沙織さんが私の養母に立候補したのです!ですがさすがに


「「どうぞどうぞ……なんていうわけないだろう!!」」


 とお婆様、美雪さんの二人に速攻で却下されました。

 でもなんだろう、ちょっと漫才を見ているみたいでクスリとなっちゃいました。


「同い年の養母とか、世間が認めても私が認めないよっ!知佳ちゃんの養母には私がなるんだ!春香の子だからね、それが一番いい。うんうん」

「わたしが知佳さんの養母になるんですー、その方が知佳さんも甘えられるからいいんですー」


 などとお婆様は変に一人納得し、美雪さんは低年齢化しちゃいました。


 そんな中、そっと沙織さんの方を見ると、なんとなく、なんとなーくですがすこし落ち込んでるように見えました。

 表情とかは相変わらずほとんど変わらないので、あくまで気がするってレベルですけどね。


 結局の所、当面の間は母方の実家である二条家に居候いそうろうという形でお世話になる事に落ち着いたのですが、沙織さんのあの発言は場を和ませるための冗談だったのですよね?

 誰かそうだと言ってーーー。


 そしてこの家でお世話になる関係上、4月からは今通っている中学校から沙織さんが通っている所に転校することになりました。

 この家から今までの中学に通うのはさすがに遠すぎるしね。

 それに、二条家の関係者と分かると他にもいろいろと大変なんだそうです、セキュリティとか親族関係とか。


 次に、今まで住んでいた家の問題。

 本当の両親やお祖母ちゃんとの思い出のある家なので、手放したくない事をきっちりと伝えた所、あの家も売ったり壊したりする気はないとの事。

 さらには別荘扱いにすればいいのではないか?との提案まで出ました。

 しかも管理についても二条家の方で手配してくれるんだそうです。


 あぁ、そっか。別荘、別荘ね……さすがお金持ちは発想が違うわーと、どこか遠い目をしながら納得してしまいました。

 でも……うん、それいいね!

 と言う訳で、今後の生活の事なども考えるとそれが一番いいと思うので、お言葉に甘えてその提案を受け入れる事にしました。


 ここまでの話で結構時間がかかり、そろそろ外が暗くなってきたため話は一回中断し、詳しい話はまた後日という事に。

 なんでもここまでの話でもいろいろやらなければならない事があるのだとか。

 法律とか全然分からないからね、そういうのは大人の人に丸投げしちゃいます!


 そしてその後はお風呂に入る事に。

 今日の夜ご飯には大奥様(曾お婆ちゃん)をはじめ、お婆様の旦那様(お爺ちゃん)、美雪さんの旦那様(沙織さんのお父さん)も参加するそうなので、一応身なりを整える意味も含めお風呂を勧められました。


 お風呂は好きなので嬉しいのですが、案内?ついでに沙織さんが一緒に入る事に。初めてのお風呂は勝手が分からないでしょうとの理由でした。

 沙織さんて、表情がきついというか、ほぼ無表情で何考えてるのかいまいちよく判らないんだけれど、性根は優しい人なのかな?

 もちろん玲子さんも一緒に入ってくれる事になっているので、三人でお風呂に!


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短編を書いてみました


勘違いからの婚約破棄騒動


お暇でしたらこちらもよろしくお願いします
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